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サッカー決勝の交替マジックは監督と選手達の合作

 サッカーアジア杯決勝をテレビ観戦していて、後半の選手交替で一度出されたザッケローニ監督からの交替指示に選手側が「×」を出し、5分後にやり直す不思議なシーンがありました。この交替は試合の流れを大きく日本に引き寄せるマジックになったのに、当日の実況中継では判らなかった真相がようやく伝えられました。《今野が出した×マーク ザック監督第2案と選手の提案が一致し決勝点に》(スポニチ)や《流れ変えた「5分後」の交代 サッカーアジア杯優勝》(朝日新聞)です。

 「それは珍しい光景だった。後半の立ち上がりを見極めて、ベンチは動きの悪いMF藤本を外してDF岩政を入れようとした。ところが、ピッチの中で盛んにやり取りをした選手たちがタッチライン際に立った岩政をベンチへと押し返す」

 「それを見た指揮官は岩政をいったんベンチに呼び戻し、コーチ陣と協議。同時に選手も試合を進めながら話し合いを持ち、遠藤が選手の総意として代替案をベンチに伝えた」

 「これを了承した指揮官は後半11分、右MFの藤本に代わって岩政をセンターバックに入れ、今野を左サイドバックにスライド。さらに左サイドバックの長友を左MFに上げるフォーメーションに切り替えた。結果的にこのシステム変更が、長友→李と渡っての決勝点につながった」

 最終ラインで頑張りながらオーストラリアの長身フォワードに苦しんでいた今野を中盤に上げるのが最初のプランだったのですが、前半に負傷し、最近は中盤でプレーしていない今野が拒否してしまいました。長身の岩政を入れつつも今野をサイドに移し、サイドの長友を中盤に上げるのが選手側提案だったのです。イタリアで活躍する長友は守備の負担から放たれて左サイドをずたずたに切り裂いていきます。

 「選手の意向を受け入れた指揮官は『今野は前半に左足を負傷していたし、中盤でプレーする状態にないということだった。もともと、4―2―3―1のシステムも替えずに長友を左MFに入れる解決策もあった』と振り返った。指揮官の持っていた第2案を選手が自主的に提案してきたことが、ザック流が浸透していることの証だった」

 ブログにこんな評価があります。「健全な組織の日本代表。」(BloNg SPORT)は「基本的にサッカーでは監督が全責任を負う代わりに、選手選考・作戦などの決定権を持ちます。だから意思決定は監督が行い、トップダウンで選手に伝えるのが普通です」としながらも「でも、個人的には『基本はトップダウンでも現場からの積極的な意見は大歓迎』という組織が好きです。 トップダウンだけには限界があるし、現場だけの判断だけでも限界がある。 サッカーのみならずマネージャーとメンバーが相互に情報交換をおこない、相互に助け合ってこそよい仕事ができると思っています」と歓迎します。

 「原博実の勝利」(武藤文雄のサッカー講釈)が「ザッケローニ氏の手腕恐るべしである。大会の3ヶ月前の親善試合を2試合生観戦し、2ヶ月前に2試合親善試合を戦い、約2ヶ月間Jリーグを視察しただけで、ザッケローニ氏はこのチームを作り上げた。しかも、大会前にまともに集中トレーニングする時間すらなかったのだ。にもかかわらず、試合ごとに深まる連動、次々と活躍する控え選手。そして、決勝戦での見事な采配勝ち」と称えるチーム作りに、こうした風通しの良さ、選手側の自主性も含まれていたのです。


『対中赤字、実は黒字』良い記事ゆえの問題点

 今週、財務省が発表の貿易統計(通関ベース速報)で日本の対中貿易赤字が焦点の一つになりました。日刊工業新聞が《昨年の対中輸出、27%増の13兆円で過去最高》で伝えます。「中国は輸出先の国・地域別シェアでも2年連続のトップ。輸入相手国としても02年から9年連続でトップとなり、世界第2位の経済大国になったとされる同国との関係が深まっている実態が浮き彫りになった」「輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3208億円の赤字と、赤字幅が5年連続で縮小した。赤字額が1兆円を下回ったのは94年以来で、88年から続いている貿易赤字からの転換も視野に入ってきた」

