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2010年7月のエントリー一覧

7/28 復讐は両親にも!? 秋葉原事件被告の心の闇
7/24 マスメディアの怠慢極まる1.3兆円自然増報道
7/21 缶ビールそのまま飲まないで:若者のビール離れ
7/18 危うい改正臓器移植法施行、医療現場に難題
7/16 2026年インド人口世界一:牛糞が家庭燃料の国
7/12 公明の政権復帰=民公連立に民主大敗必要説
7/11 低燃費車移行の緩慢さに救われGMが黒字化
7/09 医師の違法長時間勤務へ刑事処分と異例報告書
7/06 就職留年7人に1人、これも高学歴プアー
7/04 10月完工は厳しさ増す六ヶ所再処理工場
7/03 個人所有本のPDF化サービスは大繁盛のよう

復讐は両親にも!? 秋葉原事件被告の心の闇

 無差別大量殺傷の秋葉原事件。27日の公判で加藤智大被告の肉声が初めて出てきました。そして、同時に明らかにされた両親への出張尋問内容を知ると、被告の心の闇、疎外感は深く、人生の節目節目にもっと普通の生き方ができる生育環境だったら違っていたろうと思わずにいられません。

 事件があった2年前、青森に住む両親が自ら記者会見をして謝罪したことに違和感がありました。子が25歳にもなれば、もう親離れはとうに済んでいます。何をいまさらという感覚でした。しかし、今回、この親子が明かした葛藤ぶりは意外と言える深刻さであり、事件の本質と絡んでいました。

 金融機関に勤める父親と母親、それに弟が家庭環境です。青森出身者であるため地元紙の東奥日報が特別に手厚い「秋葉原 無差別殺傷事件」を設けています。28日付で公判証言をまとめている「仮想の自分 冗舌に/加藤被告」は「事件を起こした原因の一つとして『私の考え方』を挙げ、『行動をして、相手に物事を気付かせること』と説明した」「その考え方は、母からの影響をうかがわせた。小さいころから理由もないまま頭ごなしにしかられたり、怒られたり。厳しい『行動』で真意を分からせる手法を、自分も他人に対して行ったことを紹介した」と伝えます。

 きちんと説明しないまま、辞めることで不満を知ってくれ――というのが被告が転々とした職場で繰り返してきた行動です。

 証言には「『母に風呂に沈められた』と被告」で「『九九ができないと、風呂に沈められた』。(食べるのが遅かったので)『床やチラシの上のご飯を食べるように言われ、必死で食べた』などと幼少期の母親との関係を述べた」とあります。「両親『事件の理由分からない』」ではこうです。「母親は被告に有名国立大学に進んでほしいと小学生時代から付きっきりで勉強を教えていたが、しつけの一環として屋根裏に閉じ込めるなど厳しく当たるようになった。父親は『わたしが子育てするから黙っていて』と言われたため、異常と思っていたが口を出さなくなった」

 家族に対しても不満を説明する能力を欠いていたが故に、大きな節目で「手痛い」判断をしていたようです。「加藤被告が進学やめた理由に言及」には「『母と、大学に行ったら車を買ってもらう約束をしていたけど、自分の行きたい大学に変更、ランクを下げたら買ってやらないと言われ、大学進学をやめた』と述べ、その理由を『母親に対して、約束を守ってほしいという意志を示したということ』と話した」とあります。

 47newsの「《資料》秋葉原殺傷・加藤智大被告の供述要旨 『掲示板だけに依存』」には「大学進学をやめ、自動車関係の短大に行くことにした。母親にはあきらめられていたと思う。挫折とは思っていない。勉強をしていないからついていけないのは当たり前。短大には失礼だが、無駄な2年。整備士の資格は取るつもりだったが、父親の口座に振り込まれた奨学金を父親が使ったので、アピールとして取ることをやめた」ともあります。

 母や父にアンフェアだと訴えられないまま、ずるずると進路を切り下げて行った不幸。事件の2カ月前、4月3日に「加藤容疑者のものとみられる携帯サイトの書き込み(原文のまま)」に「午後4時20分 親の話が出ましたのでついでに書いておきますと、もし一人だけ殺していいなら母親を もう一人追加していいなら父親を」とまで出したのを見れば、職場で積み重なった鬱憤やネット掲示板のトラブル問題だけで事件を解読するのが無理であることは明らかでしょう。

