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2009年3月のエントリー一覧

3/29 市民メディアの不毛と既成メディアの守勢
3/28 どうにもならなくなったビッグ3へ最後の模索
3/24 WBCやはりイチロー。韓国捕手交代が伏線
3/23 第175回「続・離婚減少は定着、熟年離婚の嵐吹かず」
3/22 快感をもたらすアルコールはやはり麻薬だった
3/18 ミシュラン日本ガイドの不思議な選択ぶり
3/15 「2010年末に大不況の底」をグラフ化した
3/14 どこまで泥縄!ソマリアへ海自護衛艦出航
3/10 ブログ検索エンジンへの失望、日米同じか
3/08 非常識な検察捜査とメディア報道の愚劣
3/07 コンビニの現場が感じる大不況の現実
3/03 2019年の世界〜Microsoftのムービーに納得?
3/01 ソニー再編人事は日本製造業再生モデルか

市民メディアの不毛と既成メディアの守勢

 やはりと言うべきでしょう、「オーマイニュース、市民記者ニュースサイトを4月24日で完全閉鎖」との結末になりました。2006年にスタートした時点で「オーマイニュースの可能性ほぼ消滅か」「大型市民記者メディアは無理と決した」を書いている立場からは、後に残すものがなかった不毛な3年に思えます。

 この機会に「ガ島」藤代裕之さんが「書くことの難しさ ネットの言論はなぜ質が低いか」で「25日についにオーマイニュースの閉鎖が発表されたが、市民メディアと呼ばれるメディアが広がりを見せないのは、コンテンツの質が低いからに他ならない」「コンテンツの質を高めるという点で、新興ニュースサイトやブロガーには大きな壁がある」「ひとつはライティング、表現に関わるスキルが定型化されておらず、習得を困難にしているという問題」「もうひとつは、人材が既存メディアに囲い込まれているという問題」と論じました。

 これ対して「雑種路線でいこう」の楠正憲さんが「市民メディアの凋落とマスメディアの憂鬱」で「ネット上の文章について藤代さんが厳しい目を向ける気持ちは分かる。しかし市民メディアは『コンテンツの質が低い』以前に深刻な自己矛盾を抱えているのではないか。既存のマスメディアでさえ、今後もコンテンツの質と威信を担保し続けられるかは疑わしい」と、深いところからの疑問を呈しています。

 オーマイニュースのような市民メディアに関しては失敗は歴然としていますが、ネット上では有用な記事を流す専門家のウェブやブログは増え続けています。私が運営する「Japan Blogs Net」にRSSリーダーを持つものだけ、分野別にサンプルを集めているのでご覧ください。藤代さんの考え方と違って、書くか書かないか以前の問題として、読むに耐えるコンテンツを持つか、あるいは見つけてこられるかが最初の関門です。オーマイニュースの記事大多数は落第でした。

 楠さんは「読者減と広告出稿減で昔のようには予算をかけられなくなりつつあるマスメディアも、市民メディアと同じ罠に嵌る前に記者の人的資本を活かしつつ効率的で新たな形式を模索せざるを得ないのではないか。Iza!の記者ブログは興味深い先駆事例だ。記者は普段から多くの事実に触れつつ、記事に書けること書けないことを熟知している分、特徴あるブログ記事を書けるのではないか」と、既成のマスメディアに対してネットに出てくるように求めています。

 ところが、国内では「iza」以降、既成メディアの動きが止まっています。不況が深まり、将来の経営に不安が高まる状況の下で、守勢に入っている印象が強まっています。「メディア・パブ」の「米有力新聞にもTwitterフィーバー、発行人や編集長から記者まで一斉にアカウントを取得し公開」によると、シカゴ・トリビューン紙の媒体公式紹介欄に社長や編集長のアドレスが公開され、実際に近況のようなメモが書き込まれています。記者ブログですら不十分な展開しかしていない国内メディアでは考えられないことです。