 ところが朝日新聞は経済面に《対中国赤字実は「黒字」 10年貿易統計 第三国経由の輸出 表に出ず》を出しました。「日本の対中貿易は、ほんとうは黒字」(遊爺雑記帳)が全文を転載しています。「貿易の統計では、第三の国・地域を経て輸出された物品は、最終目的地ではなく経由地への輸出とみなされる。一方、輸入の場合は原産地を輸入相手とみなす。つまり第三の国・地域を経て日本から中国に入った物品は、日本の統計では『中国への輸出』にならないが、中国の統計では『日本からの輸入』になる」

 こうした構造を意識して日本貿易振興機構(ジェトロ)が相手国統計から輸出実態を把握し直し、作成した「東アジア貿易の流れ」を以下に引用します。

  《東アジア貿易の流れ=2010年統計からジェトロ作成》
      3兆1405億円(数字は矢印先国に対する黒字額)
    ┏→→→→→→→→→【韓国】
    ↑          ↓5兆8658億円
    ↑ 2兆1030億円   ↓  
   【日本】→→→→→→→【中国】
    ↓          ↑  
    ↓ 2兆5415億円   ↑6兆9995億円
    ┗→→→→→→→→→【台湾】

 3208億円の赤字ではなくて2兆1030億円の黒字が対中貿易の実態だという訳です。以前からネット上で疑問になっていた問題であり、良い視点とタイミングの記事だと思いますが、そうであるがゆえにもっと精密な書き方が要求されます。例えば「対中国赤字?」(kmoriのネタままプログラミング日記)は2009年に中国と香港への輸出額を合計するだけの操作で「日本は、ここ7年ばかり対中国貿易ではずっと貿易黒字を保っている」「赤字だったのは2001年だけ。1998〜2000年のデータも別の統計で見てみたが、それらも黒字だった。中国は日本にとってずっといいお客さんだったのである」と実証して見せます。

 東アジアの貿易について少し知っていれば、中間財・資本財を日本が大量に輸出し、それを各国が加工して輸出商品にしている構図は頭に入っているはずです。例えば「東アジアにおける製造業ネットワークの形成と日本企業のポジショニング」(21COE, University of Tokyo MMRC Discussion Paper No. 92)から「図3 東アジアの貿易構造(2004年)」を引用しましょう。


 日本から台湾と韓国に太い流れが出て、それがさらに中国に向かいます。この流れはさらに中国の巨額な対米、対EU輸出に繋がり、全体として日本に利益をもたらしていることは明白です。ジェトロの今回の試算がこの貿易構造のどのレベルまで届いているのか、書き込んでもらわないと隔靴掻痒になってしまいます。第三の国・地域を経て輸出された物品で中国の統計で「日本からの輸入」になる場合をもっとはっきりさせなければ物足りないのです。

 読者側の疑問例として挙げれば「ある40代女性の生活」さんは「中国向け輸出: 実は「黒字」だった 第3国経由を合算 部品・素材・製造装置 なぜ第三国経由?」で「なーんだ、では、『赤字』と騒いでいたけれど、実際は中国のおかげでだいぶ潤っていたのですね。でも、どうしてわざわざ第三国経由になるのでしょう?」「ジェトロのホームページに行ってみました」「上記の記事に該当するニュースリリース等を見つけることができませんでした」と消化不良のようです。

 プレスリリースの原文・原情報がネットで読めない報道がまだ相当数に上っています。このケースは記者がジェトロ内部で取材した独自ネタだから当然ですが、ならばこそ読み手の欲求を最初から満たさねばなりません。


ディープな日本にまで入り込む外国人観光客

 日本政府観光局が公表した「訪日外客数、過去最高の861万2千人」が目を引いたのを機会に、最近のぞいて面白かった外国の方の日本旅行ブログ記事を紹介してみます。従来から定番の観光地だけでなく、随分とディープな日本にまで入り込むようになっていると感心しました。

 公表の2010年訪日外客数(推計値)からグラフを引用しておきます。中国が141万人で初めて台湾126万人を上回り、香港も50万人ですから36%余りが中国人となります。秋葉原とか京都とか、本当に中国人の姿が目立ちます。


 しかし、たっぷり日本を楽しむのはお金に余裕がある欧米客のようです。世界各国を回っている米国人夫婦のブログ「surroundedbythesoundのYummy things」をのぞきましょう。世界で出会った魅力的な事柄を集めたカテゴリーです。日本に1カ月も滞在しているのですから「日本での食の冒険」1、2集に「Sayonara to all our yen」などの充実振りは他国での記事を圧倒しています。ただ、安めのビジネスホテルチェーンで泊まりながら1日200ドルの予算が日本では守りきれなかったようです。神戸まで行って神戸牛ステーキに143ドル払い、クレージーな値段と思いつつ味に納得します。食事情について「Food and drink is another category where Japan can empty your wallet if you are not careful」と記し、財布が空っぽになる勢いだそう。

