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衆院選ブログ観測(4)4年前が政権交代の伏線

 既に決まっていた事のように思われていた政権交代ですが、実際に民主圧勝308議席、自民惨敗119議席を目の前にすると、日本の政治が本当に変わっていくのだとの実感がします。保守・右翼サイドからはマスコミが政権交代を煽ったからだという見当違いな妄想が語られています。有権者はマスメディアの言う通りには行動しません。4年前の郵政解散総選挙で、新聞を中心にしてメディアは極端な自民大勝へ警鐘を鳴らしましたが、軽く無視されました。そして、あの自民大勝が小選挙区制度の使い方を有権者に教えたのでした。また、今回も参院の法案否決を覆せる3分の2、320議席を民主党が超える見込みとメディア報道が足並みを揃えると、実際の投票で地方を中心に揺れ戻しが起きました。そこまでは勝たせない、隠れた意志さえ感じました。

 民主党がチャーミングだったのではなくて、自民党を政権から追放することが目的だったと、海外メディアは論じています。「Japan Blogs Net」でウオッチしている自民党参院議員「山本一太の『気分はいつも直滑降』」の「歴史的敗北直後の5つのテレビ出演」は自民党の敗因について「構造改革の総括をやらず、党としての方向性(アイデンティティー)を示せなかったことだと思う!新しい自民党総裁は少し時間をかけて選んだほうがいい」と述べています。有権者が求めることをしていない、その自覚が一部にあっても「国民的な人気」という不思議な指標でしか総理総裁を選べなかった自民党は、政党の体をなしていなかったと言うべきです。

 一般のブログからひとつ拾うと、「自民破れて小泉、竹中あり」(トヨタ期間従業員に行こう)が「今回の選挙は政権政党を変えられるということが分かっただけでも良かったと思う。それが大切なことだろう。誰が主役なのかということを多くの政治家が忘れていたのだから。政治家や官僚が国を造るのではなくて、国民が国を造るということが分かったと思う。それが、民主主義ってことなんだし。これまでは一党独裁、北の国とほとんど同じだったのだから」と指摘しています。

 解散から1ヶ月間、ブログ界の観測結果を以下にグラフで並べます。第167回「ブログ記事数グラフで見る米大統領選」の盛り上がりと比べると、ちょっと寂しい感じもしていましたが、「政権交代」の記事は開票日明けの31日に一気に3万件に迫りました。民主党を扱った記事も5万件に達しました。小党派の記事数推移には色々な解釈が出来そうです。









六ヶ所再処理工場、完工せずの目処が立った!?

 6月の第180回「敗因は何と工学知らず:六ヶ所再処理工場」で国策原子力事業の技術音痴ぶりを断罪した核燃料再処理工場の試運転完了、即ち完工が1年以上と大幅に延期される事になりました。「47News」の「試運転、終了延期は1年以上 再処理工場、原燃が計画変更」が「1月に発生した高レベル放射性廃液漏れや、廃液の洗浄作業に使う機器の故障やトラブルが続発し、洗浄作業も3月から行われていないことが大きく影響した。2006年3月の試運転開始以降、終了時期が延期されるのは8回目。原燃は7月に当初予定の8月終了の延期を表明していた」と伝えています。その後の続報では来年10月完工とも言われます。

 再処理工場の技術についてウオッチしていれば、この延期が無意味であると見てとれます。高レベル放射性廃液をガラス固化体に溶融する国産技術にこだわって失敗を続けている訳ですが、実証されていない技術を実用に使うことこそ、全ての失敗の原因です。国産にこだわるならば同じ規模の実証試験をどこかでしてこなければなりません。成功する可能性は少ないでしょう。津島雄二・前衆院議員が「なぜ国産技術にこだわるのか。自信がなかったら外国の技術を取り入れるべきだ」とアドバイスしたのに従うなら、フランスに溶融炉を発注しなければなりません。この程度の延期ではどちらも出来ません。

 いま何から手を着けたらよいか分からないほど滅茶苦茶になった現場の状態を、元に戻すのに1年掛かるのなら理解できます。そして、本質的な見直しをしないまま再び同じ轍を踏むことが確実です。2兆円以上の巨費を投じた国策工場に「完工せず」の目処が立ったと申し上げるゆえんです。この愚かさも、政権交代があれば見直されるのかしら。