どうにもならなくなったビッグ3へ最後の模索

 破綻寸前GMとクライスラーに対する米国政府の追加融資可否を決める期限が3月31日に迫っているのですが、決めるに決めかねる情勢のようです。時事通信「追加融資の判断延期も=債務圧縮交渉難航で政府−GMとクライスラー向け・米」が「財務省が融資と引き換えに求めている両社の債務圧縮と退職者医療保険制度見直しに向けた社債保有者や労組関係者との交渉が難航しているためで、27日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、政府側は期限を30日間延長する用意があるという」と伝えています。

 日米のメディア報道は、オバマ大統領が外遊に出る前日の30日に取り敢えずの支援策を発表するとみています。GMが166億ドル、クライスラーが50億ドルの追加融資を求め、特にクライスラーは「3月中に50億ドル欲しい」と泣きついています。潰すには大きすぎる存在に違いありませんが、新車販売が上向く気配を示さない中で、債権者や労組との話し合いも付かないでは、どうにもならなくなったと断じるしかないと思います。

 ニューヨークタイムズの最新記事"U.S. Expected to Give More Financing to Automakers "は支援するけれど、短期、つまり数週間に限ると伝えました。この間に全米自動車労組(UAW)との話し合いにけりをつけろと明記されています。上記の「30日間延長」とはそういう意味だったようです。

 「アメリカ自動車産業救済」は「やはり競争力を失った産業、企業は速やかに連邦破産法11条の申請に走るべきではないかと思います」「ことアメリカの自動車産業については米政府はいち早く保護的な措置を撤回することが結局は産業強化に繋がる最も早い方法なのではないかと思います」と、早く見切るべきとの主張です。


WBCやはりイチロー。韓国捕手交代が伏線

 疲れましたが、WBC2連覇、堪能しました。それにしても10回に決勝打を放ったイチローを敬遠しなかったのは何故でしょう。2、3塁が埋まり、1塁は空いていたのでとても不思議です。テレビ放送の解説陣は「韓国の潔さ」のような話をしていましたが、信じられません。

 試合終了後、中央日報のインタビュー記事<WBC>金寅植監督「イチローを歩かせなかったのが敗因」を見て理解できました。「悔やまれるのは、はっきりと敬遠のサインを送っておくべきだったということだ。 捕手が変わり、若い捕手が作戦のサインを投手と十分に疎通できなかった可能性もある」「ベンチからは捕手に、敬遠ではなくても(ストライクではなく)ボール球を投げて、状況が良くなければ(四球で)歩かせろと伝えた。 そして捕手の姜鎬も投手にサインを送った。 しかし林昌勇が自信があったのか勝負をした」

 韓国は終盤に野手を全員出してしまいました。代走の連続で主軸打者まで替えて大丈夫かな、延長戦を戦えるのかと思って見ていました。ベテラン捕手の交代でベンチからの指揮・司令系統が揺らいでいたのでした。イチローがファウルで粘りながらタイミングが合っていったのに、強引に勝負に来てくれたのですから、こんな有り難いことはありません。

 イチローの「優勝インタビュー」をユーチューブでご覧下さい。本当に、彼のところに神様が降りてきたんですね。

 《3/26》増補して親サイトに「WBC連覇讃:米国の見方とイチロー敬遠なし」掲載。


第175回「続・離婚減少は定着、熟年離婚の嵐吹かず」

 1月末に第172回「離婚減少は定着、熟年離婚の嵐吹かず」を書いてから気になり続けていた離婚率減少傾向について、先週土曜日の朝刊3面に記事を書きました。今回はウェブでの問題意識が先行しているケースですから、本業の仕事と抵触しない範囲でウェブ版の続報を書いてみます。結論は次のグラフの通り、2003年からの経済状況好転にシンクロして減少傾向が現れたのでした。


 1980年代にも83年をピークにして離婚率減少が現れています。グラフから判るように、この時も好況下でした。今回減少はその再現だろうとみられています。特に失業率とピークがぴたりと合っているのが特徴的です。前回はピークがずれていました。調べる上で離婚率増加についての研究は多数、見つかるのに、減少傾向についての研究がなかなか出てこないで難儀しました。社会学の方でも減少そのものに懐疑的な立場をとる場合もありました。有配偶者の離婚率が国勢調査の年にしか計算できないので、2000年と2005年では顕著な差が出ないためです。

