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20歳前後世代で気になる生活時間使い方変化

 総務省の「平成23年社会生活基本調査 生活時間に関する結果」で「交際・付き合いの時間は平成13年調査以降減少傾向で,15〜24 歳で大幅に減少」と判明しました。20歳前後世代が忙しいのか、といえば違います。休養・くつろぎの時間を過去10年間で最も増やしている世代です。また、趣味・娯楽にどの世代よりも多くの時間を費やしています。「交際・付き合い」、「休養・くつろぎ」、さらにもう一つ世代間で特徴的な「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」の時間での世代別動向グラフを並べてみます。


 自由活動時間全体では過去から大きな変動はありません。その中で20歳前後世代は「交際・付き合い」と「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」の時間を大きく減らし、「休養・くつろぎ」が顕著に増えています。時系列の変動は分かりませんが「趣味・娯楽」に1週間で15-19歳102分、20-24歳115分、25-29歳93分と年上世代より断然多くの時間を割いています。「学業以外の学習・自己啓発・訓練」という項目があり、これにも年上世代より時間を掛けています。ネットを使って情報を集めたり楽しむ行動が若者には多いはずです。どこの時間に入っているのか考えると、「趣味・娯楽」などの項目に分散しているのかも知れません。

 それにしても若者の特権とも言える「交際・付き合い」時間の目減りは強烈です。20-24歳をみると2001年の52分が、2006年に40分、2011年には36分です。過去5年、10年の動きと連動していると思わざるを得ないグラフを最近見ました。人工妊娠中絶の推移グラフです。「人工妊娠中絶数、20万件台まで減少- 厚労省統計、20歳未満では増加」(キャリアブレイン)から引用します。


 人口千人当たりの中絶率は20-24歳や20歳未満で2001年ごろにピークがあって、そこから転げ落ちています。「出来ちゃった婚」に置き換わっていればハッピーですが、男女交際自体の減少と考えざるを得ません。第311回「性交経験率低下:もっと魅力的なモノ存在?」 インターネットで読み解く!)でも、この傾向ははっきりしています。

 【参照】インターネットで読み解く!「若者」関連エントリー


最悪でなくも原発周辺住民を震撼さす放射能拡散

 原子力規制委員会が24日に公表した、全国各地原発での炉心溶融事故放射能「拡散シミュレーションの試算結果」は、これまで杜撰な避難計画・訓練で真実を隠されてきた周辺住民を震撼させるものでした。ただし、この試算は最悪を想定していません。福島第一原発事故での放出放射能量に、各地原発の規模に応じた掛け算をしているだけです。福島事故では原子炉3基ともに原子炉格納容器の大破は免れています。2号機が小破して最大の放出をしました。もし大破が起きれば放出放射能量は格段に増えます。


 上の地図のように、コシヒカリの最優良産地として知られる魚沼地方が、事故後1週間の内部・外部被ばくの積算線量100ミリシーベルトの範囲に入ってしまった柏崎刈羽原発周辺の衝撃が真っ先に挙げられます。原発から40キロも離れているのです。これまで同心円で10キロ圏、20キロ圏と区分けしてきた防災計画の無意味さが一気に露見しました。朝日新聞の《田んぼ持って逃げられぬ 新潟・魚沼も放射能拡散圏内》が《「田んぼは持って逃げられない。生活基盤が奪われる」。新潟県魚沼市のコメ農家の坂大貞次さん(64)は、柏崎刈羽原発の放射能拡散予測を厳しい表情で受け止めた》と伝える通りです。

 放射能の雲がどのように周辺地域を遠くまで襲うのか、福島原発事故で具体的な状況が分かっています。第319回「福島原発の放射能早期流出、防災計画に大影響」インターネットで読み解く!)で福島原発事故2日目に、双葉町から南相馬市まで駆け抜けた様子をグラフと地図で掲示しています。放射能の強さはピークで毎時1590マイクロシーベルト、外部被曝だけで公衆の年間被曝限度1ミリシーベルトを40分ほどで浴びてしまう高線量です。しかも、これは1号機で格納容器の大破を免れるために圧力を逃がす「ベント」操作をした結果に過ぎません。雲は北上して3時間20分で25キロ離れた南相馬市に到達したと見られています。南相馬の人達は全く無警戒でした。