衆院選ブログ観測(3)300議席報道で揺れ戻し

 総選挙の投票日が明後日に迫って、ブログ界の観測レポート第3回をお送りします。選定したキーワードごとの1日ブログ記事数を毎日、観測しています。これまでの「衆院選ブログ観測(1)責任力失速、政権交代機運 [BM時評]」「衆院選ブログ観測(2)民主へ流れ、揺らがず [BM時評] 」とは違い、自民党が巻き返したり、諸政党へシフトする変調が現れました。20日付の朝日新聞「民主、300議席うかがう勢い 自民苦戦、半減か」から始まり、翌日に320議席に迫ると伝えた読売新聞と日経新聞、さらに民主党が320議席を超す勢いとした毎日新聞など、民主大勝予測報道に反応したと考えられます。

 まずキーワードに「民主党」と「自民党」を含む記事数グラフを見て下さい。18日の公示で盛り上がった後、一時下がりますが、投票日が迫ると公示日以上に伸びて、28日に民主党は1日13000件を超え、自民党は8000件に迫りました。ところが、「民主党/自民党」の比をとったグラフに変化が生じました。


 「民主党/自民党」比は最初の「1.3」台から順調に伸び続けて21日に「2.01」の最高値を示しました。その後、急に「1.65」前後まで落ち込んでしまいました。総選挙の主役の座が自民党から民主党にどんどん移っていく様を表していました。しかし、一般に想定された以上の圧勝予測が報道され、それも参院の法案否決を覆せる衆院3分の2、320議席を単独で押さえる模様となると話が違ってきたのでしょう。「今度だけは民主党に入れてみよう」と考える自民支持者に揺れ戻しが起きて不思議ではありません。一方、都市部に多い無党派層は投票直前に態度を決めるケースが多く、この層は民主党への流れをあまり変えないと思います。二つの流れがどうせめぎ合うか、都市部と地方で影響に差が出るでしょう。


 民主と自民両党以外の諸政党は上のグラフのように動いています。公明党と共産党で1日に千数百件、社民党、国民新党、みんなの党で数百件のブログ記事数ですが、序盤情勢調査報道があってから、いずれも上向いています。民主党の独走をチェックできる存在への期待でしょう。ただ絶対的な数の大きさは比較になりません。議席に大きくは効かないはずです。

 最後に「政権交代」と「責任力」のグラフです。勝敗の帰趨が見えて「政権交代」はますます論じられて1日4000件を超えましたが、「責任力」は100件台とまるで相手にされていません。どこかのコピーライターに頼んで作らせたような非日常造語を掲げて総選挙を戦おうとした発想が異常なのです。2005年の約束をどう果たしたのか――自民党が政権党である以上は、有権者はそこから説明して欲しかったのですが……。


 【追補】28日の読売新聞「自民・民主、当落線上の攻防激化…読売情勢調査」は接戦・注目区で序盤と比べた終盤の情勢を調べ「自民党は59の接戦区のうち、7割で支持を上向かせている。接戦区は序盤より10選挙区増えており、その大半が追い上げたケースだ。今回、初めて当落線上で優位に立った選挙区も複数ある」と伝えました。


不思議でない新型インフル流行に驚く厚労相

 1週間で患者11万人と伝えた読売新聞の《新型インフル「流行期入り」1週間で11万人…厚労省推計》を始め、メディアは一斉に新型インフルエンザ流行を流しました。舛添厚労相は総選挙で飛び回って問題意識の外にあったのか、真夏の流行に本当に意外感を持ったようです。冗談ではありません。「新型インフル5千人。お寒い都の監視体制 [BM時評]」で書いたように、患者5000人の節目で全数把握を止めたからその後、世間の話題から消えただけで、、直前の5日間で患者が1000人も増え、勢いは加速していました。ウイルスが地域に蔓延したから全数把握の意味がなくなったとの理解が厚労相にないとすれば、行政の責任者失格です。

 25日には朝日新聞《新型インフル「米国民の半数感染、死者9万人」予測》が「最悪の場合、180万人が入院する。また30万人が集中治療室(ICU)で治療を受ける可能性があり、子どもや若者を中心に3万〜9万人が死亡すると予測」「米国では季節性インフルエンザで毎年約3万6千人が死亡しており、最悪の場合、その2倍強」とオバマ米大統領の科学技術諮問委員会が出した報告を伝えました。人口比で3分の1として、国内でも最悪3万人の死者ということでしょうか。

 「WHO発表の症例数(累計) update 62」によると「冬が終わりつつある南半球の温帯地域全般に言えたことは、パンデミックH1N1が流行すると、H3N2を代表とするこれまで重要な季節性インフルエンザがほとんどの国で、流行が収まりパンデミックH1N1が主流となった」そうです。この秋は新型がこれまでのウイルスを圧して主役になるのでしょう。


