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ネット選挙は大衆には解禁済み。運動でなければOK

 参院選を前に、インターネットを使った選挙運動の解禁がマスメディアで流れています。これはあくまで政治家側の話で、一般大衆には実質的に解禁済みです。誤解しないようにしてください。

 報道は「投票前日までHP更新、運用指針を正式決定」などです。ブログでも「世耕日記」が「5月29日(土)【ネット選挙解禁その3:ツイッター自粛の扱いに苦労】」で各党協議の有り様を伝えています。

 「今回は候補者、政党に限ってのネット利用選挙運動解禁となっており、解禁されていない人によるネット利用選挙運動を誘発することがないようにすることも『適切な利用』の一環であると考えられる」「ブログのコメント受付やツイッター、HPへの一般からの書き込みといった機能、サービスを自粛することになる」

 何かがちがちの規制がありそうですが、昨年の総選挙の際に「投票勧誘でないブログの意見表明は全く自由に」で書いた通り、選挙運動でなければネット活用はオーケーです。鹿児島県阿久根市長がブログで、候補者「○○○○と●●の党を支持する」と表明し、市選管が「公選法では認められないが、選挙運動には当たらない」とシロ認定しました。投票を依頼するような文言が無ければよいのです。

 日経新聞の「ネット選挙、参院選実施へ詰め 与野党が解禁合意」は「最大の問題は、候補者の支持団体や後援会など第三者によるネット利用だ。これまでも後援会幹部などが選挙期間中、ホームページに『○○先生の集会を□月△日に開催します』などという告知を載せるのは禁止されている。しかし『実際にはやっているケースもあり、当局も事実上放置している状況』と現職議員は指摘する」「第三者のネット利用に関しては従来通りにするしかない」と各党協議の雰囲気を報じています。


ここまで戦略性無しで首相を続けるのは無理

 鳩山由紀夫首相が沖縄・普天間基地問題で、自ら設定した「5月末決着」を辺野古周辺移設の閣議決定としたため、受け入れぬ福島瑞穂・消費者担当相を罷免してしまいました。関係する地元から全く了解を得ていない『実現不可能案』に拘泥し、3党連立政権の枠組みを壊してもよいと突っ走った暴走です。与党民主党内にもきちんと根回ししていないと伝えられています。首相就任から8カ月、この困難な問題の解決に積極的に動いた形跡がありません。もともと無理と分かっているから寝かせているのかと見ていたら、土壇場になって日米合意だけ取り付け、自分が言っていた「辺野古はだめ」になおこだわる福島さんを切ってしまうとは、戦略性のかけらも無かったのですね。いやはや。

 節目の時ですからJapan Blogs Netで関係エントリーを集めてみましょう。

 「早川忠孝の一念発起・日々新たなり」の「すんでのところで踏みとどまった社民党にとりあえずエールを送る」は「福島氏や社民党は、権力に対する批判者に徹するのがいい。少数者、社会的弱者の味方として、権力に阿ることなく、あくまで正論を主張し続けることが、結果的に日本の議会制民主主義の健全な発展に貢献することになる」と喝采です。

 「大石英司の代替空港」の「第二の敗戦」は「21時からの総理の記者会見は生で見ました。第二の敗戦だなぁ、と思いましたね。それも戦わずして破れ、屈した」「電信柱の陰で高邁な理想を説いていた男が、ジャイアンが現れて、一言『ゴルウァ!』と怒鳴った途端に青ざめ、パニックに陥り土下座して全てを投げ出した」「メディアが必要以上に期待した部分があって、しかも私を含めてメディアの内外にいる人々は、解決は可能だと思っていた。海兵隊撤退は無理でも移転は可能だと思っていた。にもかかわらず、命懸けだなんだと言いながら、まともな交渉を行った形跡は一切無い。アメリカ相手にも、引っ越し先として名前が挙がった自治体にも。そういう不作為があまりに酷かったことを怒っているんですよね」と手厳しい指摘です。

 「『永田町時評』NewsSUN」の「> 波紋が広がる『福島罷免』(No980)」は「民主党も『福島罷免』を最悪の事態と捉え、党内には首相の責任を問う声が聞こえる。鳩山政権は最大の危機を迎えているのかも知れない。ただ期日がないため現状のままで参院選に突入することになりそうだ。各党とも参院選の戦略練り直しを迫られるだろう。鳩山首相の支持はさらに低下する可能性が大きい」と観ます。