 検察の「冒頭陳述」は「『大きな事件』を起こして警察に捕まれば、自分の人生は終わりだと思ったが、『もう生きていても仕方がない』と自暴自棄になり、捕まった後のことはどうでもいいと思った。それよりも自分を無視した者たちに『復讐』することの方が重要だった」と指摘しました。人生を無惨に終わらせることで分かってもらいたかった復讐の心、その相手方に両親が含まれていた不幸な事件でした。29日にも公判廷の被告証言は続くそうです。

 【参照】秋葉原事件で思い起こす『隔離が生む暴力』


マスメディアの怠慢極まる1.3兆円自然増報道

 2011年度政府予算編成で概算要求基準が話し合われています。この中で1兆3000億円もの社会保障費自然増はそのまま認める点を、マスメディア各社とも何の検証作業も無しに「垂れ流し報道」しています。予算案の総額を膨らませないで巨額の突出部分が認められたのですから、各省庁の経費1割減という動きにもなって反発を招いています。この報道構図は、読者・視聴者から託されたものがある商業ジャーナリズムの有り様としても「怠慢甚だしい」と指摘せざるを得ません。

 厚生労働省の「長妻大臣閣議後記者会見概要」で記者が「社会保障費の中に人件費や事務費などまだ削減出来る余地があるかもという議論については如何でしょうか」と尋ねて、大臣が「この1.3兆円にしても不正などを放置をして膨らんでいるということではありません。そういう施策についても厳しく取り組んだ上でも1.3兆円ということになるということであります」「社会保障費の中にも事務費などもありますが、これについても省内事業仕分け、あるいは行政刷新の事業仕分け等で厳しく取り組んでいるところでありまして、そういう前提の下でも必要なお金が年々自然増という形で増えていくということだと理解をしています」と答えているのが、唯一の疑問とやり取りです。

 1兆3000億円の巨額さを思えば、せめて内訳でも取材して前年比実績とで比べてみるべきです。それすらありません。昨年、2010年度の際の記事に「2010年度予算の概算要求基準(シーリング)をめぐって」(日本精神科病院協会誌巻頭言)がありました。「年金や医療費の自然増1兆900億円は全額認められ,社会保障費は過去最大の25兆1,000億円となり,一般歳出の約半分を占めることになりました」「厚生労働省大臣官房会計課によると,社会保障費の自然増分の内訳は,医療が3,000億円台半ば,年金が3,000億円強,介護が1,000億円強,そのほかが2,000億円とのことです」

 1年で自然増分が2000億円以上も増えている点は驚きです。「高齢化に伴う増加」とさらっと説明されていますが、結論だけ伝えるのではなく、どうして抑制できないのか一般大衆に分かる、突っ込んだ解説を付けるべきです。


缶ビールそのまま飲まないで:若者のビール離れ

 本格的に暑い季節になって、《若者のビール離れ 「喉が渇いた状態で無理やり飲んでみたけどどう考えても不味い。どうすればうまくかんじんだよ?」》のようにネット上でビールが話題になっています。私も先日、何年かぶりに缶ビールをそのまま飲まざるをえない機会があり、苦みと炭酸の強さにおやっと感じました。ビール好きであっても、ビールはグラスで飲むべきなのです。ビールの飲み方の基本が意外に知られていないようです。

 ビールの苦みはホップが演出しています。ホップは糸状に繋がる性質があり、泡をうまくたてると液の本体から泡に多く移行します。泡をたてると炭酸のきつさも和らぎます。ビールの本体には主原料である麦芽の甘み成分が残っていますから、適度に苦さを抑えれば甘く感じられるのです。

 先日の缶ビールはアサヒ・スーパードライでした。これはもともとホップが利いたラガービールを苦みが苦手な若者向けにするべく、うんとホップを減らして生まれた銘柄です。それでもグラスに注がないで飲むと駄目なのです。

 ビールには冷やす温度も大事です。味が淡泊なビールはぎんぎんに冷やさないと飲めませんが、濃厚なビールを冷やしすぎると味を殺します。日本より涼しいドイツでは濃いビールは全く冷やさないで飲みます。