 「Street Food」と題したブログを書いているオーストラリア人夫婦の冒険精神にはちょっとびっくりです。バイクに乗ってでしょうか、関西を重点的に歩き、京都の錦市場から大阪路地裏の居酒屋、デパ地下の食料品売り場、繁華街の屋台の探訪まで書いていて「Japanese Street Food Tour」に好奇心旺盛に撮りまくった写真をちりばめて並んでいます。「Tour Day 7− Sashimi, Curry, Izakaya, Crepes, Ramen - Happy Happy!」といった感覚です。私も行ったことがある店も出てきますが、大阪の人でも知らない人はそうそう行かない場所にあります。旅行に行った先の国をこれだけ堪能できたら素晴らしいなと思えました。


ニュースの質自体を低下させる既成メディア

 既成マスメディアの伝えるニュースが加速度的につまらなくなっている点に最近、呆れっぱなしです。仕方なくやった内閣改造が政権浮揚になるはずもないのに型通りの世論調査で得々としているなど、新聞がしていることは、知られている事柄を確かめてもらう『ご確認報道』と評してよく、新規性や意外性を感じられなくなっています。テレビはテレビでいったん速報しておきながら、新聞朝刊から『転電』する草創期からの癖を脱せず、両者ともに想定される範囲内をぐるぐる回っている印象が強まっています。年初に「『新政権を育てるのに失敗』年賀状での心配事」で恐れた以上に劣化が進んでいるのでしょう。

 今週、内田樹氏が「新聞・テレビ・雑誌よ、キミたちの言論に何の担保があるというのか | 賢者の知恵」(現代ビジネス [講談社])で「マスコミの報道ひとつで、検事総長のクビも、大臣のクビも吹っ飛ぶ。でも何かが違う」「メディアは次々と血祭りにあげる獲物を探し続けるようになる」「検察の組織改革のことなんて、メディアの眼中にはない。壊れたものを再建する仕事や破綻したシステムを再生させる仕事には、優先的に報道するようなニュースヴァリューはない、とメディアの人たちは思っている」「本来は検察組織をどうすべきかとか、日中関係をどうするか、財政再建をどう達成するかといった問題は、クールで対話的な語調で語られるべき問題だと思います」と指摘しています。

 先週はニューズウィーク日本版で「だから新聞はつまらない」の冒頭部分がリリースされ、「本当の問題は『シンブンキシャ』という人種の多くが思考停止していることにある。その原因は、失敗を過度に恐れる文化や硬直した企業体質、それに現場主義と客観報道の妄信にある。結果、日本の新聞は、世界屈指とも言えるその組織力や記者の潜在力を生かし切れていない。新聞を『マスゴミ』と批判する側も、記者クラブ問題に目を奪われるあまり、本当に処置すべき病根を見逃している」と痛切に批判されました。

 思考停止は一線記者もさることながら、各取材部門デスクやその上の管理職に蔓延しているようです。さらに駄目な点は、自分が知らないことはニュースではないと思う傲慢な層がかなり残っていることです。「自分は論説委員になったのだから、もう取材はしない」と言ってはばからない「笑い話」が恐ろしいことに現実にあるくらいです。もともと霞ヶ関周辺にしか取材源を持たない在京メディアの記者がその取材もしなければ、あとは妄想するしかなくなります。

 新しい事が起きるのが当たり前なのであり、起きてくる事象の本質を捉えるにはどのような観測をすればよいのか、常に考えていなければならない側が、過去の経験側で対処し続ければ事態の矮小化が進んで当然です。

 既成メディアが自分で正せないなら、オルタナティブであるネット社会側に頼りたいところですが、各分野の専門家たちの登場は以前に思っていた以上に遅れています。いやむしろ、有力ブログが有料メールマガジンとかに移行して表からは見えなくなる退場現象が起きていますし、医師ブログのようにかつての輝きを失くしつつあるフィールドもあって、見通しは悪くなっています。