ベルリンフィルに耐えるPC用1万円オーディオ

 相変わらず暑さは続いていますし、政権交代へ世論はヒートアップ中ですが、今回は世間のアツサからちょっと離れます。AV特集として、この夏、暑さ凌ぎにお酒の量を減らすことも狙って導入したパソコン用1万円オーディオを、話題にしたいと思います。ベルリン・フィルの「デジタル・コンサート・ホール」年間会員になって、これまでモバイル環境だからと大甘に見ていたパソコンの音質を吟味した結果、耐え難くなったのです。何万円も投入すれば本格的なシステムが買えることは知っていますが、実売価格2万円前後のヘッドフォンや安価なイヤフォンで聴いているのに3万、4万、5万と投じるのは不釣り合いで居心地が悪く、予算1万円と決めました。

 「デジタル・コンサート・ホール」については、昨年の「ベルリン・フィル定期演奏会がネット中継に」で紹介しました。コンサート1回分ずつを買うことも出来ますが、2万円弱を払って年間会員になると過去1年間の定期演奏会アーカイブが何時でも自由に聴けるし、これから1年間、新たなコンサートが生中継でもアーカイブでも楽しめます。音質と画質は本当に最高級です。USBバスパワー駆動のドライブで聴く、新しいコンサートDVDより音が良いと感じます。アーカイブには無料サンプルが多数あるので視聴してください。

 比較的音質が良かった自宅のデスクトップパソコンに比べて、持ち歩くノートパソコンでの再生音は酷く、オーケストラ音楽の多彩な持ち味を出せていないことは明らかでした。ボーカル、ジャズなどは結構、楽しんで聴いていたのですが、「こんなものでしょう」という意識があって、音を吟味するような聴き方はしていなかったと思えます。


 「パソコン用1万円オーディオ」は「AMERICAN AUDIO ( アメリカンオーディオ ) / AUDIO GENIE PRO」と中国製の「Fiio E5 [ポータブル・ヘッドフォンアンプ]」に、USBケーブルとオーディオケーブルで出来上がりました。写真にあるように「AUDIO GENIE PRO」自体にもヘッドフォン端子はありますが、音楽を聴くにはやや硬い音です。響きの柔らかさや豊かさは「Fiio E5」をLINE OUT端子からつながないと出てきません。20年来、オーディオチェック用に使っている有名なソース「Cantate Domino」で確認しました。ピュアオーディオの領域に入っている音です。

 自宅のヘッドフォンは、独ゼンハイザーHD595を主力に、日本スタックスSR-001MK2、米グラドSR60で聴いています。持ち歩くのはイヤフォンで、AKGのK12PやゼンハイザーのMX400とMX500です。コンデンサー型SR-001MK2はアンプ付きですからLINE OUT端子に直結です。どの機種も個性が生かされて、とても楽しめます。いささか驚かされたのがイヤフォン達です。3000円ほどで買った機種なのに、ベルリンフィルの高音から低音まで充実した音を入力してやると、値段が信じられないほどの再生をします。音源が貧しいモバイル環境では力を発揮できていなかったんですね。

 デジタル・コンサート・ホール自体も興味が尽きません。カメラワークが緻密で、各パートの演奏を細かく追ってくれます。ハイビジョンなので遠景のままでも、奏者のしていることはよく判ります。これまで音楽だけ聴いていて、どうやってこんな音を出すのか疑問に思っていた謎がいくつも解けました。

 なお、写真のFiio E5が4センチ角ですから大きさが判ると思います。AUDIO GENIE PROの電源はUSBバスパワーで、ノートパソコンといっしょに鞄に収まります。30時間くらいは慣らし運転しないと本来の音になりませんから、試される方はご注意下さい。


投票勧誘でないブログの意見表明は全く自由に

 ブログ市長さんの総選挙での候補者と政党への支持表明は、公選法上、全くおとがめ無しの結論が出たそうです。「総選挙異聞:阿久根市長ブログと公選法/凄腕小沢」で取り上げた鹿児島県阿久根市長について、MSN産経ニュースの《特定候補と政党の書き込み「シロ」の理由 ブログ市長が投げかけた波紋》が市選管の説明として「公選法上は、ブログなどで特定候補者を支持する書き込みは認められていない。ただ、選挙運動との関係で言えば、『よろしくお願いします』といった表現は書き込みの中にはなく、当選を目的とした選挙運動には当たらない」と伝えました。