 「放射性物質の拡散シミュレーションの試算結果について」 はシミュレーションの限界について注記しています。「地形情報を考慮しておらず、気象条件についても放出地点におけるある一方向に継続的に拡散すると仮定している」「シミュレーションの結果は個別具体的な放射性物質の拡散予測を表しているのではなく、年間を通じた気象条件などを踏まえた総体としての拡散の傾向を表したものである」などです。

 もしも炉心溶融から格納容器破壊が起きて、通常とは違う風向きならば今回、示された地域以外の住民が大量の被曝をしてしまうのです。原子力規制委員会は防災計画の見直しを優先事項に掲げていますが、これほど広い地域の住民を放射能の雲が襲う前に迅速に避難させる力は現在の自治体にはありません。

 【参照】インターネットで読み解く!「福島原発事故」関連エントリー


浮かび上がる放射線棄民にマスメディア無力

 放射線障害防止法に定められた一般人の年間被ばく線量限度1ミリシーベルトが、福島では長期にわたって守られない違法事態が続きそうです。さらに3カ月で1.3ミリシーベルト以上の汚染なら放射線管理区域として厳格に隔離する法体系になっているのに、福島市や郡山市など広範囲にホットスポットとしてその汚染地域が存在し、住民が住んでいます。福島原発事故直後の暫定措置はとっくに終了していなければなりませんが、最初から現行法との整合性を問わず、政府の言うまま線量問題をなし崩しにしてきたマスメディアは立ち位置を失い、報道に無力感が漂います。

 毎日新聞の《東日本大震災:福島第1原発事故 大波地区、面的除染は一進一退 実施1年、線量再上昇の場所も》はこう伝えました。《福島市東部の大波地区で市の「面的除染」が始まり18日で1年。空間放射線量は市の測定で漸減傾向だが、一般人の年間追加被ばく線量限度1ミリシーベルト(毎時0・23マイクロシーベルト)を超す数値が続く。市は2度目の除染を求めるものの、費用負担する国は応じていない。「高線量を我慢させるのか」。住民には不満が渦巻く。同市大波出張所では17日、毎時0・47マイクロシーベルトを市の測定で記録した。それでも避難指示区域ではないため、住民に公的な支援はない》

 東京新聞の《福島の子 外で遊んで、学んで 移動教室に復興予算を》は「普段、屋外活動を制限されている児童たちが、放射線を気にせずに外で遊び回」らせたいとの趣旨ですが、事故から1年半あまり、放射線管理区域なみの汚染校庭しかない学校で子どもたちが学習していること自体が問われるべきです。

 避難指示区域に指定されないために放置された多くの住民にも、本来は転居・避難する権利が認められるべきです。法で定めた限度線量を超える環境になったのは福島原発事故が原因です。もう高齢だからなどの理由で住み続けたい人まで移転させる必要はありませんが、耐えられないと思う人までが「棄民状態」になっています。《年間1mSvは法定の限度線量:遵法感覚はどうした》で仕組みを指摘しているように、いつまでも福島だけを無法状態に置いてはなりません。

 ところが政府は《住民帰還へ福島拠点に国際研究 政府検討、IAEAと》(時事通信)で「放射性物質に汚染された地域の復興や避難住民の早期帰還を目指す」方向に前のめりになるばかりです。《1年半後から避難指示解除=国と初の合意−福島県飯舘村》(時事通信)でも、住民帰還には現行法との整合が問われるはずですが、マスメディアにその視点は希薄です。