 沖縄現地「辺野古浜通信」の「これからの行動…&鳩山、前原、岡田、北原への抗議先です。」は「あれだけ鳩山を追い込んだ取り巻きや民主党の閣僚、官僚が、沖縄の民の平和など考えるでしょうか?また、マスコミがこれまで行ってきた数多くの情報操作のことを忘れてはなりません」「自衛隊も、海上保安庁も、これまで以上の暴力的に植民地沖縄を支配することを目指し、反対する市民を蹴散らすことでしょう」「私たちは、稲嶺進名護市長を支えながら、非暴力の直接阻止を行います」と身構えています。

 鳩山首相は記者会見で「なぜ5月末を期限にしたのか」と問われて「あまり延ばすことは不誠実に映る。参院選前までに決着がつかなければ、最大のイシュー(争点)になる可能性がある。さらに、(11月の沖縄県)知事選の前に申し上げておくことが責務ではないか」と答えています。5月末で関係者全員が了解できる案が出来ると考えた人はいなかったはずです。参院選でも知事選でも、今回の辺野古周辺移設案が出ていない状況では争点にはなれなかったでしょう。これで参院選を戦うのですか。


LD『ブログ奨学金』とグーグル・アドセンス

 昨日、今日とブロガーの懐具合に響く記事が連発されています。今日のは「ブログで年間300万円もらえる--ライブドアが優秀な書き手に『ブログ奨学金』」(CNET Japan)で、ブログを書いて本当にお金になる話です。昨日のは「Google、AdSenseでの分配率を一部公表」(ITmedia)で、コンテンツ向けAdSenseのウェブ運営者・ブロガー側への「分配率は68%、検索向けは51%。前者の分配率はAdSenseを立ち上げた2003年以来、後者は2005年に1度引き下げて以来変えていない」とのこと。

 ライブドアの『ブログ奨学金』は「当該ブログの月間PV数(PCとモバイルを合わせたPVが対象)が1万PVを超える」「得意分野や専門分野の情報を発信することで、世の中の役に立つオリジナルコンテンツを提供」する人から選考して、1年間で「特待生が300万円、第一種奨学生が120万円、第二種奨学生が60万円、第三種奨学生が30万円」を支給する企画です。

 月間1万ページビューを超えるのはそこそこのハードルですが、この程度ではグーグル・アドセンスを掲示していても月に1000円が善いところでしょう。途轍もなく大きなアクセスを集める「GIGAZINE」が3年前に「グーグルは今のままでは日本人の人生を変えることはできない」と憤っていたとおり、米国と日本ではアドセンスの単価に10倍の落差があるようです。グーグルの分配率が動いていないなら、最近の日本はもっと下がったかも知れません。その結果、日本では月間10万ページビューになっても、ネット収入1万円の世界でしょう。(ただし別の方向からの広告依頼が来る可能性は高くなるはず)

 そう考えるとライブドアの300万円はかなり魅力的だと思えます。マスメディアの反応は午後10時現在では冷たいですね。日経新聞がプレスリリースをそのまま流しただけですが、こうした刺激をネットの世界にもたらしてくれる企画がもっと増えると、ネット内部から変化が起きる可能性が生まれると思います。マスコミのおかしなネット弊害論よりも実効があるはずです。


日本は尊敬されているか――客観データで

 はてなブックマークを眺めていたら「ヨーロッパに来たけど日本尊敬されまくりワロタwwwwwwwwww」(VIPPERな俺)に結構な注目が集まっていました。例によっての対中・韓比較など勝手な感想オンパレードのコメントを読んでいる内に、最近、英国BBCが出した客観的なデータを思い出しました。「社会実情データ図録」の「図録▽日本を世界はどう見ているか」で4月末に紹介された統計です。

 世界主要28カ国でほぼ千人ずつにアンケート調査する手法がとられています。ただし、評価の対象は国です。「日本国への評価であり日本人への評価ではない」点には留意してください。きれいなグラフで見せるサイトなので、是非、リンク先に行って読んでください。ここでは注目点をいくつかピックアップします。