 つまり選挙運動と疑われるスタイルでなければ、全く自由に意見表明してかまわないということになります。いささか困った市長さんなのですが、今回は、踏み込んだ実例を示していただき、それが公的に認められた結果、ブログ界は今後、公選法をほとんど気にする必要がなくなりました。これは素晴らしい、感謝したいと思います。


衆院序盤情勢調査で民主300、自民100の衝撃

 朝日新聞、読売新聞、日経新聞と立て続けに衆院選序盤情勢調査を報じました。最初に出した朝日が「民主300議席の勢い」だったのに、読売は「民主300議席超す勢い」、日経は「民主、圧勝の勢い 300議席超が当選圏」にとエスカレートした感じです。民主を表とすれば自民は裏になり、表が取った分だけ裏の議席は激減することになります。もし民主が300議席を軽く超す大勝なら自民は100議席を切りかねない予測になります。ただし、普通の選挙情勢調査は投票日の1週間前ですから今週末にはもう一度、中盤の情勢調査があるはずです。そちらが本番の調査という前提で見てください。

 ブログの反応を見ていて「懲罰としての総選挙」(Not Available)に、前回総選挙からこれまでの流れを見つめてきた、普通の有権者の感覚を見ました。

 「民意は自民党を罰することを望んでいる。その結果として行き先が民主党になっているだけだ」「2005年に我々は日本がかつてなかった日本に変わるのではないか、と期待してちょちょっと自民党によろめいて爆勝させてしまった。しかし4年経った今、事態は何ひとつ改善されていない。小泉純一郎という稀代の山師(前にも使ったような気がする)に騙されたのだ。ふざけるな。自民党に天罰を下さねばならぬ」

 4年前、2005年の夏には世間の雰囲気はどんな感じだったのでしょうか。自民党が掲げたキャッチフレーズ「郵政改革が本丸」「公務員を守る反対派と民主党」に対して、民主党は「日本をあきらめない」「もっと大事なことがある」です。民主党は何が言いたいのか弱々しく判然としないのに、自民党は郵政民営化こそ国政改革への橋頭堡だとして明確でした。自民党有力幹部は「歳入が40兆円しかないのに支出が80兆円もある。こんな事で国が持つ訳が無い。80兆のうち40兆は公務員の給料。それを削るには公務員を減らすしかない。だから経営が優良な郵政からやる。これが出来なきゃ公務員なんか減らせるわけ無い」と叫んでいました。

 4年前に言われた改革の目処は立ったのか、いや、その筋道でも見えたのか、問われて首肯する有権者がどれだけいるか、極めて少ないはずです。いや、それどころか、公務員制度改革について、攻守の有り様が完全に入れ替わっています。この間、民主党の公務員天下り廃止を始めとした一連の政策提言に対して、麻生首相は「公務員いじめ」と決めつけ、はねつけました。

 「Japan Blogs Net《政治・経済》」でウオッチしている「かみぽこぽこ。」の《やっと総選挙(3)「公認権」「人事権」「解散権」の稚拙な行使(前編)》が「いまから思えば、この公務員改革への対応が、麻生内閣最大の失敗だったといえるんじゃないだろうか」「なぜなら、その結果『かみぽこ政治学』で何度も指摘してきた自民党の『野党の政策をいつのまにか自分のものにする』というしたたかさが、失われてしまうことになったからだ」と指摘しています。


総選挙異聞:阿久根市長ブログと公選法/凄腕小沢

 衆院選の公示が済んで、おやおやと思った話題を2件。

 公示前の「衆院選公示後、ネットでどこまで書けるか」で公選法が禁じている選挙関連活動とネット言論のかねあいを書きました。まあ普通の人が勝手なことを書いている限りは検挙の対象にはならないと思っているのですが、最近、ブログ市長として話題になっている鹿児島の阿久根市長が《2009/08/19 (水) 「小里やすひろ」と「みんなの党」を支持します。》(さるさる日記 - 阿久根時事報)というエントリーを公開されたのには苦笑せざるを得ません。公職にある市長がこう書いて通るのなら、一般の方は全く公選法など気にせずにブログの記事を書いて良いことになります。成り行きが注目です。

 【続報】投票勧誘でないブログの意見表明は全く自由に

 ◆  ◆

 民主党が東海ブロックで比例単独候補のトップに自民党の岐阜市選出県議、笠原多見子氏を擁立したのには驚きました。中日新聞の「1区に広がる波紋 笠原県議が民主に転身」にあるように、地元の民主、自民両党県連が困惑するのも当然です。離党届を出された自民党は「反党行為」と認定、当然ながら除名処分です。お父さんが自民党の参院議員だった方で、東京に転出させられた佐藤ゆかり候補を応援していました。