 【参照】インターネットで読み解く!「福島原発事故」関連エントリー


核開発に暴走のイラン、制裁で市民生活崩壊へ

 イランが核開発の意図を不用意に漏らしてしまったために、EUによる経済制裁が厳しさを増しており、市民生活が崩壊しかけています。イランが核兵器を持てば、対抗上、サウジアラビアや湾岸諸国は米国の核の傘に入らざるを得なくなります。複雑な中東情勢にまた厄介な要因が増えます。経済制裁を解かせるために、タンカーを座礁させて原油流出でホルムズ海峡を封鎖する計画まで立てられているのに、日本のメディアがほとんど注目していないのはどうしたことでしょうか。

 ロイターの《EUが対イラン制裁強化、銀行・輸送・産業セクターに全面制裁へ》は「EUはこれまで、一般市民への悪影響などを懸念し、制裁対象を特定の個人・企業に限定していた。だが今後は方針を転換し、銀行・輸送・産業セクターに対し全面制裁を課す」と報じました。

 ここまで踏み切らせたのはイランが軍事用ウラン濃縮を漏らしたからです。MEMRIの《軍用に90%ウラン濃縮意図を明らかにしたテヘラン ―目的の一つは原潜建造― 》がこう伝えています。「この数ヶ月、イランは要人を使った一連の声明キャンペーンを展開してきた。それは、原子力船と原子力潜水艦用のウラン濃縮意図に関する内容である」「水上船舶用には50−60%の濃縮ウランで済むが、原子力潜水艦用には90%のものが必要であり、これは核爆弾用の濃縮レベルと同じ」「この声明キャンペーンは、西側の制裁に対する反撃であった。制裁によって石油の使用が制限され、世界との結びつきを維持していくためには、通商輸送用の代替燃料を開発せざるを得ない。これが経済制裁反対のポイントであった。ところが、論述展開の過程で建前を踏みはずしたのである。勢いあまって本音がでた」

 10月に入って、イランの通貨リアルの非公式レートは1ドル35000リアルにも達しました。1年前の3倍です。インフレの進行は強烈です。2月にロイターが伝えた《イラン市民襲う経済制裁、生活困窮で「核問題よりパン」》の段階ではレートは2倍でした。10月に入って一部で暴動が起きたのも当然の成り行きです。

 それでもイラン政府は民衆に配慮するそぶりは見せません。核開発を押し止めることは難しそうです。《イラン、核兵器に使えるウラン製造に2─4カ月=米研究所》(ロイター)によれば秒読みに近い感覚です。《イランが濃度20%のウランを今後さらに製造することができた場合、予想以上に早く核兵器を保有する可能性があり、米国と同盟諸国は「イランが核保有を決定した場合には、厳しく対応できる能力を保持する」べきだと指摘した》

 食料はまだ禁輸されていませんが、インフレが極端になれば北朝鮮並みの困窮もあり得ます。既に2月の段階で、「物価は毎日上がり、暮らしにはお金がかかる。鳥肉などは月に1回しか買えない。以前は週2回は買えていたのに」と訴える状況だったからです。


福島原発事故の責任者究明への道が開かれた

 閉ざされていた福島原発事故の責任者究明・追及への道が、東京電力が従来の「不可抗力」「想定不能」から大津波対処責任を認めたことで開かれました。これは同時に、多数の市民から刑事告訴されている事故責任者のあぶり出しと刑事訴追も、これまで考えられていた「ほぼ不可能」と違って有力になったとみるべきです。《東電、津波対策の不備を初めて認める》などのメディア各社の記事を見て、どうして地味な扱いなのか疑問でたまりません。過失責任をめぐる刑事事件の扱い方を知っているジャーナリストなら、東電や政府の責任者訴追へ歯車が完全に回ったと認識できるはずです。

 読売新聞の記事は《東京電力は12日、原子力部門の安全対策を担う第三者委員会「原子力改革監視委員会」の初会合を開いた。東電は、福島第一原子力発電所を襲った津波の大きさを「想定できなかった」としていた従来の主張を変更し、津波対策の不備を初めて認める見解を示した》と伝えました。