 結局、「Google Scholar」も使って国立社会保障・人口問題研究所に「少子化の要因としての離婚・再婚の動向、背景および見通しに関する人口学的研究 第2報告書」なるものがあると知りました。これは所内研究報告で第1、第2報告がありますが、図書館などにも配られておらず、ネットからはもちろん読めません。この研究プロジェクトが離婚率減少傾向を分析してくれていたのでした。

 2005年に離婚率減少傾向が見えだしたころ、2007年、2008年の厚生年金分割制度スタートが準備されていました。「潜伏する離婚予備軍〜年金分割待ち予備軍だけでも2.3万組、潜在離婚率は現実の1.5倍」のように、2007年を待ち受けて熟年離婚の嵐が吹く――と言われたものですが、2007年も2008年も離婚率は下がりました。分析によると熟年夫婦に特別な動きは観察されなかったのでした。最高裁の「離婚時年金分割に関する事件の概況 平成19年4月〜12月」でも分割の申し立ては7千件台でした。

 さて、経済激動、大不況突入で失業率急増は必至です。これからどうなるのでしょう。不況が酷すぎれば、離婚しても職がないので離婚できないという事もありそうです。また、近年の社会意識調査の多くが家族を守り、維持する方向を示している事実もあります。博報堂生活総研が最近、提唱している「第三の安心・社会を修理する生活者」は「98年の金融ビッグバンを契機に、GDPは急落。実収入も減少し、完全失業率も4%台へ」「しかし生活者は【賢力】を駆使し、この環境変化に対応します。子供への教育投資や夫婦関係、家族関係の深化、地域生活の見直し」という「まわり固め」があって、さらに「みんなでつくる世の中の安心」へと関心が向いてきたとします。日本の家族の行方を注視しましょう。

 【参照】インターネットで読み解く!「人口・歴史」分野エントリー…生涯未婚など


快感をもたらすアルコールはやはり麻薬だった

 三連休は家庭で部屋の模様替えをしていて、体を使う作業の連続で完全にへばっています。少しあいた時間に「Japan Blogs Net」を見ていると、「5号館のつぶやき」が「適度な量のアルコールは脳内エンドルフィンを放出させる」をリリースしていて、とても納得でした。昨夜も今も強めのバーボンで疲れをごまかし何とか凌いでいます。

 アルコールには、ある種の快感作用があること、お酒飲みの皆さん、異論がないところでしょう。でも、その実体が学問的に解明されていなかったのです。アルコール中毒をこれほど輩出する仕組みは謎でしたが、やはり内因性の麻薬物質を作りだしていたのです。「少量あるいは適量の飲酒によって、脳内に『気持ちよく感じさせる』麻薬(エンドルフィン)が放出される」ことがラットの脳内から細胞を浸している液を採取する実験で確認されたそうです。「脳の部位である中脳のVTA(腹側被蓋部)と呼ばれる場所です」

 「βエンドルフィンだけが、低濃度と中濃度(1.2, 1.6, 2.0 g ethanol/kg体重)のアルコールに対して有意な増加を見せました」

 「アルコール2グラム/キログラム体重」とすれば、65キロの人なら130グラムのアルコールとなります。350ミリリットルの缶ビールには5.5%濃度として19.25グラムのアルコールが含まれます。量的にも何ともいい感じの実験結果に見えますね。

 ただし、多すぎるお酒は別の効果を生みます。「適量のアルコールは脳に高揚感を与え、不安感を取り除く『報酬』効果をもたらすことが予想されます。ところがアルコールの量が増えると、麻酔・鎮静・睡眠作用が強くなってしまうようです」。飲み過ぎではラットの実験でもβエンドルフィンの分泌は無くなるようです・


ミシュラン日本ガイドの不思議な選択ぶり

 フランス語の「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」が16日に発売になり、9月には英語版も出るそうです。日本の観光地に、例によって最高三つ星の格付けをしています。フランス人と日本人のスタッフ12人が協力して国内を歩き回り、日本政府観光局(JNTO)まで一枚かんでいるというのですが、何か不思議な選択ぶりです。「Michelin Green Guide Japon 掲載地リスト」に全部で1141項目載っています。1月末の「ニュースリリース」での紹介も見てください。