 「自分の知らないことはニュースかもしれない」というジャーナリスト、ジャーナリズムにとっての「第0次原則」に立ち返ることが第一歩です。その上に視野の広い観測系を再建する作業を地道に進めない限り、日本の既成メディアに明日はないと考えています。


いくらアウェーでも!!カタール戦YouTubeコメントに賛成

 アジア杯準々決勝のカタール戦、はらはらしながら見てしまいました。ザッケローニ監督は「カタールのホームゲームという雰囲気の中で、10人になったが、攻撃の手を緩めることなく、最後はサイドバックの選手がゴールを決めるという日本らしいサッカーができた」と結果として満足そうでしたが、いくらアウェーでもあの審判ぶりは酷かったと思えました。「決勝ゴールのYouTube」についたコメントに賛成です。

 まず伊野波にこぼれ玉が渡る前の、ゴール前で香川へ繰り返されたタックルは危険すぎます。「最後、香川にタックルかました奴、サッカー辞めて欲しい。見逃した主審は、サッカーに二度と関わるな!」(totoloto6)。それにしてもゴール前でボールを持たせたら、瞬発力がありドリブル突破できる香川は極めて危険な選手であることが証明されました。

 退場になった吉田は、守備対象にしている相手フォワードがこれでもかと体を預けて倒れ、ファウルと見せる演出を執拗に繰り返すのですから、ちょっと可哀想に思えました。「欧州の審判に裁かせて、セバスチャ-ンみたいな見え見えのシミュを繰り返しする下手な選手をイエロー二枚で退場させれば普通の試合になったのにね。カタールはこんな見苦しい事やってると永遠に強くなれないよ」(cubekleene)

現実にすぐ追い越されてしまう最高裁判決

 またまた時代遅れの困った判決を最高裁が出しました。《最高裁が「まねきTV」訴訟で審理差し戻し、自動公衆送信に相当すると判断》(INTERNET Watch)です。実は2月発売予定の「Slingbox PRO-HD」というテレビ番組・各種ビデオ自動転送装置に注目していました。最高裁の論理だとこれすらも違法になりかねませんが、差し止めるのは不可能でしょう。

 判決の理屈はかなり奇妙です。「著作権法が送信可能化を規制の対象となる行為として規定した趣旨と目的は、公衆送信の一態様である『自動公衆送信』が既に規制の対象とされていた状況下で、自動公衆送信の準備段階の行為を規制することにあると説明」「公衆の用に供されている電気通信回線に接続し、装置に入力される情報を受信者からの求めに応じて自動的に送信する機能を有する装置は、単一の機器宛に送信する機能しか有しない場合であっても、行われる送信が自動公衆送信である」

 インターネットに接続すること自体が駄目と言っているようなものです。そして、利用者が自分用に受信機を購入して業者に預けている形態でも「受信者からの求めに応じて装置が情報を自動的に送信できる状態を作り出す行為を行う者が主体であると解するのが相当で、装置が公衆の用に供されている電子通信回線に接続しており、これに継続的に情報が入力されている場合には、装置に情報を入力する者が送信の主体にあたると解するのが相当」と、かなりな屁理屈です。

 上記の「Slingbox PRO-HD」はハイビジョン画質でも転送が出来て、自宅のAV機器のビデオを地球の裏側からでも楽しめるとうたっています。最高裁判決の対象事例はまさにこのケースで、海外で日本のテレビ番組を楽しみたいユーザーの要望に応えていました。「Slingbox PRO-HD」を3万円余りで購入して日本の知人宅にでも置けば、テレビ各社が今回の最高裁判決にしがみつこうが海外からでも視聴は出来てしまいます。視聴するソフトはインターネットのブラウザですから、iPadなどの機種別・OS別の縛りが無くなる点が非常に面白いと感じています。


中国軍「北」駐屯で朝鮮半島統一に楔打つ?