 日経新聞のインタビュー《「東電、過ち大きく」「日本の規制 複雑」 クライン委員長に聞く》になると《東電の「原子力改革監視委員会」の委員長に選任された米原子力規制委員会(NRC)のデール・クライン元委員長は12日、日本経済新聞の取材に応じた。福島第1原子力発電所の事故の責任は東電にあると指摘し、「安全文化を経営トップから組織の隅々まで浸透させねばならない」と抜本的な意識改革を求めた》とします。

 さらに「過酷事故に備えが必要」の項で《NRCは2001年の米同時テロ後、原発の安全指針「B5b」を策定。日本にも導入を促したが、経産省は当時この助言を無視した。もし日本がB5bを導入していれば福島第一原発事故は防げたか、との問いに対してクライン氏は「防げた」と断言した》とまで言っています。

 政府と国会と二つの事故調が設けられながら最初に炉心溶融した1号機について、政府事故調は津波主犯説、国会事故調は地震主犯説、さらに東電の事故調は天災=不可抗力説であったために、告訴を受けた検察が事故の責任に踏み込むことは非常に難しいと考えられました。「事故調報告を逆手に取り東電会長は人災否定」といった、個人の責任はないとした居直りまで出来る構図でした。

 しかし。事業者である東電自身が福島原発事故は防げたとするなら、防ぐために取らなければならなかった措置の責任が誰にあり、予見可能性の注意義務を誰が負うべきか、総括する経営責任の所在はどうだったか、厳しく問われることになります。米国NRCからのアドバイスを断った政府官僚も同様に判断の責任を問われます。

 読売新聞によると「過去の教訓を踏まえて、抜本的な安全策を講じる方針を打ち出し、柏崎刈羽原発(新潟県)の早期再稼働につなげたい考えだ」となっています。旧の経営陣が退社したから責任が不問になるはずもありません。新しい東電の考え方は短絡的で、旧役員らを切り捨て結構とまで考えてはいないのでしょうが、結果的に事故の本質的責任を国民の期待に沿って究明するという意味で非常に役に立つ、時宜にかなった選択だと考えられます。

 【参照】インターネットで読み解く!「福島原発事故」関連エントリー


大虚報の後始末が不可解に過ぎる読売新聞

 iPS細胞のノーベル賞受賞決定後に余りにもタイミングが良すぎた「世界初の臨床応用」ニュースが大虚報だったことが確実視されています。12日夜のNHKニュース「“移植実施”報道の2社が見解」が報道した読売新聞と共同通信の見解を伝えています。「研究データの点検など裏付け取材を十分尽くさず、誤った情報を読者にお伝えしたことをおわびします」とした共同通信に比べて、読売新聞は誤報だった1面トップ記事などをウェブから削除し、他のメディアがしているその後の事実関係フォローも避ける不可解な対応をしています。

 読売新聞で現在読める記事は《「iPS心筋移植」報道、事実関係を調査します》との釈明だけです。ニューヨークでの口頭発表取り止めを受けて《読売新聞は11日朝刊1面「iPS心筋を移植」の見出しで、森口尚史氏らが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞から心筋の細胞を作り、重症の心不全患者に細胞移植する治療を6人の患者に実施したことが分かったと報じました》《本紙記者は、事前に森口氏から論文草稿や細胞移植手術の動画とされる資料などの提供を受け、数時間に及ぶ直接取材を行った上で記事にしました》《現在、森口氏との取材経過を詳しく見直すとともに、関連する調査も実施しています。読者の皆様には、事実を正確に把握した上で、その結果をお知らせいたします》

 毎日新聞の《iPS臨床問題:「共同研究者」直接関与を否定》など続報で「森口氏の共同研究者とされる東京大学や東京医科歯科大学の研究者が12日相次いで記者会見した。いずれも共同研究への直接的な関与を否定し、臨床研究自体が実施されなかった可能性が高まってきた」とされています。読売新聞は沈黙したままです。

