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PCオーディオ生活を困惑させる日本市場障壁

 ソニーが定額制音楽配信サービス「Music Unlimited」の3月終了を発表しました。PCオーディオ生活の多くを依存していた私に困惑の事態です。代替のサービスが日本だけは準備出来ていないからです。「KKBOX」や「レコチョクBest」といった聴き放題サービスも出来たものの、多種多様な音楽を聞くには2500万曲以上を備えるソニーのサービスが圧倒的に便利でした。ソニーは音楽配信分野で世界を席巻しつつある「Spotify」と提携して、41カ国で立ち上げる新音楽サービス「PlayStation Music」に移行するのですが、日本音楽市場の障壁がSpotify上陸を許しそうにない感じです。

 スウェーデン発のSpotifyがいよいよ日本に来るとの噂は再三流れていました。実現しない原因は、CD販売がいまだに音楽売上の主柱になっている日本市場の特殊さにあります。音楽配信の拡大がCD売上に影響するのを国内の音楽メーカーは恐れているために有料配信は認めても、無料配信の部分があるSpotifyには拒絶反応が出るのです。タダで音楽が聞けるならCDまでは買わなくなるだろうとの心配です。

 この2年間、月額980円での定額制音楽配信を利用していて、手元にCDを持っていないジャンルにも愛聴できる曲をたくさん発見しました。アルバム全体を仮想のライブラリーに加えたり、マイプレイリストとして曲名を保存しています。ところが、ソニーのサービス終了で一切が消えてしまうことになります。ネットの音楽配信はパソコン上でのコピーをさせないシステムです。これからはネット配信で9割方は間に合うと思っていたのに、是非残したい曲はCDを探さねばならないはめになりました。探しても見つからない可能性も高いでしょう。

 2013年春の『定額音楽配信サービスで音楽産業は持ち直すか』でようやく国内も本格的な配信サービスが出来たと歓迎したのに、今回の「背信」は痛いと申し上げます。世界的にはCDは売れなくなっており、新譜の発売も減っています。再発売アルバムが大きな商売になる日本は極めて特殊な市場です。ネット配信をきちんと育てていかねばならない時期に、消費者に痛手を与える事態は残念です。国内の音楽業界も遅かれ早かれネット配信が主軸になる時代が来ると覚悟して、協調するべきではなかったでしょうか。ソニーは日本市場についても準備でき次第アナウンスするとは言っていますが。

 【参照】第460回「ハイレゾ普及が日本人のオーディオ魂に再点火」で最近のPCオーディオ事情に触れています。


IMFは『失われた30年』認定、首相の強気は虚構

アベノミクスが成長を達成と言えるのか、IMF(国際通貨基金)が昨年10月に公表したGDP推移見込みをグラフにすれば現実は『失われた30年』が認定されたも同然です。首相の強気は国際的評価を知らぬ虚構です。下に掲げる日米中3国の名目GDP推移をご覧ください。バブル崩壊があった1990年代初頭から今回のIMF予測の最終年2019年まで30年間、日本のGDPは5兆ドル前後に張り付いたままです。成長を続ける米中との差は歴然です。


 データはIMFの「World Economic Outlook Database」から採りました。米ドル建ての名目GDPは「実質成長プラス物価上昇プラス対ドルレート上昇」の3要素で出来ています。民主党政権時代は猛烈な円高でGDPが押し上がっていましたが、安倍政権になってからの円安で2012年の59378億ドルが2013年に48985億ドルまで下がりました。2019年には10%伸びて54333億ドルまで戻すと予測されるものの、物価上昇を年に2%見込むなら実質成長分はほとんど無くなります。国際的に第三の矢など信じられていません。

 2010年に中国が日本を抜き去り世界第2位になり、ほんの4年後の2014年には中国は日本の2倍半規模にも達しました。大きな実質成長率に5%前後の物価高と元高が毎年加わって実現したのです。これに対して安倍政権になって成長率がプラスだった時期はわずかしか無い有り様です。「アベノミクスの果実を広く国民に」と喧伝している果実が見当たりません。政府が経済界に要望している賃上げの広がりを期待するほど楽観的になれません。