 朝鮮日報が15日伝えた「中国軍が北朝鮮・羅先特区に駐屯、港湾施設など警備」にはちょっとショックを受けました。中国東北部の資源を運び出す港湾施設を北朝鮮北部、ロシア国境にある羅先特別市に設け、吉林省琿春市からの高速道路や鉄道も中国が投資して造ります。中国軍が警備に当たるのですから完全に軍に守られた経済権益を持つことになります。北朝鮮で政権が崩壊するような有事の場合にも、韓国主導で半島統一はさせないぞ――と大きな楔が打たれたのではないかと思えます。

 「中国軍の北朝鮮駐屯は1994年12月に中国軍が板門店の軍事停戦委員会から撤収して以降17年ぶりとなる」「北朝鮮も中国軍の駐屯は望んではいないが、中国資本を受け入れるためには仕方がないと判断したもようだ」とし「韓国大統領府(青瓦台)関係者は14日、『中国が羅先で投資した港湾施設などを警備するため、少数の中国軍を駐屯させることを中朝が話し合ったと聞いている。中国軍が駐屯したとすれば、政治的、軍事的理由というよりも、施設警備や中国人保護が目的とみられる』と指摘した」というのですが、そうでしょうか。

 自国民保護の名目が許されれば有事に兵力増強は意のままですし、自国民が多い首都ピョンヤンに向かって進まない方がおかしいでしょう。かつて欧米列強が、義和団事件などで混乱する中国・清朝に対して取った行動が思い起こされます。東西ドイツ統一のような平和的なシナリオは朝鮮半島では難しくなった印象を持ちました。


 【参照】インターネットで読み解く!「中国」関連エントリー


『結婚できない中国人男性』気になって調べた

 サーチナには「ミドルメディア」と題した世界各国ブログを翻訳、紹介するコーナーがあり、暇がある時にのぞいています。そこに最近、各国BBSまで追加されるようになり、「【中国BBS】結婚できない中国人男性たちの悲哀スレ」が目に留まりしました。一人っ子政策の歪みで男女の出生数差が大きいと知っていますが、日本について第152回「20代男性の3人に1人は生涯未婚の恐れ」を書いている立場からも彼の地事情に関心ありです。

 スレ主が「以前は家も車も仕事もなくても、女の子はついてきた。でも今は、何回お見合いしても家や車がなければ話にもならない。一人きりで生きていく心の準備をしなければ」と発言すれば、「今の女の子は非常に現実的だ。ロマンチックさを捨てている」「今のような混乱した時代に、車と家と仕事があればすぐに相手が見つかるとでも思うのか?結婚は子供の遊びじゃないんだ」「オレは早くに家を買ったし、去年車も買った。そこそこの給料も取ってるし、容姿だって悪くはない。でも家族は家を持ってる女性と結婚しろ、と言ってくる。つまり釣り合いの取れた人を探せということだ。離婚率が高い今、恋愛するにも勇気が必要だ」とだんだん深刻になっていきます。

 「男女比不均衡がさらに拡大、10年後は5千万人の男性が結婚できず!?―中国」が報じるように男性が女性の1.2倍も生まれています。ベースにこの不均衡があるのは事実ですが、このBBSが伝えている姿はむしろ日本国内に近づいている印象です。

 「中国の離婚率の高さに注目、『ともに白髪の生えるまで』も今は昔―米メディア」を見れば離婚までも以前とは様変わりのようです。「今の中国人は結婚生活の維持を強制しないことが、社会や家庭の矛盾を和らげるのに効果的だと考えている」「70年代の離婚は、先に職場の許可が必要だった」「離婚成立まで1年以上もかかっていた。だが、今ではほんの数分の手続きで離婚が成立する」

 「図録▽世界各国の離婚率」で拾うと、2007年の離婚率(人口千人当たり件数)は中国が1.6で、日本2.04や韓国2.6に比べるとまだ低めですが、10年間で件数倍増ペースと言いますから、追いつくのは時間の問題でしょう。「80年代生まれ多くが『恐婚族』、離婚率の高さから結婚に悲観的?―中国」では専門家が「全体的に高い教育を受け、社会環境が大きく変化する中で成長し、そして離婚が急増する中、結婚適齢期を迎えている。結婚に対して大きな心理的な圧力を感じ、結婚の失敗や離婚に対して強い恐怖を抱いているほか、結婚までの精神的な準備が不足していると感じるなど、結婚に慎重になりすぎている」と解説します。

 男女比不均衡分よりも相当に多数の生涯未婚者が出ると見てよいでしょう。もちろん女性の側にもです。人口の頭打ちを早めるかも知れません。

 【追補】書き終えてからさらにリサーチすると「2012年、中国の人口危機が爆発する」!?を見つけました。あまりに長文ですが、一人っ子政策の弊害顕在化が意外に早いと示唆しています。