 世界的な大ニュースであるとの認識がありながら、東大などの「共同研究者」に裏付けをとる取材が為されていません。既に消されているインタビュー記事《iPS心筋移植、日本なら書類の山…森口講師》を読んで、無茶を書くなと感じました。日本では規制があって難しいが、米国ならどんどんやれるとの趣旨です。国際的に権威がある雑誌などに論文を載せるなら、世界で同じように研究内容が各施設の倫理委で承認されるよう求められます。これも裏をとるのは難しくありません。医学研究の事情に疎い記者が直接取材を信じ込んだケースかも知れませんが、担当デスクや編集責任幹部から裏付けを求める指示がなかったとは驚きです。

 ネット上で大きな話題になっており、《【iPS心筋移植】 Web上の記事を全て消して逃亡していた読売新聞、誤報を認める 「事実関係を調査する」》には消された元の記事保存先が掲示されています。

 【追補】日経新聞「本社も2年前に森口氏の記事掲載 事実関係調査」が《東京医科歯科大学が12日、「このような実験、研究が行われた事実はない」と否定したC型肝炎の創薬について、日本経済新聞社は2010年6月2日付日経産業新聞に「ハーバード大研究員ら C型肝炎治療 副作用少なく iPS細胞活用」と題した記事を掲載していたことが判明した》《医科歯科大はiPS心筋の臨床応用を「大学で行われた事実はない」とするとともにiPS細胞を使ってC型肝炎の新たな治療法を見つけたとの2010年5月1日付大阪読売新聞の記事について事実関係を否定した。日経の記者は同年4月に森口尚史氏を直接取材し執筆していた》と伝えました。これも裏付けを欠いた取材のようです。

 【追補2】朝日新聞「森口氏、iPS研究の詳細説明あいまい 朝日新聞も取材」は《10月3日、東大病院の敷地内の会議室で3時間、話を聞いた。「研究はすべてハーバード大で行った」との説明。「17日か18日に英科学誌電子版に論文が掲載される」とした。だが渡された草稿の共著者はいずれも日本の研究者で、iPS細胞の研究者も臨床医もおらず、移植手術の実施場所も明示されていなかった。ニューヨークでの国際学会で発表するというが、学会のウェブサイトには発表予定がなかった。森口氏は「東京大特任教授だ」と言ったが、東京大や東大病院に確認すると「東大病院特任研究員」と判明した》と、信頼に足りなかった要因を列記しています。

 【追補3】読売新聞13日朝刊の検証記事「論文・動画、記者にメール…東大病院で取材」
《記者は常に科学部の医学担当次長らに取材経過を報告、相談しており、4日の取材後も内容を伝え判断を求めた。森口氏は論文をランセットやネイチャーなどの有力専門誌に掲載したと主張しており、医学担当次長らは同氏の業績に一定の評価を与えていたが、さらに慎重に、この研究の評価を専門家に仰ぐよう記者に指示した。
 再生医療の第一人者である大学教授に森口氏の論文草稿について意見を聞いたところ、「本当に行われたのなら、6か月も生存しているというのは驚きだ」とのコメントを得た。こうした取材を踏まえて9日昼、担当次長が部長に概要を説明。部長は記者に「物証は十分か」と確認したうえ、できるだけ早い掲載を指示した》

 相手の主張の真偽を第三者にあたって検証するのではなく、信じ込んで前のめりになっています。これをチェックできないのでは素人と評するしかありません。


深夜帰り『午前様』の父親は大幅に減る傾向

 午後10時以降の深夜や午前零時を回って家庭に帰る父親は、過去5年で大幅に減る傾向にあります。『午前様』はやがて希少種になるのかも知れません。厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査(平成13年出生児)」は平成13年出生児の親を対象に毎年、継続して調べています。第10回で回収数34,124、回収率92.3%と信頼度が高いアンケート調査なので、家庭の実態を知るのに便利とみました。一例として、子どもと同居している父親の帰宅時刻にしぼって集計から抜き出してみました。