 「肯定的評価(概してプラスMainly positive)が53%、否定的評価(概してマイナスMainly negative)が21%であり、評価対象となった17カ国・国際機関の中では、プラス評価(肯定的評価)の割合が、ドイツの59%に次いで高かった」。欧米や南米、そして東南アジア、アフリカは概して良好。悪いのは中国、インド、そして何故か友好国のはずのメキシコ、トルコ。

 日本についてだけでなく、各国についても評価がとられています。したがって自国についてと、自国外つまり世界からの評価が比べられます。そこに、あっと驚く結果が待っています。

 「当然とも言えるが、世界からの評価より自国への評価の方が高いのが一般的である。どの国民も自信があるのだ。プラス評価の割合を比べると、韓国やロシア、ブラジル、パキスタンは自国評価が世界評価の2倍以上、中国もほぼ2倍となっている。中国人は何と8割以上が自国は世界に対して『良い影響』を与えていると考えているのだ」

 自国プラス評価が中国の81%に対して、日本はわずか43%です。「唯一、日本人だけが自国評価が世界評価より低いのである。余り自信過剰なのも問題だが、自信がなさ過ぎ、自虐的評価と見られても仕様がないであろう」


都青少年条例改正への反対請願署名募集始まる

 3月に「『非実在青少年』でメディアの権力監視に疑問符」で取り上げた都青少年条例改正案が6月都議会で審議されることになりました。ブログ「弁護士山口貴士大いに語る」で「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案に反対する請願署名」の募集が始まりました。都民でなくても構わないそうです。

 これを機会に《「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正されることをご存知ですか?》「東京都青少年健全育成条例改正問題のまとめサイト 」をご覧いただいて、拡大解釈で「児童ポルノ単純所持」規制にまでつながりかねない問題点を考えて欲しいと思います。

 石原都知事は5月7日の記者会見で「ちょっと説明不足のところがあるのと、例えばあの中に、『非実在青少年』なんていう言葉があるんだよ。アニメに描かれている子どもっていう意味なんだよ。そういう、訳の分からない言葉。それから、よく読んでもらうと分かることなんだけど、本当に描いちゃいけない、読んじゃいけないというより、とにかく子どもの目につくところに置くなということだけの規制をしようとしているでしょう」「誤解を受けるような、訳の分からない、『非実在青少年』なんて、誰がどう解釈しても、幽霊の話かと思っちゃう、本当に。描かれたものっていうことなのだから、そういうふうにそれを書けばいいんだよ」とし、条文表現上の問題であり、大したことはないという姿勢です。

 グーグルのブログ検索では1週間内にこの条例を取り上げたエントリーが1500件余りです。再び関心が高まっていきそうです。《事実上の「非実在青少年」表現規制か──都条例改正案に批判相次ぐ》(ITmedia News)で批判の動きがレポートされています。


もんじゅ報道、マスコミまで旧動燃品質!

 11日にお伝えした「もんじゅ驚愕の運転再開、制御棒の操作知らず」の真相がようやく明らかになってきました。やはり運転員に対して旧動燃品質の「ずさん訓練」しかできていなかったのです。そして、今回の報道ぶりはマスコミまで旧動燃品質と申し上げるしかなく、ポイントを外しまくっています。

 高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)には「もんじゅシミュレータ(MARS)」が設置されていて「中央制御室及びプラント全般をフルスコープで模擬しており、マンマシンシステムとしての評価・検証、十分な臨場感をもった運転訓練、種々のプラント挙動の検証等を行うことができる」と誇らしげにうたっています。

 ところが、朝日新聞の「もんじゅ操作ミス 『継承』課題置き去り」は制御棒の操作失敗について「記者会見した原子力機構は、運転員が未熟だったことと、操作方法をまとめた試験要領書に長押しの操作が不記載だったことが原因と説明した。運転員らが使っていたシミュレーターは、微調整棒の速度変化が再現されてなかった」と明記しています。 これが「十分な臨場感をもった運転訓練」の実態です。

 原子力発電所のシミュレーターで制御棒の操作を忠実に再現しないモノが実在していることこそ、驚愕の大ニュースです。この模擬装置でどんなに訓練しようが、制御棒の動きすら完全に模擬していない以上、訓練の価値はありません。シミュレーターは現実に起きる事象をすべて尽くそうと必死になって作るモノです。運転操作の根幹である制御棒操作が実機と同じに出来ないなら、異常時に秒を争って原子炉を止めることが経験できないではありませんか。朝日の「ナトリウム漏れ事故から続く、長期の運転停止。実地の操作経験がない運転員が8割を占め、現場の技術やノウハウの継承が以前から課題とされていた」とは手ぬるすぎて話になりません。