 第163回「ビールはこんなに遠くに来てしまった」で「スーパードライが呼び起こしたビール革命は革新として評価すべきだったと考えていますが、それから後に起きた日本ならではの小手先の改良、税制の歪みによる無用の修飾が、ビールを、ビールから切り離してしまいました」と評したように、訳が分からないほどビールもどき飲料が乱立しています。しかし、選べば美味しいビールはあります。

 そして、苦みが駄目な方はビールを諦めて、夏ならジントニックの爽快感をオススメします。紹介すると「ビールよりこっちが善い」ともよく言われます。ポイントは2点。トニックウォーターに甘みが少なめのシュベップスを使い、ライムを4分の1個は搾りましょう。

 【参照】インターネットで読み解く!「ビール」関連エントリー


危うい改正臓器移植法施行、医療現場に難題

 15歳未満の脳死体から臓器提供を可能にした改正臓器移植法が7月17日に施行されました。昨年の国会で実質的な審議を欠いたまま、いきなりの採決で可決成立してから、従来と大転換になる全面施行に向けて準備周到とは到底思えません。臓器提供意思表示カードなどでの明らかな意思表示を求める以前の法律に比べて、改正法は医療現場が患者家族に臓器提供を促す仕掛けになっています。医療崩壊と言われて久しい、繁忙を極める救急医療現場にそれを求めているのに、実質的な手当てはされていません。

 日経新聞は昨年来、強力な法律改正推進側に立ってきました。社説「臓器移植普及にまだ医療体制が伴わぬ」は「器はできたが、中身が伴わない。移植医療の要である移植コーディネーター(仲介者)を増やし、臓器提供を担う救急病院の態勢充実が急務だ」は相変わらず推進の旗を振っています。しかし「子どもの脳死判定は大人より難しく、より慎重な判断が要る。多くの患者の救命に忙殺されている今の救急病院では対応が難しいとの声もある。厚生労働省は、救急医療の充実などの対策を早期に講じるべきだ」と述べたところで、無茶な注文をしていることに気付くべきでしょう。どこに予算原資があって、どういう名目で配れるのでしょうか。それも恒常的な底上げが必要です。

 読売新聞の「小児臓器提供、4割『困難』…認定病院の体制整わず」が厚生労働省が臓器提供施設に認定した小児専門病院29施設のうち「脳死判定と臓器提供の両方に対応できるのは12施設で、さらに施行日から対応できる施設に限ると5施設(17%)に減った」と伝えました。5施設もあるとは、現場を知る者としては驚きです。果たして実行できるか、です。

 毎日新聞の「記者の目:改正臓器移植法」は小児脳死判定の重さをこう書いています。「脳死臓器提供には、脳死判定を6時間以上間隔を空けて2回実施する必要があり、臓器摘出手術などを含め、6歳以上は約45時間前後かかる。蘇生力の高い6歳未満は脳死判定の間隔を24時間以上空けるため、さらに18時間長くかかる。施設の規模によっても異なるが、日常の救急医療業務の一部またはすべてを止めなくてはならない」。同紙のアンケートに対して「脳死下での臓器提供により現場は48時間以上にわたって救急医、麻酔科医、主治医がかかわり、ICU(集中治療室)、手術室の機能が止まる」と悲痛な声が寄せられたといいます。

 もし現場の態勢が整っていたとしても、「体温がある死体」つまり温かい我が子を前にした親御さんを説得しなければなりません。その場で「脳死=人の死」を認めさせる説得は、押しつけがましいものでは困ります。昨年の国会採決前、「臓器移植のドナー不足は本当に悪なのか」の最後で「様々な代替え技術が進んでも移植でしか救えないケースは存在し続けますが、その少数に合わせて大多数の国民の死生観に変更を求めるのは僭越に過ぎると言うべきです」と書いた通りです。


2026年インド人口世界一:牛糞が家庭燃料の国

 「現在11億人のインド人口が16年後には3億7100万人増えて、中国の人口13億5000万人を超える」と伝える「India to overtake China as world's biggest country by 2026, says report」(telegraph.co.uk)を見て、「大丈夫か」という思いにとらわれました。公的な人口計画がまったく働いていないインドは、電気を使える家庭が5割、家庭の半数で牛糞が燃料に使われている国でもあります。戦後の日本で言えば、薪の時代がまだ続いている状態です。