 「東京とその近郊」「関西」「中国」「四国」「九州」「沖縄」「中部」「東北」「北海道」という並び方からして独特ですね。一見して落ちていると気付く大物があります。日本三景の京都「天橋立」、日本三名園の水戸「偕楽園」、そして、何と何と「東京ディズニーランド」です。これを入れなかった日本人スタッフとは、どういう方たちでしょうか。

 京都は好意的に見れば、社寺仏閣を余りに多く入れすぎて北端にある「天橋立」を忘れたのかもしれません。しかし、「偕楽園」と「東京ディズニーランド」が落ちたのは、千葉県と茨城県が全く無視されたからでしょう。大阪の「ユニバーサルスタジオジャパン」は星なしでもリストには載っています。各地の名園は概ね高い評価を得ているのに、なんで水戸だけ??

 細部を眺めると、なかなか良く見ていると思うところもあれば、雑だなと思うところが混在しています。旅慣れていそうな《「ミシュラン」日本の観光地の格付け》は「本当に調査したのかなぁぁぁ」「というか、結果を見る限り明らかに『見た目だけ』で判断しているという感じがしてなりません」「ただ、二つ星を取った竹富島は頷けます」と評しています。沖縄に非常に手厚い印象が残り、明らかに沖縄好きのスタッフがいたのでしょう。

 星3つは「わざわざ訪れる価値がある観光地」とされています。じゃらんネットに「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン三つ星観光地特集」が出ています。こちらは写真・資料つきです。


「2010年末に大不況の底」をグラフ化した

 1〜3月期の景気冷え込みはいっそう酷くなり、今年中の景気好転など望むべくもない雰囲気です。日本総研が「2008〜10年度改訂見通し− 後退局面は2010年末まで長期化 −」を出しています。「1〜3月期の鉱工業生産は前期比▲20%の見込み」「1〜3月期の実質成長率は前期比年率▲17.9%と予想。前年同期比でも▲9.5%の落ち込み。いずれも、統計開始以来のワースト」との有り様です。並んでいる数字を見て、大不況の底のグラフ化を思いつきました。

 1カ月前に出された「2008〜09年度改訂見通し」に2008年中の実績値があり、前期比年率で四半期ずつ繋げています。今回の景気のピークだった2007年実績を「100」とした過去、将来の変動が描けます。これからどんな状況が展開されるのか、あくまで日本総研の「見通し」ではありますが、次のグラフをご覧ください。


 この1〜3月期での落ち込みぶりが最も酷くて、輸出は「76」まで低下、設備投資も「83」に落ちます。GDPは「91」あたりまで下がってから横ばいを続けます。「100」前後にある政府消費や「95」前後の公共投資はほとんど効かないことが読みとれます。輸出や設備投資がやや上向く2010年末に「92」とGDPがわずか上昇して、大不況の底が現れるシナリオです。2011年の1〜3月期段階で輸出「74」、設備投資「78」ですから、景気回復が始まった時で、いかに経済状態が厳しいか想像できると思います。

 日本一国だけなら蓄えを食い潰すことでしのげても、問題は外の世界も経済激動に巻き込まれていることです。外の回復無しに国内だけ回復することはあり得ません。

 G20会議に先立って与謝野財務相はガイトナー米財務長官と会談して、財政出動規模を米国が提唱するGDP2%超にすると表明したと報じられています。これまでの分に3兆円以上、積み増すのですが、上のグラフを動かせる実体を持つのか、疑問です。日本のGDPは500兆円くらいで、個人消費が6割を占めますが、グラフでは「100」のまま動こうとしません。財源に余裕がない各国は景気回復では一致しても、G20会議で具体的な数値目標設定には慎重でした。