 読売新聞「『もんじゅ』再開1週間、トラブル連鎖…長期停止の〈ツケ〉」のピンぼけぶりも劣悪です。識者コメントとして「福井大国際原子力工学研究所の望月弘保教授は『停止期間が長かっただけに、世代を超えた技術継承がうまくいかなかった面はあるだろう。動かしていく中で経験を蓄積していくしかない』という」とは、絶対に安全な運転を求めている国民を愚弄しています。運転しながら訓練していく――何と噴飯物の発言――直ちに運転を停止して、安全な運転が出来るまで準備をし直せ、シミュレーターを作り直せと求めるのが筋です。


もんじゅ驚愕の運転再開、制御棒の操作知らず

 14年も停止していた高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)が運転を再開、早速、驚きいっぱいの低技術ぶりを披露しました。読売新聞の「もんじゅミス 運転員、基本操作知らず…ボタン長押し 手順書に明記なし」などにあるとおりです。「原子力機構によると、試験終了後に原子炉の出力を落とした状態にしようと、制御棒19本のうち2本を挿入しようとしたが、1本が入りきらなかった」「原因を調べたところ、制御棒を最後まで挿入するには操作ボタンを長押しする必要があるが、運転員は制御棒の全挿入操作は初めてで、長押しが必要と知らなかった。原子力機構は運転手順書にこの操作に関する詳しい記述を追加した」

 他紙によると、この運転員は短く何度もボタンを押したそうです。原発運転の基本である制御棒操作を知らなかったことも驚愕ですが、一連の事実から容易に推定できる大欠陥に気付いて背筋がぞっとしました。もんじゅ運転チームは、本格的な運転シミュレーターを持たずに、座学で運転を学んでいる事実です。模擬制御盤があれば「長押し」と「短いプッシュ」の差を体感できるようにしないはずがありません。14年の空白期間に何をしていたのでしょう。

 まともな運転シミュレーターが無いということは、事故事象への対応も本格的に模擬した経験がない――と結論できます。これは大変です。原発の主流である軽水炉では、運転員を育てるために様々な工夫をしてリアルな模擬制御を訓練に使ってきました。デジタル時代の現在では簡単な模擬でも昔はかなり大変だったのですが、もんじゅが動き出す前から電力会社は使っていました。止まっている間、年間200億円もの維持費を使いながら、現代的な運転シミュレーターを新設する知恵さえ、日本原子力研究開発機構(旧・動燃)にはなかったのです。私の第187回「信頼性無し、もんじゅ運転再開は愚の骨頂」にその体質が描いてあり、不思議としません。

 11日の各紙朝刊には「原子力機構が10日、午後1時までの24時間に施設内で警報が75回出たと発表」との記事が出ました。「配管室の圧力計が低気圧による気圧変化に反応した(40回)とか、大した不具合ではない」としています。試運転段階の超低出力で何も起きていないと知っているから「不具合でない」と言えるだけです。高出力運転で各機器がフル回転している際に、警報が頻繁に鳴って、それが不具合でないと断定できるでしょうか。普通の技術者なら一生懸命、考え始めます。それが何十回もの警報になれば、本当の異常が埋もれる恐れがあります。もし異常事象が起きていると分かった後での警報多発なら、運転チームはパニックになるでしょう。

 3月の「口に出来ぬほどの技術的愚劣、もんじゅ再開」でこう書きました。長い休止で「各パーツを発注しただけの技術者すら退職してしまいました。安全確保のために点検すると言って、実は何をしたら善いのか、現場がどのようになっていれば正解であり、安全なのか判然としない技術陣が、巨大で危険な高速増殖炉をこれから動かすのです」――運転再開早々に現れている、笑うに笑えない愚かしさの本質はここにあると思います。