 上のグラフ「父親の帰宅時刻の推移」の数値データは以下の通り。設問は「ふだんの帰宅時間は何時か」です。

  帰宅時刻  2006  2008  2011  
  5〜10時  62.1%  64.1%  66.0%
  10〜12時  19.7%  18.7%  16.8%
  午前零時〜  7.1%   4.8%   3.8%

 『午前様』は2006年と2011年を比べると54%、ほぼ半減です。深夜帰りと『午前様』の合計でも26.8%が20.6%へ落ちました。グラフに現れていないのは昼間の帰宅や交替勤務の父親です。

 普通の時刻に帰ってくるお父さんが3分の2にもなったのは、不況のせいでかつてよりは残業が減っている影響があるでしょうが、2011年の残業時間は最近では最も多かったとされています。「サラリーマン平均年収の推移」に見られるように、15年前の1997年467万円をピークに年収が減り続けている事情がやはり大きいと考えられます。各年の該当分を抜き出すと、2006年435万円、2008年430万円、2011年は409万円でした(民間給与実態統計調査から)。

 10歳児を持つ父親といえば、40歳を中心にした中堅層でしょう。5年ほどの間にこれほど目に見えてアフターファイブの行動が変わると、夜の繁華街が寂れていくのは当然と思われます。

 【参照】インターネットで読み解く!「家庭」関連エントリー


保安院の劣化コピーか、原子力規制委の頑迷

 新たに発足した原子力規制委員会と事務局の原子力規制庁、その頑迷ぶりは目に余ります。「特定の主義主張を持って書かれている方」は記者会見から排除する方針に始まり、事務局の部屋には鍵を掛けて取材陣を立ち入らせない、一般市民が原発や核燃サイクルのデータを集め得る貴重な資料センターだった『原子力の図書館』廃止と続きました。標榜している「透明性確保」から遠のくばかり。露呈してくる体質は多くの職員を引き継いだ経済産業省の旧・原子力安全・保安院の劣化コピーとしか思えません。

 記者会見の取材規制は「赤旗」の《「特定の主義主張 ご遠慮いただく」原子力規制委が取材規制》で表面化し、《原子力規制委 「赤旗」の会見参加認める》で、赤旗の記者については撤回されました。しかし、フリーランスの記者参加について「どういった雑誌に、どういった記事を書いているかを見て、特定の主義主張を持って書かれている方はご遠慮いただいています」は撤回されていません。行政側にこのような選別権を与えることは隠蔽体質に直結します。

 毎日新聞が伝えた《原子力の図書館:廃止 安全委→規制庁に引き継がれず》は「透明性」の観点でもっと影響が甚大です。原子力規制委が引き継いだ組織のひとつ、旧・原子力安全委員会の重要な資料センターを潰しました。「原発を建設・運転する際に必要な設置許可申請書や安全審査書のほか、政府の議事録など資料約4万ファイルが収蔵され、福島事故直後は1日約100人の利用者があったという」「インターネットでは見られない紙資料も多数保管されており、全国の原子力施設の資料を閲覧・コピーできる利点があった」

 元安全委員長代理の住田健二・大阪大名誉教授のコメント「一般市民が原子力の情報にアクセスできる窓口は存続させるべきだ。規制庁の対応はあまりにもお粗末で、原子力の信頼回復のためにも早急に再開すべきだ」の通りだと思います。不思議に思うのは、誰がこのような原子力規制委の制度設計をし、チェックする政治家がいなかったのかです。福島原発事故の不手際で政府の信頼は地に落ちました。「規制委員の人選が原子力ムラと専門家に偏っている」と与党からも批判を浴び、国会の承認が出来なかった経緯があります。旧・保安院の官僚任せが事務局の実態ならば、マスメディアは厳しく追及する姿勢を見せるべきです。

 【参照】インターネットで読み解く!「福島原発事故」関連エントリー