 「何の解決にもならなかったG20」が「日米と欧州が対立しており、最悪の場合このままずるずると行きますと何の対策も講じないまま世界恐慌へ突入します」と述べるなど、悲観的なブログ記事が目立ちます。「世界大恐慌第二幕」も各国の危うい事情を挙げて「第一幕は金融危機でしたが第二幕は社会の混乱や秩序の崩壊、国家の崩壊の危機、世界経済のシステムの崩壊の危機です」と危惧しています。


どこまで泥縄!ソマリアへ海自護衛艦出航

 アフリカ・ソマリア沖の海賊から日本関係船を警護するために、海上自衛隊の護衛艦2隻が14日、呉基地から出航しました。日本周辺を想定した「海上警備行動」ではるかアフリカ沖の海賊に立ち向かうことになりました。保護対象や武器使用権限の拡大などを定めた「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法案」(海賊対処法案)はようやく衆院に提出されただけで、ねじれ国会の情勢ですから成立の見通しはありません。昨年末に書いた「今回もちぐはぐ、海自艦ソマリア沖派遣検討」で案じた通りになりました。

 読売新聞の「ソマリア護衛希望2600隻…登録が殺到、調整困難か」が海自幹部は「大きさも速度も異なる商船団を護衛するのは大変なオペレーション。細部の調整が必要だ」と話していると紹介しているように、インド洋での補給活動のように現地に行けば済む話ではありません。大局も実務も麻生内閣は泥縄式です。

 「軍事評論家=佐藤守のブログ日記」の「海賊対策」が現地ではEU艦隊、米国中心の艦隊、中国とロシアなどの艦隊の3つがばらばらに活動していて効果が上がりにくいと説明しています。2月にあった勉強会で「この海域の作戦行動は、1、兵力不足。2、海賊の識別不可能。3、作戦調整機能が不備。4、情報共有の不備、で相当困難が予想されると川村氏は指摘する」と伝えています。

 また「真・保守市民の会」代表を名乗っていらっしゃる方のブログ「憲法9条を無視する政府」でも「果たしてこれは正しいのでしょうか? 麻生首相の決断は憲法違反なのでは?」との声があがるほどです。ブログでは賛否様々な意見が飛び交っています。

 今後、現地の海賊と交戦して武器を使ったり、死傷者を出す段階になったりしたら、戦後、平和国家として守られてきたことが破られてしまいます。国会できちんと議論をしないで送り出した禍根が問われることになるでしょう。


ブログ検索エンジンへの失望、日米同じか

 「ブログヘラルド」に「過ぎ去りし、ブログ検索エンジンの時代」「ブログ検索エンジンにとって代わる4つの手段」という連作エントリーが載っています。筆者のジョナサン・ベイリーさんは2005年からブログを始めた人。私も2004年末だから似たような時期です。「好んでTechnorati(テクノラティ)やGoogle Blog Search(グーグル・ブログ検索)を含むブログ検索エンジンを利用していた」「しかし、年月が経過するにつれ、これらのサービスの有用性はほとんど失われてしまった」と、彼は断じています。

 スパムブログ、RSSを利用するブログ以外のサイト増大などの問題点に加えて「恐らく最も大きな問題は、3年前と比べて、ブロゴスフィア全体が大幅に拡大している点ではないだろうか」と、本質的には量的な膨大が手を付けられない事態を生み出しているとみています。「ブログ検索フィードの購読をやめてもいい準備は整っているが、まだ諦めたくない。テクノラテイやグーグルには、是非、解決策を見出してもらいたい」と捨てきれないとしつつも、いま出来る対処方法もいくつか示していますが、これは米国向けです。

 ブログ・エントリーのリリース順に大きな検索リストを出すテクノラティやグーグル・ブログ検索が本当にゴミの山だと思ったのは、かなり前からのことです。私の場合、新聞社の記事審査委員の仕事で新聞記事に関係する、当日の的確なブログを見つけるには、かなり規模が小さめな「Ask.jp」を活用したりしていました。最近ではこちらも効用が落ちています。ただ、グーグルは「日付順」のほかに「関連性が高い順」も選べるようになりました。「グーグル・ブログ検索」で検索すると、取り上げているブログヘラルド記事を引用したブログが17,221件中の2番目に入っているのですから、意味はあるようですが、スパムブログの多さは相変わらずです。