 「インドの環境問題・・・原子力と牛糞」(さまよえる団塊世代・・・インド在年9年・・・ 夢翔る世界紀行)が2001年国勢調査から「世帯数は1億9,200万、電気使用世帯は44%、燃料として牛糞と薪を使用している世帯は53%、人口増加率は1.7%。6年後の現在は、大雑把に見て、約2億世帯、電気未使用世帯と牛糞・薪使用世帯はそれぞれ50%前後だろう」と書いています。そんなに牛がいるのでしょうか。「農業就労者は約2億5千万人・1億3千万世帯、数頭の牛を飼っている農家が多い。牛は約2億8千万頭いる。インドのミルク生産量は世界1で約9,200万トン、其の内70%は貧農が生産するミルクである。ミルクと共に牛糞は家庭用燃料であると同時に重要な現金収入源」

 牛糞の原料は身近で生えている草ですから、家庭燃料として燃やしてもCO2排出量は増えません。「図録▽世界各国のCO2排出量」で大人口のインドが中国の4分の1しかCO2を出していないことを確認してください。1人当たり排出量が先進国の1割くらい、世界最低レベルである点が大きく効いています。

 冒頭の記事は、人口増加は5億人の貧困層をさらに増やすと同時に「毎年16万人の優れたエンジニアと100万人以上の工業技能者を生み出す」とも書いています。強気の方なら人口増大は成長要因との見方もあるようですが、増え方が膨大すぎて、自然と共生している生活のバランスを大きく崩す恐れがあります。日本の家庭が薪からプロパンガスに移行したのに習って「インドの農民が生活水準の向上と共に電気を使いプロパンを使い、牛糞を活用しなくなったら、大変な事になる。あっという間に日量200〜300万バーレルに相当する化石燃料の消費増となる」と「インドの環境問題・・・原子力と牛糞」は危惧します。人口が制御できないインドは貧富の差、経済成長のまだら模様がひどく、無政府状態のまま、世界最大人口国に突き進むのでしょうか。


公明の政権復帰=民公連立に民主大敗必要説

 参院選で与党系勢力は110議席にとどまり、過半数まで12議席が必要な線まで後退しました。大敗の結果として、「みんなの党」11議席を与党側が取り込めても、衆参ねじれ解消には足りない状況です。選挙戦の序盤、「参院選で与党苦戦:地方で自公共闘復活、自民へ流れ」で指摘した地方での自公選挙協力が1人区で力を発揮、民主の8勝21敗となった点が効きました。

 これには必然性があったのではないか、公明側が仕掛けたのではないかという議論があります。togetterの「政治学者、『政局』を語る2(2010.7.9)」ではこんなディスカッションがされていました。

 「公明党が民主党と連立組むためには自民党を支援する必要があるという」「民主が安定多数なら連立相手を探す必要は無く、過半数割れに追い込むには自民を支援する必要がある、という意味に理解しました」「民主党が過半数をみんなの党の議席数以上に割り込めば、決定的に交渉が有利になります。公明党は、支持者が逃げることを恐れなくてよい、唯一の政党なので、交渉もしやすいでしょう」

 「自自公のときのようにワンクッション起きたいでしょうね。特に時間的に。政策的には問題ないので、しばらく是々非々で『実績』→連立という流れ。支持母体は政治に無頓着(明確な意思がない)なので、拒否はしないように思います」「政策の優先順位にもよりますが、支持母体としては文化庁と財務省のアクセシビリティを高めるという観点から、政権与党に入る必要がある」

 もう国政で自公連立を組む可能性は無くなったが、民公連立のために地方1人区で助けた構図でしょうか。

 しかし、自民は勝ちすぎましたね。これでは旧態依然とした執行部メンバーを、若手と大幅入れ替えする機運が薄れてしまうでしょう。長期的に見れば自民にとって悪い状況ですが、これも公明が望むところかも知れません。


低燃費車移行の緩慢さに救われGMが黒字化

 米GMが法的整理から脱して1年になります。朝日新聞が11日「『新生GM』再起1年、再上場間近 商品競争力に課題」で「今年1〜3月期の純損益は8億6500万ドル(約760億円)の黒字。経営破綻(はたん)前の「旧GM」を含めると、黒字は2007年4〜6月期以来約3年ぶり」と伝えました。再上場が出来れば、米国とカナダ政府が7割以上を持つGM株を売却して、公的管理から抜け出せます。