年明けの話題もツイッターとウィキリークス

 年が改まってもツイッターとウィキリークスの話題が続いている感じです。AFPが《日本の「あけおめ」、ツイッター世界記録を更新》で「ツイッター(Twitter)のブログ発表によると、2011年が訪れる瞬間、日本では世界の秒間ツイート記録を更新し、1秒間6939ツイートを達成した」「それまでの秒間ツイート記録も日本で、2010年サッカーW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)で日本代表チームがデンマーク代表に勝利した直後の1秒間3283ツイートだったが、2倍を上回るツイート数によって、約半年でこの記録を塗り替えた」と伝えたと思えば、ウィキリークスに絡む個人情報で重大な問題が公になりました。

 CNNの《米当局、ツイッターにウィキリークス関連情報提出を要請》です。「米当局は、ミニブログのツイッターに対し、民間告発サイト『ウィキリークス』の創始者ジュリアン・アサンジュ氏、および同氏の著名協力者数人に関するアカウント情報などの提出を要求」「情報提出の対象となったのは、アサンジュ氏のほか、(アイスランド国会議員)ヨンスドッティル氏、米軍の機密情報をウィキリークスに漏えいした疑いで逮捕されたブラドリー・マニング米陸軍上等兵、オランダのハッカーなど」「バージニア州の連邦裁判所はツイッターに対し、これらの加入者の氏名、ハンドル名、電子メールアドレス、現住所、接続記録などの、アカウント関連情報を提出するよう求めたという」

 「小林恭子の英国メディア・ウオッチ」が「米司法省が、ツイッターに対し、アサンジやアイスランド議員の個人情報開示を要求」でまとめてくれています。当初は有無を言わせず内緒で個人情報を引き渡せ――だったのですが、ツイッター法務部が抗議して、加入者各人に知らせ異議申し立てが出来るようにしたようです。CNNの情報源は憤ったヨンスドッティル議員です。「考えてみると、ネット関係の大手はすべて米企業ーグーグル、アップル、フェイスブック、イーベイ、ツイッター・・・。なんと切ないことだろう、これほどまでに頼り切ってしまっていたとは」と嘆く事態であり、日本のユーザー情報も米当局が要求すれば引き渡されてしまいます。いや、今回のように公にならない状況下で何があったか知れないのです。

 ツイッター利用者について「In the looop」の「mixi, Twitter, Facebook 2010年11月最新ニールセン調査 ? Twitter、ついに国内ネット人口の20%超え」が年末にリリースされています。利用者数が「mixiは961万人、Twitterは1244万人、Facebookは293万人」と出ていますが、ここに現れないユーザーがいるため「11月度のTwitterユーザーは約1,600万人に達すると推定される」そうです。2010年1月に比べて3倍近い増加です。やはり増加中のFacebookとともに今年、どこまで伸びるか注目です。

 ウィキリークスについては毎日新聞が電話取材で《ウィキリークス:米公電暴露 ペンタゴン・ペーパーズ事件のエルズバーグ氏が擁護》と報じて目を引きました。「米外交公電暴露について『動機は米市民が気づくべきうそや犯罪を暴露し、政策が改善されるよう影響を与えるためで、米国の国益のために行った私と同じ』と擁護した」「米政府がアサンジ容疑者や情報漏えいを厳しく追及していることについては、『オバマ政権はブッシュ前政権より防衛問題などについて少しも透明性が高まっていない』と非難し、政府の秘密主義を正し間違った戦争を避けるため、暴露がもっと必要だと訴えた」

 日本からの外交公電暴露も捕鯨問題を手始めに出てきましたが、これまでのところ内容は抑制が効いています。


青春18切符で讃岐うどん店巡り [食のメモ]

 讃岐うどん店巡りはこれまで仕事のついでなどにしてきましたが、昨7日は青春18切符を初めて使い、大阪から日帰り行を試みました。特急が使えない中で、大雪の影響があって列車ダイヤが乱れ、予定が大幅に狂いました。それでも子どもを連れて午前8時頃に出発、午後10時半帰宅と、そう無理をしないで3軒を楽しんできました。全行程1人2200円(スタンプ店で5回分11000円)は本当にお値打ちでした。

 坂出の「蒲生うどん」が第一目標だったのですが、列車遅れ1時間で早々に諦め、近くにある「山下うどん店」に変更しました。携帯電話からグーグル検索で地図を割り出し、讃岐府中駅から10分余り歩いてあっさり到着です。150円のぬくい「かけうどん」と冷やの「醤油うどん」を1杯ずつ、素朴でしみじみとしているけれど芯には強いものがある味わい。素晴らしいイリコ出汁を含め、最近、大阪で大いに増えている讃岐うどん店ではなかなか味わえないタイプです。