 色々と考えた末に、比例区名簿作成を一任された小沢一郎代表代行が、岐阜1区の野田聖子候補を抹殺するために打った手なのかなと考えるようになりました。今回の総選挙で自民党の退潮は止めがたいものがありますが、少しでも食い止める手はあったと思っていました。例えば総理と総裁を分離し、総裁だけ女性(有力なのは野田聖子氏ら)にして「初の女性首相登場」を掲げて戦うのです。小沢さんは政権交代後もこうした手を封じるために、比例区で復活当選できないほど野田氏を追い込むことにしたように見えます。地方組織にも諮らずにですから凄腕、豪腕そのものです。これで組織が大丈夫なのか、心配になります。


衆院選公示後、ネットでどこまで書けるか

 総選挙の公示が迫っています。公職選挙法の規定が紙の文書に限らず、ネットにも適用されるとの見解が出ており、前回の2005年衆院選時にはネット全体が非常にナーバスになりました。2004年から急速に立ち上がったブログ界も総選挙期間中は議論を停止した観がありました。候補者や政党の直接の選挙関連活動でなければ、現在では前回ほど極端な自粛は必要ないとの雰囲気がネット上にあります。

 「Japan Blogs Net」でウオッチしている「H-Yamaguchi.net」が「選挙公示後のブログ更新についてお役所に聞いてたらい回しにされた件」で、取り締まる側の総務省や警察に、どこまでなら良いのか答えろと迫ってみた結果を報告しています。

 農業政策について7つの例文まで用意して具体的に問うているのですが、きちんと答えてくれないのが実情です。「一概にいえない」「場合による」「全体をみて総合的に判断」――何これは、法治主義の国ですか。「少なくとも、何が罰せられるか事前にわからないというのは非常にまずいと思う」との指摘に賛成です。

 実は、捜査機関は違法な事柄を見ても全てに着手する訳ではありません。少なくも加罰的違法性があると判断しなければ動きません。ネット上で微妙な表現が膨大に出てきても、相手になどしません。事件として取り上げて、検察・警察の名を上げられるケースについてだけ動き出すと考えて良いでしょう。


衆院選ブログ観測(2)民主へ流れ、揺らがず

 先週の「衆院選ブログ観測(1)責任力失速、政権交代機運」に続く、ブログ界から見た総選挙動向です。今週は自民、民主の両党首討論や主要6党首討論などのイベントがありました。麻生首相と鳩山代表の討論について、出来、不出来と色々な立場から論じられていますが、ブログ記事数を各キーワードごとにウオッチする限りで民主党に傾いた流れは全く揺らいでいないと見えます。もちろん、ブログ記事はキーワードを否定的に扱っている場合も多いのですが、米大統領選で見られたように、民意の有り様を探る材料になります。
「責任力」「政権交代」を含む1日ごとのブログ記事数

 自民党が切り札にしたキャッチフレーズ「責任力」は依然として不人気です。210件からスタートして減り続け、党首討論でちょっと息を吹き返し、8月13日に170件を記録した後はまた尻すぼみです。「政権交代」は日を追って、ますます取り上げられるようになっています。11日には2千件に迫り、16日で1699件です。なお、今週後半はお盆休みに入り、全体として記事数が減っています。

 次は「自民党VS.民主党」です。「自民党」と「民主党」を取り上げたブログ記事数は以下のように動いています。「民主党」が「自民党」を上回っている傾向は変わりません。日によって全体の記事数が動きますから、両者の比をとったグラフもその下にあります。「民主党/自民党」の比は当初「1.4」以下だったのに16日には「1.93」まで来ています。両者をいっしょに論じないで、民主党について単独で論じるケースが増えたことを示しています。総選挙で自民党が話題の中心でなくなりつつある訳です。さらに両党の党首の記事頻度は関係するでしょうか、こちらも比のグラフを作りました。


 最後は自民、民主以外の諸政党を扱うブログ記事数の動きです。


 公明党と共産党には党首討論など、話題になる時期により大きな増減が発生します。しかし、多くても千件を超える程度であり、7千件前後を動く民主党、4千件前後にある自民党とは大きな落差があります。社民党は300件、国民新党は200件の前後です。新たな「みんなの党」は結党が報じられた日こそ236件でしたが、大きな話題にはなっていません。