 国内では皆さん、自分の見たい記事、トピックを見るためにどうしているのでしょうか。「はてなブックマーク」など様々なソーシャル・ブックマーク類が結構、参照されているのも対策の一つかも知れませんが、こちらもゴミが増えています。個人的にはいま暫定的に運用している「Japan Blogs Net」はこうした事態への対処でもありますから、これをもっと手広く拡大することも考えています。月末には短い春休みが取れそうですから、手を着けられればと思います。


非常識な検察捜査とメディア報道の愚劣

 政治資金規正法違反容疑での小沢一郎民主党代表の秘書逮捕をめぐる、メディア報道の愚劣さには目を覆うものがあります。犯罪として実質的な悪質さがあるのか疑問なのに、司法担当記者に検察側から意図的にリークされる情報で「ここまで分かった」と大げさに報じるばかりです。果ては官房副長官がオフレコの懇談で「西松建設からの政治献金では自民党に捜査は及ばない」と漏らした重要な場面に遭遇しながら、記者クラブ制度の約束事に足を取られて明解な記事が書けない有り様です。読者や視聴者、つまり市民社会の側よりも権力の側に向いているスタンスが透けて見えてしまいました。

 西松建設からの政治献金の虚偽記載容疑は極めて形式的な容疑です。小沢代表が釈明したように、企業からと判っていれば政党支部で受ければ何の問題もありません。司法を担当した記者の常識として、これで強制捜査が発動されるとしたら、その奥に実質的な「巨悪」があるのでガサを掛けて証拠品を押さえる場合なら許されると思います。ところが、今のところ何も臭ってきません。

 ビデオニュース・ドットコムの「理解に苦しむこの時期の小沢氏秘書の逮捕〜元検事・郷原信郎氏インタビュー」で、郷原・桐蔭横浜大学法科大学院教授が強制捜査には「次」があることが常識なのに、今回は考えにくい状況と疑問を投げかけています。さらに、逮捕の容疑そのものについてすら「政治資金収支報告書には政治団体の名前を記載しても違反にはならない。政治団体がなんら実態の無いダミー団体で、しかも寄付を受け取った側がその事実を明確に把握していたことが立証されない限り、政治資金規正法違反とは言えない」と懐疑的です。

 「情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)」は「小沢代表の説明に納得できない人多数という毎日新聞の世論調査に異議あり」と、「代表を辞めるべき=57%」を引き出した世論調査に抗議しています。電話による調査では複雑な状況を説明することが出来ませんから事件への印象で答えることになります。その印象を形作っているのが検察寄りの報道なのです。進行していく事実を伝えることに汲々として、「それはおかしいのでは」と立ち止まって考えることが苦手な国内メディアの悪い体質が増幅されています。

 官房副長官を匿名の「政府高官」としながら問題発言を報じた一件について「池田信夫blog」は「記者クラブの2ちゃんねらー」で「今回のような『記者懇』の話は、複数の記者の前で話したことだから、もともとbackgroundではありえない。どこの社も同じ話を引用して公然の秘密になっているのに、本人が誰か報じることができないという滑稽な状況は、世界のどこにも見られない」と痛烈に批判しています。

 率直な話、今回の政治資金規正法違反容疑での逮捕を先例とするなら、逮捕しなければならない政治家の秘書は何百人といるはずです。検察は今後も同じ基準で強制捜査を発動しなければいけませんし、当然ながら自民党の方が多くの逮捕者を出すはずです。「国策捜査」との批判に反論すべく、逮捕者の山を築いていただきたいものです。


コンビニの現場が感じる大不況の現実

 はてなのブックマークが急増している「コンビニの現場から景気の影響について考える」が、大不況の今を報告していて興味深かったので紹介しておきます。20年来、コンビニを開いている方の「G.A.W.」というブログです。これまでの経験でコンビニは景気に左右されにくい商売形態だったのに、今回はさすがに違うと言います。