 再建が危ぶまれた1年前を振り返ると、意外とも言える経営改善ぶりです。「時事ドットコム」の「【図解・自動車産業】米新車販売台数の推移」を見て、米国消費者の低燃費車移行がまだまだ緩慢なのを知りました。これにGMは救われているのです。このページに掲載されている6月の新車販売状況を見ましょう。

◇2010年6月の米新車販売台数
  (米オートデータ調べ。単位台。カッコ内は前年同月比増減率)

         乗用車   小型トラック   合計   シェア(%)
 GM    74,918 119,798 194,716  19.8
       (▲9.2)  (30.9)  (11.9)
 フォード  62,519 108,176 170,695  17.4
       (15.7)  (15.3)  (15.5)
 トヨタ   81,960  58,644 140,604  14.3
       (▲2.7)  (23.6)   (6.8)
 ホンダ   62,229  44,398 106,627  10.8
        (7.8)   (3.9)   (6.2)
 クライスラー30,065  62,417  92,482   9.4
       (94.3)  (18.2)  (35.4)
 日 産   42,674  21,896  64,570   6.6
        (6.2)  (20.8)  (10.8)

 乗用車よりガソリンがぶ飲みタイプである小型トラックが、乗用車以上に売れているからGM、フォードは息がつけるのですね。

 しかし、米国政府は新車の燃費規制を2012年型から強化、2016年型ではガソリン1リットル当たり14kmにまで高めることにしました。「アメリカの新車燃費規制(アメリカの自動車戦略 前編)」(日比野庵 本館)は「3L、5Lといった高排気量の車種となると、この基準を満たすのはガソリン車のままでは難しい」「たとえばレクサスの3.5LカーであるGS350の燃費はカタログスペックでは、9.6(km/L)。これが、ハイブリッドの450hとなると、同じ3.5Lでも14.2(km/L)に跳ね上がる。日本車であっても、大排気量となるとガソリン車のままでは、この燃費規制をクリアすることは難しい」「従って、遅かれ早かれ、全てのガソリン車はハイブリッドに移行すると予想される」と見立てています。

 朝日新聞の記事は最後で「ハイブリッド車ではトヨタ自動車や米フォード・モーターに後れをとり、GMが次世代技術の本命として投資し続けてきた燃料電池車は市販のめどが立っていない。米オバマ政権が『日系メーカーに1世代遅れた』と指摘した『経営難の時代』のツケは簡単に一掃できない」と指摘します。GMの「再建」が間に合うのか、予断を許しません。

 【参照】第178回「GM破綻、連邦破産法11条でも再生険しく」


医師の違法長時間勤務へ刑事処分と異例報告書

 医療の現場で公然と行われている超長時間の医師勤務に、厳しい拘束が課せられそうです。読売新聞の「産科医当直は違法な時間外労働…労基署、奈良県を書類送検」に気付いて医師ブログをあたると、日本小児科学会・小児科医のQOLを改善するプロジェクトチームが「小児科医に必要な労働基準法の知識」という異例に厳しい報告書を出し、医師の過労を防ぐ呼びかけをしていました。

 奈良県の容疑は県立奈良病院の「産科医らが当直中に分娩(ぶんべん)や緊急手術など通常業務を行っているが、病院は労基法上は時間外労働に相当するのに割増賃金を支払っていなかったうえ、同法36条に基づき、労使間で時間外労働や休日労働などを取り決める『36協定』も結ばず、法定労働時間を超えて勤務させた疑い」です。昨年4月に産科医2人が当直勤務への割増賃金を求めた民事訴訟判決で1540万円が認められ、県が控訴中の事件ですが、刑事処分にもなる見込みとなりました。

 「東京日和@元勤務医の日々」の「No More過労死!Stop医療崩壊!厚労省は医療現場の監視せよ」が取り上げている小児科学会報告書は「勤務医の当直や休憩時間、宅直オンコールは労働時間に当たるとし、その法的根拠を示した」「休憩についても、即応が求められる状態にある場合は、仮眠をしていたとしても労働時間と認められ得るとし、休憩時間として扱われることが多い実態に注意を促した」内容です。「救急病院の当直は宿日直業務ではなく通常勤務」としている項で時間外割り増しを計算しています。「深夜勤務を含む16時間の当直を行うとすれば,通常は101,137円を支払う必要がある」ほどなのに、これまでは不当に安い手当で済まされてきました。