 為替を円安に振って物価を上げることでデフレ脱出と称しながら、企業輸出や生産は増えません。増税への景気対策として財政支出が膨らむばかりです。JMM(Japan Mail Media)メルマガの特別座談会「アベノミクスと日本の現在」で河野龍太郎・BNPパリバ証券経済調査本部長チーフエコノミストがこう厳しい批判をしています。

 《私は2013年の終わり、もしくは2014年の初頭からアベノミクスはもう破綻していると思っています。山崎さんが消費増税はやってはいけなかったとおっしゃって、それは増税のあった4〜6月、7〜9月がマイナス成長になっているからだと思うのですが、実は過去1年で、プラス成長になったのは、消費増税前の駆け込み需要が起こった去年の1〜3月だけなんです。あとは2013年の10〜12月からマイナス成長でした》

 《前政権がビジネスにまったく無関心だったので、今回の政権はプロビジネスでいいと思っている人がいるのですが、私からすると、既存の企業をサポートすることで新規参入のハードルを高めているだけなので、政府がやるべきことは、新規参入のハードルを下げる規制緩和だけだと思っているんです。この文脈で、繰り返しになりますが、財政政策や金融政策で極端なことを続けてしまうと、結局は既存の企業をサポートするだけになる。この20年間の極端な財政政策や金融政策の継続や長期化が、めぐりめぐって新規参入を阻んでいると思います》

 既存の企業や高齢者に顔を向けた実に古めかしい政策が幅を利かせ、真に新しい成長戦略など見当たりません。第435回「2016年に国立大の研究崩壊へ引き金が引かれる」で指摘したように、本質とは乖離した薄ぺらな効率化施策ばかりです。おまけに次世代の若者対策などはほぼ後回しです。

 最初のグラフに見る中国の問題も考えておかねばなりません。この調子なら2024年に名目GDPで中国が米国抜くとの予測が米調査会社から昨年語られました。2008年の北京五輪からの5年間で大気汚染がどれほど進んだことか、第412回「中国重篤スモッグの巨大さが分かる衛星写真」で見ていただく通りです。2008年に比べてGDPは2013年までで2倍になり、2018年には3倍にもなります。現在でも手に負えない汚染物質の増加なのに、過去5年分がこれから汚染物質ひと山も積み上がるなんて信じられません。資源浪費と汚染拡大の経済成長を許してはなりません。

 また中国には社会の急速な老齢化がビルトインされています。第378回「日本に続き中国も超特急で超高齢社会へ突入予定」で示しているように、日本に30年遅れで追随しています。2025年には中国も高齢社会に突入なのですから、調査会社の予測通りになるか疑問を持っています。2025年の段階では生産年齢人口に対して65歳以上人口は2割にもなり、年金資金の蓄積に乏しい中国社会は悲惨な状況に陥るのではないかと思われます。


越境PM2.5汚染、午前4時に観測地点の2割が基準超に

 北京で続いていた重篤な大気汚染が北西の風で拡散、越境して17日午前4時現在で全国の観測地点の2割に当たる270で、環境基準のPM2.5大気1立方メートル当たり35マイクログラムを超えました。行政の決めている注意喚起レベル85マイクログラム超えは徳島と熊本の5地点に限られていますが、16日午後11時には43地点にも達していました。


 環境省のデータを集約している《PM2.5まとめ》から汚染分布地図を引用しました。中四国と九州、それに大阪湾岸のほとんどの地域が環境基準を超えているのが見て取れます。汚染は17日の午前中はレベルが高いまま継続する見通しです。昨年2月には観測地点の半分を超える600にも達した越境汚染が起きていました。『北京の重大気汚染は16日以降、西日本に越境』を参照ください。


北京の重大気汚染は16日以降、西日本に越境

 今年に入って最も本格的な大気汚染が北京で3日間継続中です。16日には北風が吹き出して解消に向かうのですが、拡散する重篤スモッグの向かう先は西日本で、17日にかけて環境基準を超える観測地点が多発しそうです。


 北京の米国大使館が午後2時現在で公表している過去2日間の汚染状況です。北京の気象台はPM2.5が大気1立方メートル当たり200マイクログラムを超えると予想し、気温も零度を下回るようなので外出を控えるように警告していました。現実には北京中心部で400から500マイクログラムの非常に高濃度のPM2.5汚染です。