 「新商品が目に見えて売れなくなってきた。この傾向は去年の半ばくらいからはあったんだけど、今年は特にひどい」「大型商品は従来どおり売れるんだけれど、特に目玉商品のない週に『とりあえずおすすめ』的に展開してるような新商品がほんと売れない。じゃあかわりになにが、っていうと、100円菓子が売れてる」

 どうしてそうなのか、こんな見方をされています。

 「ここまで客の購買動向が保守的になっているということは、つまり『損はしたくない』ということですよね。無駄なものを買ってがっかりしたくはない。大げさな話ですけど『まだわからない未来に賭ける』よりは『すでに知ってるけどハズレのない現在』を選択するという話でもあります」

 2番目の変化はバレンタインデーなどに現れた現象です。職場から義理チョコが消えた件。「催事ものが笑えるくらい売れない」「今年はまあ、曜日まわりが悪くて義理チョコ需要が発生しにくいっていうのも確かに理由のひとつではあるんですが、それにしたって売れない。ひどいもんすよ。半額処理の山積みで泣きそう。ほか、節分だとかひな祭り、そのへん軒並み悪いですね」

 コンビニ経営の強さは客の購買行動を分析できる点にあります。そして、上記のアイテムが売れなくなったにもかかわらず、客が使う1人当たりの金額「客単価」は前年と変わっていないとレポートしているのが興味深いと思います。「催事ものの弱さについては、不景気そのものよりは『不景気っていうニュース』になんとなく煽られてるだけかなっていう感じがします」「みんな一定金額はコンビニで使っているということであって、催事ものの弱さが直に、客の可処分所得の減少に原因している、というのはちょっと短絡なようにも思えるのです」

 車や電器製品が売れなくなっているのは間違いない現実です。どうしても必要な方は買われるでしょうが、現在の段階では多くはお金は持っていても様子を見ているのでしょう。コンビニの客単価が減っていく時が来るか、それが注目ですね。

【追補】「『2010年末に大不況の底』をグラフ化した」で個人消費の行方もグラフ化しました。ほとんど動かない見通しなんですね。


2019年の世界〜Microsoftのムービーに納得?

 きょう「Japan Blogs Net」の巡回で見つけたトピック。「Ad Innovator」が「Microsoftによる2019年の世界」というムービーをアップしていて興味深かったですね。「情報を機器が読んで理解できる環境になり、機器同士が情報を交換するようになるとどうなるかというビジョン」。引用先のサーバーは混み合って断続的になっていますから、こちらのムービーで見られたらよいでしょう。10年後の銀行や買い物、学校のシーンがどうなっているのか、Microsoftが考えた姿が実写化されています。総集編のほか各論ムービーもあるのでお見逃し無く。

 映画「マイノリティレポート」風の場面あり、SF映画でお馴染みの電子ペーパー風ボードに周囲の情報を写し取ったり……。じつに上手に映像化していて、10年後には出来そうかなと思う半面、そうそう実現できないでしょうとも考えました。うまく使える人以外にデジタルデバイド層は絶対に残るのだから、どうするんだい――とも。

 「Microsoft Office Labs vision 2019」(安藤日記)は「印象は、何も新しくないけど、実は凄く新しい。何気なく動いているように見えるけど、本当に使えるところまで実現するのは難しいぞってこと」と読み込んでいます。

 昨年の今ごろですが、米国の発明家レイ・カーツワイル氏が、2019年からさらに10年経った2029年には機械の知能が人間以上になって、技術開発は機械がするという趣旨の講演をあちこちでしていました。《稀代の発明家Ray Kurzweil氏による基調講演〜とてつもない未来を語る、「The Next 20 Years of Gaming」》がそのひとつです。コンピューティングパワーの増大と脳のリバースエンジニアリングが進んで可能になるストーリーだったと記憶しています。そのペースが本物なら、2019年にはこの程度は実現するかも。