 ただし、昨年4月の「月120時間まで残業の労使協定:滋賀の病院」のように過労死ラインとされる月間80時間を超える、驚くほど長時間の時間外勤務協定を労使合意で結んでしまうケースも現実に存在します。最高裁で8日、過労死自殺について「小児科医自殺:『医師不足生じさせない』最高裁で和解」(毎日新聞)が出来たばかりです。医療現場の疲弊をこれ以上進行させないために、病院の理事者側はこれまでの「甘え」を捨てなければなりません。


就職留年7人に1人、これも高学歴プアー

 読売新聞が「就職留年7万9000人、大卒予定7人に1人」と1面で大きく伝えました。これまでの国の調査では見えていなかった、敢えて卒業を見送る就職留年を読売新聞「大学の実力」調査で捉え「国の調査では、約3万1000人が、就職が決まらないまま卒業している。今回、明らかになった留年者約7万9000人を合わせると就職浪人は約11万人となり、その分、就職戦線が激化している計算になる」としています。

 大学卒業まで行っての受難、しわ寄せが若い世代に集まっています。先週、第208回「文系も理系も高学歴プアー:年上世代は身勝手」を書いたばかりです。企業業績は回復傾向にありますが、大衆の生活実感は就職留年の問題が象徴するにように苦しいと思います。菅首相が本来、得意なはずの生活者の感覚から離れて近未来の消費税増税問題にシフトしていては支持率低下も当然でしょう。税と財政の構造問題を語ることはタブーでも何でもありませんが、有権者に対して何の業績も上げていないのに語るべき事柄ではなかったと思います。

 大手志向が強すぎる就職難について、ブログにはこんな指摘もあると紹介しておきましょう。「就職留年7万9000人、大卒予定7人に1人」(40オヤジの独り言)は言います。「今の学生はリクナビ、毎ナビに対する依存率が非常に高く、ここの情報だけで就活やっている人が多いんですね・・」「でも基本的には広告のサイトですから、たくさんお金払う会社に人が集まる仕組みになっており、大手は当然採用費用に多く資金を投下できるので大手に人が集まるような情報操作がしやすいわけです」「就職サイト運営会社は当然ですが広告費を多く払ってくれる企業にたくさん学生が集まるような情報操作を行っています」「学生を誘導し、さらに儲かる流れを生み出した結果、かなりひずんだ構造を社会に生み出してしまった」「上述した流れは業界関係者なら皆知っていることですが、ほとんど報道されない部分ですね・・」

 中小企業へ必要な人材の流れも整備して、大きな枠組みで改善していかないと経済全体の活力回復は難しいでしょう。このニュースは、政治がするべき事はもっとあるというメディアからの示唆でした。


10月完工は厳しさ増す六ヶ所再処理工場

 昨年の6月に第180回「敗因は何と工学知らず:六ヶ所再処理工場」で「完成は絶望的」と指摘した青森・六ヶ所村の核燃料再処理工場ガラス溶融炉で、天井から落下したレンガが2カ月半かけて取り除かれ(当初予定は10日間)、溜まっていたガラス溶液の抜き取りが2日に終わったそうです。1年余りかけて原状復帰状態になりました。8回目の延期をした完工目標は10月ですが、計画より既に6カ月遅れともいいます。

 2兆2000億円の巨費を投じた再処理工場が稼働するかどうかは、高レベル放射性廃液のガラス固化が成功するかどうかで決まります。今回、改めて日本原燃の技術レベルを検証するために「定例記者懇談会挨拶概要」を読み、対応する技術レポートを経済産業省サイトなどで探しました。社長の話だけ読んでいると、事態は改善の方向に進んでいるかに見えます。

 6月29日には白金族の炉底部沈降=ガラス流下阻害という、完工を遅らせている一番の不具合について述べています。東海村にある実規模試験装置「KMOCを使った試験につきましては、今月9日から前回起こった流下不調の時に近い炉内の温度状態を再現する試験を先週末まで実施いたしました」「この結果、予想どおり、ガラス温度が高くなると白金族が炉底部に沈降するという、流下不調の時と同じような状態変化が起こることを確認いたしました」「白金族の挙動への対応、つまり、温度管理がいかに大切であるかということと、KMOCに追加設置した温度計の有効性を実感した次第であります」