 【追補】読売新聞が夜遅くなって「もんじゅ手順書に操作法書かず、訓練もなし」を掲示し、より詳しく伝えました。「長押し」ではなかったにせよ、事態の本質は変わりません。「操作ミスした運転員は、『微調整棒』とよばれるこの特殊な制御棒の操作訓練を受けたこともなく、実物をこの日、初めて操作した」「もんじゅは、出力を下げるために制御棒を最下部まで挿入する際、残り6ミリ・メートルからはボタンを小刻みに押し、慎重に下ろす手順を定めている。ところが、操作ミスのあった微調整棒は、残り3ミリ・メートルになると挿入速度が他の制御棒の4分の1に落ちる。したがって、運転員はふつう、ボタンを余計に押し続けて挿入を完了する」「そのような操作方法が手順書に明記されていなかったため、微調整棒に異常が起きたと考え、挿入作業を中止したという」


裁判員制度で極度の体調不良に陥った女性

 心配されていたことがやはり起きていたようです。朝日新聞の「裁判員女性、遺体写真見て体調不良 裁判後に退職、福岡」が頭部陥没骨折の写真を見せられた裁判員の「女性は、裁判で解剖写真が法廷に映されたときから動悸(どうき)が生じ、裁判後は車が運転できなくなった」「頭部の陥没骨折を説明するため、法廷のモニターと大画面に頭部の解剖写真が連続して映された。」「女性は当初体調に問題はなかったが、解剖写真を見ると動悸が生じた。それでも、『見なくてはならないと言い聞かせた』と振り返る」「昼食は進まず、午後は『頭が真っ白で最悪の体調。倒れるかもと思った』」「裁判を終えた翌日から、体調不良となり、車を運転することができなくなった。車での営業職を約4年間続けていたが、週4回ほどのパート勤務も2月中旬に退職した」と伝えました。

 制度が始まる前に「裁判員制度実施へ最高裁意識調査の偽計」の最後で「死体の写真に局部の解剖写真など普通の人には無縁のグロテスクなものを見せられ、判決で死刑を言い渡しでもしたら心に引きずるものがあります」と案じた通りです。

 最高裁が心のケアのために設置していた相談窓口が機能しなかったケースでもあります。「話すこと自体がきつく、なかなか電話はできなかったという」心境はショックの大きさを考えると良く分かります。表面化しないだけで隠れているケースが多いのではないかと心配です。「そういう人もいるさ」で片づけられる問題ではありません。

衝撃:ネアンデルタール遺伝子が現生人類に

 米国「サイエンス誌」の研究発表を伝えた「ネアンデルタール人の遺伝子、我々にも? ゲノムで解明」(朝日新聞)などの報道は衝撃的でした。50万年前にヒトと分かれたネアンデルタール人の血が数万年前に人類に混じり、今に伝えられているとする研究です。ネアンデルタール人は欧州と地中海周辺にしか住みませんでした。国際研究チームはそこから遠い中国人、パプアニューギニア人のゲノムからネアンデルタール遺伝子を検出する一方、アフリカ人からは検出できませんでした。アフリカで生まれて世界に広まった人類が、アフリカを出た直後に混血を起こした可能性が高いのです。

 今回の研究論文はネット上に全文が提供されています。「The Neandertal Genome - Comparative Genomics」から順にたどっていただければ論文のフルテキストまで行けます。「By comparing this composite Neandertal genome with the complete genomes of five living humans from different parts of the world, the researchers found that both Europeans and Asians share 1% to 4% of their nuclear DNA with Neandertals. But Africans do not.」が上記の核心部分です。

 アフリカを出た人類はせいぜい数百人の小さなグループだと考えられています。混血の状況は、わずかな数のネアンデルタール人が、この小集団に取り込まれた感じです。「If a few Neandertals interbred with members of a small population of modern humans, Neandertal gene variants might persist in subsequent generations of modern humans if the interbred population expanded rapidly, thereby spreading Neandertal DNA widely. 」ネアンデルタール人は目の上の骨が突き出した、ごつい顔をしています。低レベル混血の可能性を予言していたというハーバード大の研究者によると、中東で出土するネアンデルタール女性の頭蓋骨はそんなに武骨ではないそうです。

 しかし、今回の研究成果は「National Geographic」が世界規模で進めている「The Genographic Project」と食い違うところもあります。日本国内からも多くの方がDNA採取キットを買い、解析を依頼しています。その結果を自分のブログに掲載している方が多数あり、その中から日本人に多い3つのグループを紹介します。