 日本の「SPRINTARS」による17日午前3時の汚染予測図です。北京付近にあるスモッグが越境して西日本を覆う状況が分かります。17日にかけて東海から西、近畿、中四国、九州・沖縄にかけて環境基準超え、さらにそのほぼ倍である注意喚起レベルも超えると予想されています。昨年2月の第411回「越境PM2.5スモッグ、広域で注意喚起レベル85超」では環境基準超えが観測地点の半分を超える600にも達したと伝えました。


ハイレゾ普及が日本人のオーディオ魂に再点火

 CDでの音楽再生に物足りない愛好家向けのハイレゾ機器・音源の販売普及に火が点いたようです。かつてのオーディオブーム時代、世界の先端でお金を惜しまなかった日本人のマニア魂と共鳴しているように見えます。私も長い間、間に合わせのPCオーディオでそこそこの音質で聴いてきました。昨年秋に数万円でも目覚ましい音質の機器を手に入れ、もう一度、本格的な趣味に出来る感触を得ました。遮音性が低いマンション住まいですからスピーカを諦めて、高級ヘッドフォンに頼る使い方でもいいかと考えています。ちなみにハイレゾ音楽ソフト購入者の半分は40〜50代だそうです。


 取り敢えず入手したのが上の写真左側にある、パソコンに接続するパイオニアのヘッドフォンアンプ「U-05」とオーストリアAKGのヘッドフォン「K712Pro」です。パソコンとUSB接続するアンプで良質な製品は従来は20万円とかとんでもない値段がしていたのに、パイオニアやマランツなどから実売数万円で高性能な製品が出てきたのが大きかったと思います。私は2、3万円クラスのアンプでPCオーディオだからこんな程度の音質だろうと我慢していました。ハイレゾソフトを聴く以前に、買い替えたアンプの品位が格段に違い、昔、本格的なスピーカで楽しんでいた時代の音が蘇りました。当時の重量級プリメインアンプの音です。

 最も長く使ったスピーカはテクニクス製の大型3ウエイブックシェルフでした。やや軽い音質の「K712Pro」はケーブルをノイマン社製に付け替えたところ、テクニクススピーカを思わせるどっしりしたモニター調に変わりました。また、自分で設計したバックロードホーンスピーカが今でも印象鮮烈で、20センチコーン型スピーカは見た目はぴくりとも動かないのに顔面をひっぱたく音圧が出ました。新しいアンプで駆動したアメリカGRADOのヘッドフォン「SR60」がバックロードホーンによるバスドラムの音圧を思い出させてくれたのが驚きでした。アンプのドライブ力の違いで以前は全く駄目でした。

 もうひとつ長く使ったスピーカにビクターのソフトドームツイータによる銘器「SX3」があります。これまでメインのヘッドフォン、独ゼンハイザー「HD595」のウェットな音調が似ていました。アンプを替えて音質は向上しましたが、残念ながらハイレゾの超高音域は再生できないように感じます。健康診断聴力検査で少なくとも16KHzまでフラットに聴けると確認しています。「SR60」はドライな音調から想像できたように安い機種ながらハイレゾの音が出ます。

 ハイレゾ音楽ソフトを購入、パソコンに入れて色々と試してみました。LPレコード時代を思い出す瞬間が多々あります。ハイレゾに買い替えるべきソフトはまだ多くないので、「U-05」の192KHzオーバーサンプリングを常時オンにして聴いています。「CDの音楽はオーバーサンプリングしないで聞くのが自然だ」との意見を多数、ネットで見ましたが、長い間、CDに耳を毒された結果でしょう。一聴して私は昔、愛用したMC型カートリッジの高音域を思い出しました。CD音質のままでは鼻詰まりのように聞こえます。

 さてこれからどう進むか、独ゼンハイザー「HD700」の高域は店頭で聞くと素晴らしいものでしたし、長く故障したままになっているSTAXのコンデンサー型イヤスピーカも見直したいと思います。独ベイヤーダイナミック製品なども真剣に試聴したいと考えています。本格的に試したい領域が広がっています。

 なお、これから取り組まれる方、昨年の第417回「PCオーディオのワサピ化とタブレットで良い音」にあるようにウインドウズPCではワサピ化が大前提です。ハイレゾ音楽ソフトでもウインドウズのミキサーを通したら散々な音になってしまいます。ブルーレイ用の再生ソフトなどもワサピ化しておくとテレビ番組や音楽ビデオソフトがぐっと高音質再生になります。