この程度の地震でと『東海』原発震災へ危惧深まる

 静岡県沖地震について、震度6弱ながら大きな被害が出なかった点をメディアは評価する論調です。大地震になる東海地震への備えがあったから、家屋の補強や家具の固定などが進んでいたというものです。しかし、本番なら地震のエネルギーは200倍程度にはね上がります。阪神大震災のとき高架道路の崩壊が強く印象に残っていますが、本番の東海地震では、盛り土の路肩が崩落した東名高速の現場があっちでもこっちでも起きて、収拾がつかなくなるのではないでしょうか。

 そして、何より気になるのは原発震災の現実性が見えてきている心配です。震源域に近い浜岡原発は無事に自動停止したことになっていますが、中部電力の「地震発生後の浜岡原子力発電所の状況について(続報)(午後4時30分現在)」によると、4号機が受けた加速度は163ガルだったのに、地盤が違う5号機は大きく426ガルも受けています。設計限度内ではありますが、毎日新聞の「地震:浜岡原発5号機で制御棒駆動装置が一部故障」は「中電によると、地震後、5号機原子炉建屋内で約250本ある制御棒のうち約30本の駆動装置が故障していた」と伝えています。

 東海地震では桁違いに大きな力が加わるはずです。本番で安全に停止できるのか、耐震補強をしたはずの5号機がこの程度の地震で不具合が起こすのは、とても深刻な前兆に見えます。


ネット有志の公開質問状に民主党が回答した

 総選挙公示を来週に控えて民主党が、ネットを中心に科学技術の問題を取り上げて活動している有志の公開質問状に回答を寄せました。質問はNPO法人サイエンス・コミュニケーションが核になり、ブロガーが加わって作成しました。そこで出しているメルマガの購読者数が3千人に足りませんから、政党が相手にする有権者グループの大きさとしては決して大きなものではありません。公開質問状は各政党あてに出されており、回答があったのは民主党が初めて。本格的な政策論議について、このような対話ができはじめたこと自体がニュースだと思います。

 質問は8月1日付「NPO法人サイエンス・コミュニケーション、総選挙に向けて各政党へ公開質問状を送付」にあります。回答は8日付「公開質問状に対する民主党からの回答」です。

 各党が回答を出すようなら色々な項目を見比べてみたいと思いますが、「日本は世界でただ2か国、国連人権条約の高等教育無償化条項を批准していない国の一つだといわれています」と問いかけた「c)高等教育政策について」だけでもマニフェストにない、新たな政策志向が引き出されています。

 「現在、日本とマダガスカルのみが留保している国際人権A規約(締約国160カ国)の13条における『高等教育無償化条項』の留保を撤回し、漸進的に高等教育の無償化を進める」「学生・生徒に対する奨学金制度を大幅に改め、希望する人なら誰でもいつでも利用できるようにし、学費のみならず最低限の生活費も貸与する」「今後は、諸外国の例を参考に、給付型の奨学金についても検討を進める」

 ポスドクの身分を続けながら大学・大学院時代に受けた奨学金の返済に苦しんでいる知り合いがいます。給付型を含めた奨学金の問題は若い世代にとって関心が高いテーマです。社会をリタイアした高齢者を大切にと言うのなら、一方でこれからの社会を維持発展させる実質投資である高等教育も大事にしなければならないのに、これまでの政策は非常にアンバランスでした。


衆院選ブログ観測(1)責任力失速、政権交代機運

 各党のマニフェストが出そろった翌日、8月1日から今回衆院選のブログ観測を始めました。昨年まで使えていたテクノラティ社のシステムが未だに回復していないため、Googleのブログ検索を利用しています。毎日午後6時頃に、選定したキーワード毎に過去1日以内、あるいは1週間以内に書かれたブログ記事数を記録しています。最初の1週間が経ったので、第1回目のレポートです。自民党がマニフェストの前面に出して強調した造語「責任力」は、最初の日に210件のブログ記事が書かれたのを最高に、その後は減る一方で8日には17件の記事で取り上げられたにすぎません。既に忘れられつつあります。逆にキーワード「政権交代」は日を追って論じられるようになり、1日1600件前後を保っています。このグラフをまずご覧下さい。

「責任力」「政権交代」を含む1日ごとのブログ記事数

 ブログの記事数は多くて、すべてに目を通す訳にはいきません。そのキーワードについて肯定的に論じているのか、反対しているのかは不明であることを念頭に置いてください。それでも民意の有り様を探るヒントになることは、昨年の米大統領選で判っています。第167回「ブログ記事数グラフで見る米大統領選」でグラフを見てください。オバマ候補が投票日直前に向かってますます多くのブログで語られたのに対して、マケイン候補は終盤で尻すぼみになってしまいました。結果はご存じの通りです。  今回の選挙で「オバマVS.マケイン」に対応するのは「自民党VS.民主党」でしょう。目に付くのは、民主党を取り上げたブログ記事が自民党よりも圧倒的に多いことです。この1週間で両者の比は拡大して「1.6」を上回るようになっています。1日ごとのブログ記事数に両者比率の変化グラフも合わせて以下をどうぞ。