 まず最大34%のハプログループ「D」に属する「遺伝学的ルーツを公開してみる」で、グループ移動地図を見てください。アフリカから紅海の入口にある海峡「悲しみの門」を突破してインド、東南アジア、沖縄、日本、中国へと移るグループです。

 次は15%を占めるグループ「B」の「私のDNAの足跡・・・ジェノグラフィック・プロジェクト」です。「アフリカから、カスピ海やバイカル湖あたりで枝分かれし、タフな人たちは北に向かい、シベリアからカムチャッカを渡りアメリカ大陸へ」「その他の人たちは、大陸にしばらくとどまり、その後多くは南のポリネシアに向かい(ポリネシア人の95%はこのタイプ)、日本には南西諸島を伝ってきたという学説があるのだそう」こちらの移動地図はシナイ半島付近からアフリカ脱出になっています。

 3番目はやはり15%を占めるグループ「M」の「えむ [ジェノグラフィック・プロジェクト]」です。このグループは一度、アフリカ内部をさすらってから紅海を「悲しみの門」付近で越え、南アジアに広まります。グループ「D」が直接、「悲しみの門」に向かうのと差があります。実は人類はアフリカ内部で一時、非常に人口を減らす絶滅の危機を迎えたとの説があります。生き残りグループが集まり、新天地を求めてアフリカを脱出したのかも。

 世界中の各グループをまとめている「Atlas of the Human Journey - The Genographic Project」で年代を追って地図の変化を見てください。脱アフリカの動きは相当、多様に描かれています。ネアンデルタール遺伝子がアフリカ以外の世界中の人に普遍的だとすれば、もっとシンプルでないと拙い気がします。

 【関連】第157回「日本人の起源を読み解く@2008リンク集」
  第7回「縄文の人々と日本人の起源」


再生不能は商品失格、AVATARブルーレイD

 大連休中にするべき仕事に一区切りついたので、楽しみに残していた大ヒット映画「AVATAR」のブルーレイディスクを再生しようとしたら、なんと「WARNING:お使いのブルーレイ製品をアップデートする必要があります」と出てしまいました。「WinDVD」が組み込まれた東芝ノートパソコンなので調べると、「OEM版 (バンドル/プリインストール) WinDVDをお使いのお客様へ」で「一部のBlu-ray Discタイトルで正常に再生ができないケースが報告されておりますが、現在アップデートプログラムを準備しておりますので、準備が出来次第、本ウェブページにてご案内いたします」とする状況です。4月23日発売ですから、10日が経過しています。

 ブログで見ると「AVATAR は Blu-ray で観るべし」では「Pioneer BDP-320 で再生すると、この通り再生できませんでした。LAN 接続していたので、バージョンアップして無事に再生できましたが、バージョンアップが用意されていないと再生できない人もいるらしい」と報告しています。

 スラッシュドットの「WinDVD9とAvatarのBD」は「商品としてこれは法律の範疇で許されるんだろうか?」「Discの強化が理由って完全に製造(規格)側の問題ですよね。こういう問題が出てくるとBlu-rayはちょっとお勧め出来ない規格に入るなぁ・・・」と批判しています。

 ソニー製BDレコーダーでも不具合があり、まだ対応がとれていないそうです。きちんと買った正規品が機能しないなんて、いくら違法コピー対策を強化したいからといって無茶苦茶ですね。ブルーレイの高精細感は評価しますが、これでは商品失格です。実は通常のDVD版も一緒に付いています。これはお得感ありの演出というより、ブルーレイが正常に見られなかったときのエクスキューズだったのではないかと疑いたくなりました。


2010年4月のエントリー一覧

4/29 『米軍に若者肥満の脅威』と各国ランチ事情
4/25 幼児虐待に積極応用したいオキシトシン効果
4/21 低いガン検診受診率をメタボ健診が押し下げ
4/18 盛り上がるか、個人所有本のPDF化サービス
4/17 アイスランド噴火は地球規模で気候に響くか
4/11 立て続けのネット規制は現実とミスマッチ
4/10 マグロに続きウナギも完全養殖の国産技術
4/04 iPad発売、見えてきた新用途や幅広い性格
4/03 結束だけ標榜の谷垣・自民党から与謝野新党