 実規模試験装置で新知見が得られて、これで完工見通しが立ったかのようです。ところが「ガラス固化設備の開発、試験等の経緯」の6ページ「KMOC#6(1)(H16.3〜5)」の項に「(ハード改造)・ 炉底ガラス温度計設置【KMOC】」とあり、「KMOC#6(2)(H16.7〜11)」に「炉底ガラス温度計設置【実機】」ですから、温度計設置は6年前です。温度管理の重要性は試運転で失敗する前から分かっていたことです。また、実機の試運転で失敗した条件を試験装置では試していなかったように読めますから、ずさんな準備態勢であることは間違いありません。

 このレポートの冒頭では、原研機構で開発された実験炉(ガラス量880kg)を、六ヶ所の実機ではガラス量4800kgと強引に大拡張した事情も説明されています。「ガラス溶融炉の処理能力は溶融表面積に依存し、ほぼ比例の関係にある」と「開発の過程で確認」したので拡張し、ガラスもカートリッジタイプからコストが安いビーズ状に変えたとしています。エンジニアリングの常識では「確認」ではなく「推定」したのであり「別途確認する試験を実施」すべきなのです。最終試運転と並行して、いま確認試験がされているかのよう。

 天井のレンガが落ちたのは想定外の運転中断が相次ぎ、温度変動が大きくなって割れてしまったと国に報告しています。今後は温度変動を抑えるし、落ちても安全には影響しないとの建前をとっています。しかし、落下レンガ片がガラス流下ノズルに入るような小さなものなら、運転の安定性は損なわれます。社長自身が「当初、白金族の堆積やレンガの破片等による詰まりによって流下や通電が上手くいかない心配もありましたが」と言っているとおりです。

 高レベル放射性廃液漏れなどで悲惨な状態だった現場が、1年以上費やしてきれいになっただけ。本質的な打開策が出来たのかと問えば「ノー」でしょう。


個人所有本のPDF化サービスは大繁盛のよう

 アップルiPadが発売になったこともあって、電子書籍を読む『夢』が一気にリアルになってきました。4月に「盛り上がるか、個人所有本のPDF化サービス」で紹介したサイトは大忙しの状態です。大和印刷の「BOOKSCAN(ブックスキャン) 低価格・書籍スキャン代行サービス」は3カ月待ち、新規参入した「1冊90円〜本(書籍)の電子化/PDF、スキャン代行サービスなら-スキャポン」も2カ月待ちといいます。

 スキャポンには依頼者が通信販売で買った書籍を直接受け取ってスキャンしてくれるサービスもあります。タイに在住の方がこれを利用した感想を書かれています。「2010年6月19日土曜日『スキャポン』のサービスを利用した感想」(ランシット日記)は「納品された本の画質は、スキャポンのページにある通り、『PDF ver1.3-1.6 カラー・グレー300dpi/ 白黒 600dpi』という品質ですが、本によって文字の濃淡に差がありました。3冊のうち、文庫本はきれいに読み取れていましたが、新書はやや薄め、ハードカバーは明らかに薄すぎて、ちょっと読みづらい程でした」と報告しています。サイズは「文庫、191ページ、25.5MB 新書、221ページ、19.1MB ハードカバー、199ページ、19,3MB」だそうです。

 やはり1冊百円程度のサービスですから画質に限界があるようです。大事な本なら濃淡や色の調整をしながらスキャンして残したいもの。となればきれいに裁断だけしてくれて高速スキャナーを貸し出す「scanbooks.jp」ですが、こちらも7月いっぱいはスキャナーの貸し出し予約が埋まっている状況です。

 米国のように電子書籍が気軽に読めるのは先のことと諦めて、皆さん、自己所有本のPDF化を追求し始めている感じでしょうか。写真が多い雑誌類なら厳選して裁断だけしてもらい、自宅のプリンター複合機できれいにスキャンして……と考え始めているところです。文庫本類はサービスに余裕が生じるまで待ちでしょうか。


2010年6月のエントリー一覧

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6/27 参院選で与党苦戦:地方で自公共闘復活、自民へ流れ
6/24 岡崎図書館事件を知るとIT立国など到底無理
6/20 鹿児島・阿久根市長の超・漫画的な恐怖独裁
6/19 携帯ガラパゴス事情に風穴が開きつつある
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6/12 失われた20年を経て日米の仕事観も大逆転
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6/02 鳩山退陣表明への経緯は『藪の中』そのもの