 衆院選の比例区での現段階の投票先を、各メディアが世論調査で調べています。3日付の朝日新聞が「民主39%、自民22%」と伝え、6日付の読売新聞が「民主40.7%、自民23.5%」で両者の比はいずれも「1.7」余り。6日付の日経新聞「民主43%、自民26%」なら「1.65」になります。メディアの調査はおそらく1週間単位で継続されると思われます。ブログ観測の結果も来週末、さらに報告しますので、メディアの調査と比較していきたいと思っています。


国会図書館の蔵書デジタル化、あまりな時代錯誤

 日経新聞の朝刊で「国会図書館の本、有料ネット配信 400万冊対象、11年にも」を見て、「ブック検索著作権問題、Google期限まで半月 [BM時評] 」で紹介したようにグーグル・ブック検索に押しまくられた国内勢も反転、攻勢に出るのかと思いました。ところが、調べると、とんでもない時代錯誤をしていらっしゃるのです。これは頭が痛い!!

 日経の記事には、こうあります。「国立国会図書館は、日本文芸家協会、日本書籍出版協会と共同で、デジタル化した同図書館の蔵書をインターネットで有料配信するサービスを始める。両協会が著者など権利者に許可を取り、個人がネット上で同図書館の蔵書を読めるようにする」「9月に同図書館と両協会が中心となり協議会を設立する。10年3月までに利用者から著作権料をいくら徴収するかなど詳細を詰めたうえで、11年春には利用者から集めた著作権料を作家などに分配する社団法人か財団法人を発足させる」

 やるではないか、と思われるでしょうが、デジタル化の中身がグーグルとは違い過ぎるのです。「グーグル和解問題を国会図書館の動きから考える(2)」(ダイヤモンド・オンライン)はこう説明します。「国会図書館のデジタル化データは、現段階では全て画像となっています。『本』のページをスキャンしたイメージが画像データとして保存されている、ということです。もちろん、『本』のタイトルや著者名、発行年月日といった情報は別途デジタルデータ化され、画像データと関連付けて保存されています」「蔵書をカードで検索し、『本』の現物またはマイクロフィルムで中身を見る、というアナログ時代の利用方法をそのままデジタル環境に持ち込んだものです」

 一方、グーグルは画像データと一緒に、書籍の中身のテキストデータも作りだしていますから、当然ながら検索が出来ます。任意の言葉で検索が出来るかどうかで、使い勝手も存在意義もまるで違ってしまいます。麻生内閣の何でも金を付ける大型補正予算で百億円以上のお金が付いたので、デジタル化が一気に進むことになりました。しかし、これは大きな禍根を残す政策決定であると思います。予算を執行する前に中止すべきです。


始まってしまった裁判員裁判、手厚い第1例でも…

 ついに裁判員裁判が実際に始まりました。「裁判員制度は混乱必至でも開始すべきか [ブログ時評89] 」などで懸念を表明してきたのですが、本質的な改善はなく、とにかく始めてしまおうとの流れです。東京地裁での第1例についてはメディアが伝える通り、証拠である被害者の遺体写真を多くの裁判員が正視できなかったようです。昔、警察を担当していたころには、気持ちが悪くなる写真も見た記憶があります。あれは普通の人が見るべきものではありません。しかし、事件の核心がからむとなれば、残酷でも見ざるを得ない場合が出てきます。大丈夫か、心配です。

 江川紹子ジャーナルが「裁判員裁判を傍聴する」で第1日目の詳しい傍聴記を掲載しています。穏当な見方で描かれていて、明日以降、さらに続編が出るようです。

 「検察官の変わりようには驚きだ。以前の裁判では、どうせ裁判官と弁護人には書面を配っているのだからと、えらい早口で読み飛ばす検察官が少なくなく、傍聴していてもメモが取れないことがしばしば。検察官にとって、傍聴人はまったく眼中になく、必要でもないというのがあからさまだったが、なにしろ裁判員にはちゃんと理解をしてもらって、検察側の主張を認めた判決を出してもらわなければならない。私たち傍聴人は、そのおこぼれに預かっているのかもしれないが、いずれ裁判員になるかもしれないということで、前より大事にされている感じはする」「それを感じるのが、2カ所に設置された大型モニター。傍聴人も、ほとんどの証拠を大型モニターで見ることができる。かつての裁判では、証人や被告人に図面を示しても、証言台に書面を広げるだけなので、傍聴席からは何をやっているのかさっぱり分からなかった。それを考えると、これは大きな進歩だ」