 ついで目指したのが善通寺の「長田in香の香」だったのですが、店まで来たら臨時休業の様子。長めの正月休みをとっている感じでした。やむなく店が多い琴平まで行ってしまうことにしました。そこで目に付いたのが「元祖細切りうどん」を掲げる「おがわうどん」です。冷や麦より少し太いくらいの細切りうどんながら、うどんらしい膨らみとコシを持っているうどんでした。「細切釜あげうどん」の大(480円+150円)と「細切生じょうゆうどん」の大(550円+150円)ともに予想を裏切る美味。斬新さを感じました。

 夕方になるとマニア好みのお店は店じまいですから、予定していた宇多津の「おか泉」へ。大阪の讃岐うどん店のような値段付けで観光客も多いと聞きますが、5時過ぎなので行列はなしです。「ひや天おろし」(945円)が看板の品で、そそり立つ超特大エビ天2本に野菜の天ぷらが添えられています。麺のタイプは大阪の多く讃岐うどん店が目指しているような剛麺です。噛んで押し返す太い麺は完成されている感じがありますし、たっぷりして食べきれないほどある巨大エビ天との組み合わせですから、この値段でも満足感は十分です。

 今回は3軒ともにたっぷり食べました。5軒、6軒と回る場合や時間が無いと「かけうどん小」で食べ繋ぐのですが、連れとシェアしながら複数品目をゆったりと味わい尽くすのも楽しいものです。青春18切符の残り1回分は10日に岡山・日生でカキたっぷり入りお好み焼き、「カキオコ」を食べるのに使う計画です。10日がこの冬の青春18切符最終期限ですから、スタンプ店で投げ売りしているのがあれば狙い目です。


『新政権を育てるのに失敗』年賀状での心配事

 年賀状で何人かの方に「マスメディアは新政権を育てるのに失敗しました。その自覚が無い点が心配です」と書きました。民主党政権の混迷ぶりには困りますが、「政治とカネ」という政治部記者が条件反射で飛びつくテーマに集中し続け、本格的な政権交代で待望された国家戦略の転換をアシストする役割が国内の既成メディアには見えなかったと評するしかありません。年金・医療など社会保障、農業と貿易の問題、内需拡大と成長戦略といった緊急を要する大きな政策課題に成果を上げさせねば、政権交代の意味そのものを失わせ、長く尾を引く後遺症になると心配します。

 年明けの新聞論調には民主、自民両党が協調して乗り切るべし――といった感じがあります。しかし、大きな政策が無いのに、ほころびを繕うだけの協調をして何になるのでしょう。また、解散総選挙というお決まりのフレーズが見られるようになりましたが、大敗北を喫する側が衆院解散に打って出るはずがありません。読者・視聴者から一定の付託を受けている既成メディアがジャーナリズムの役割を考えずに「空騒ぎ」を続けることは、メディアとしての自らの寿命を縮める結果に繋がります。

 政権発足から1年以上を経過して、きちんとした政策ブレーンを形成できない民主党は叱責されるべきですが、既成メディアも自民党政権時代と違って政権批判ばかりでは駄目なことを知るべきでした。今年1年はまだ時間を使えます。頭を使わなくて済む「政治とカネ」なんか脇に置いて、政策課題にスポットライトを当てて課題解決へのステップを具体化していかなければなりません。ジャーナリズムは市民社会のために存在しているのであり、騒ぐことそれ自体を喜んでいる現在の既成メディアは王道から外れつつあります。


2010年12月のエントリー一覧

12/28 『博士漂流時代』視座の優しさと事態の深刻
12/25 郵便不正事件:検証の名に値しない最高検報告書
12/22 北京大教授論考の衝撃:中国高成長は維持不能
12/19 漁業資源枯渇が国内マスメディアに見えない
12/18 もんじゅ落下事故に甘い認識、文科省の死角
12/12 毎日新聞「金沢市長選:ツイッターで選挙戦」について
12/11 30代の『家離れせず・出来ず』は相当に深刻
12/08 岡崎図書館事件始末の次は被害届の取り下げ
12/05 持続不能!?中国の無謀なエネルギー消費拡大
12/01 岡崎図書館事件、半年経過しシステム欠陥謝罪