ソニー再編人事は日本製造業再生モデルか

 ソニーのハワード・ストリンガー会長が4月から社長も兼務、若手の事業本部長達を直接、指揮して、この3月期連結決算で過去最大となる2600億円営業赤字の緊急事態に立ち向かうと報じられました。責任をとり副会長になって経営の一線から退く中鉢良治社長とのコンビが就任した2005年に「輝きが無いソニー改革人事の違和感 [ブログ時評14]」を書いた感触が蘇ってくる思いです(英語版も随分読まれました)。業績悪化は大不況突入による面が大きいのですが、それを割り引いても過去4年、ソニーの企業改革は目覚ましい物ではありませんでした。

 今回の報道ではロイターの《ストリンガー氏の全権掌握、ソニーの「モノ作り遺伝子」に変化も》が「ソニーは2000年代以降、製造業としてのあり方に迷ってきた印象が強い」「独創性の輝き取り戻せるか」「独創性に溢れる魅力的なエレクトロニクス製品を日本から送り続けてきたからだ。そうした成功体験がなお語り継がれる同社において、日本での事業のあり方を公然と批判するストリンガー氏が求心力を高め、ソニー復活へつなげる道筋は決して平坦ではない」とし、アナリストの見方として「ソニーはエレクトロニクス企業だが、ストリンガー会長は本業のエレクトロニクスに関して思い入れがみられない。ソニーのDNAを一度消し去るような人事とみている」と伝えています。

 今日の日経新聞が、同じ液晶パネルを使う韓国サムスンのテレビ事業は黒字なのに、なんでソニーのテレビ事業は赤字なのか、ストリンガー会長が疑問を持ったことが契機になっていると書いています。再編人事の説明ではネットワーク重視などを打ち出していますが、氏の発想はやはりコスト・カッターのようです。当面の急場にはこれしかないのかな――です。現在のソニーには、これはという商品が無くなっている恐ろしい状況です。

 ブログの声も疑問符が多い中で、「ソニーのグループ事業再編発表と旧態依然としたマスコミ論調」が「マスコミの論調は、ストリンガー氏への指導力を問う点は分かるけど、従来型の電機という製造業を軸足に原点を問うことは、見方が旧態依然とし過ぎていると思う」と異論ありです。期待すらあります。

 「アップルのビジネスモデルは、独自技術に基づく製造業のビジネスモデルではなく、基本デバイスの設計とデザインのみ行い、細かいデバイスは世界中の有力デバイスメーカーから集め、台湾のホンハイ(EMS会社)に製造委託し、グローバル市場で販売・投資回収するハード・ソフト一体かつ設計・製造の水平分業型ビジネスモデルで成長し評価された」「ソニーは本来アップルにような会社として評価されるべき会社だったのが、アップルにはなりきれなかった」「ソニーが今回発表した経営指導体制とグループ事業の見直しについては、寧ろ、ガラパゴス化した日本・電機メーカーが世界市場へ形を変えて復帰ができるかどうかを問うものとして、今後の行方を見守ってゆく」

 実際のところ、膨大な需要が世界から急に消滅した今回の事態下に、日本製造業の再生モデルを簡単に見つけることは困難です。中岡望さんの「急激に悪化するユーロ圏経済:共通通貨ユーロ危機説も」はユーロ圏で最大の落ち込みを記録しているドイツ経済について「成長パターンは日本と酷似している。ドイツは国民性を反映して貯蓄率が高く、内需の伸び悩みを輸出で埋める成長パターンを作り上げてきた。日本と同様に巨額の貿易黒字を計上し、輸出と企業の設備投資に支えられて2007年は2・5%の成長を達成している。これは先進国の中ではイギリスの3・0%と肩を並べる高成長であった」と指摘しています。アジアにおける日本と欧州でのドイツは相似形であり、苦闘ぶりも似ざるを得ない訳でしょう。


2009年2月のエントリー一覧

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2/18 村上春樹イスラエル批判講演と中川失態報道の続き
2/17 村上春樹イスラエル批判講演とブログ活況
2/15 映像生活、私的にもある最近の変転事
2/11 『中国新車販売、初の世界一』ニュースの怪
2/08 専横のJASRACに落日?公取委、排除命令へ
2/06 「ブログ炎上で初摘発」のリンク集
2/04 年金記録問題への政府対処は根本から間違い!!
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