 こんな風に現場を紹介されると、裁判の様変わりぶりがよく分かります。絶対に失敗できないと、裁判所も検察も万全の準備をしたのでしょう。しかし、これに関連して、江川さんは「検察官も弁護人もハイテク機能を生かし、冒頭陳述や証拠の説明は、さながらプレゼンテーション合戦だ」「特に検察側は、プレゼン用ソフトを駆使して、図面の強調したい所を丸で囲ったり、色をつけたりと、様々な工夫をして”見せて”くれる。弁護側もモニターを使って説明したが、文字が多いうえに、ソフトの機能を使いこなすとまではいかない様子で、やはりいささか見劣りがする」と、組織として劣る弁護側の不利を指摘しています。始めてみて判明する問題点がまだまだ出てくるでしょう。


第183回「自民マニフェストでは下野して反攻は無理」

 各党から政権公約=マニフェストが出そろって(文末にリンク集)、4年ぶり総選挙の舞台がようやく整いました。政界もネット世界の有り様も、2005年に「小泉郵政解散へ賛成論と反対論まとめ [ブログ時評32]」を書いた頃とは別世界になってしまいました。小泉・自民党が主導権を持っていたあのころ、急成長していたブログの世界に手をまず突っ込んでブロガーを集めたのも自民党広報部隊でしたが、今回のマニフェスト発表では海外まで含めてどのメディアにもオープンな民主党に対して、自民党は記者クラブ制の閉鎖的な枠を完全に守ってしまいました。

 解散時期は自民主導で決めたのに、いかに逆風が強いといえ、戦う前から守勢に入ってしまう可笑しさがあります。象徴するのは、野党のマニフェストが出た後から自民党マニフェストが出された点です。あちこちのブログで「与党のカンニング」とはやされています。民主党マニフェストを「財源の裏打ちがない、ばらまき政策」と非難しておいて、自らのも財源無し、場合によって赤字国債でもと説明するのですから、最大の争点かと思われた財源問題はネックにならなくなりました。

 それよりも深刻な問題があります。総選挙敗北必至と見られる自民党にとって、新マニフェストは下野した時に野党として戦う結集軸のはずです。ところが、そんな問題意識はひとかけらも感じられません。「自民党のマニフェスト」(経済ニュースゼミ)は「読み進んでいくと、これ本当に政党のマニフェストなのか、と思わずにはいられませんでした」「恐らく、この内容の9割以上は役所が書いたもので、言ってみれば各省庁の政策をホッチキスでとめただけだと。現在の各省庁が抱える主要な問題を網羅している、そんな雰囲気です」「どれが目玉で、どれを訴えたいのか、全然焦点がぼけてしまっています」と喝破しています。野党になって攻めることを考えれば場違いであることが理解されるでしょう。

 7月末までの自民党ウェブのトップページには、過去の政権公約に進むルートがありました。そこには安倍首相時代の政権公約、さらに小泉首相時代の「自民党 政権公約2005」などが並んでいました。新マニフェストは「郵政民営化こそ、すべての改革の本丸」の見出しが躍る2005政権公約の延長上にあるのか、進路が変更されているなら、どこまでを是とし、どこを不可としたのか書き分けずに、新たな政権公約など作れないはずです。衆院の3分の2を押さえ、法律上は何でも出来た政権与党が、実質には疑義が多い郵政民営化をした以外には、この4年間ほとんど何もしなかったと申し上げて良いでしょう。そしていま、現状維持外には進むべき道すら語れない、情けない醜態をさらしています。

 これから投票日までの1カ月、ブログとメディアの世界での様々な動きをウオッチしていきます。マスメディアは各論での与野党の差を分析するのに熱心で、違いを大づかみに見せることに成功しているようには思えません。その意味で、今日、見たブログにレベルが高いものがありました。「自民党と民主党のマニフェストから推測する社会の姿」(r271-635)はきれいなグラフィックスを巧みに使って、自民と民主の志向する社会像を鮮やかに表現しています。是非、ご覧になって下さい。

※各党マニフェストのリンク一覧
自民党
民主党
公明党
社民党
共産党
国民新党