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2008年6月のエントリー一覧

6/29 パソコンで見るハイビジョン最近の話題
6/25 デジタル放送の元凶「B-CAS」に見直し論議
6/22 医療再生へ、無意味な『打開への道』
6/21 ネット大異変は1カ月で元へ収束?
6/18 厚労相の率直、医師ブログの可笑しさ
6/16 急浮上!たばこ1箱1000円を実現させよ
6/14 秋葉原事件の衝撃度を測るブログ記事グラフ
6/13 秋葉原事件で思い起こす『隔離が生む暴力』
6/11 秋葉原事件、両親の会見をめぐる違和感
6/09 大異変、スラシュドットに。でも真相は難解
6/07 四川地震はグーグルに味方、ヤフーの敵(6/14追補)
6/05 大異変がネット上で5月中旬に発生!
6/03 NHKには責任を取る文化は存在しない?
6/01 『コメ減反見直し』は救う相手を間違ってる

パソコンで見るハイビジョン最近の話題

 家庭に薄型大画面テレビが広まり、ハイビジョン番組(HD)が普通になりました。マシンパワーが上がり、光回線で大容量化したパソコンでもハイビジョンビデオが広く見られるようになったことは第155回「テレビ局独占から脱したHDビデオ番組」で紹介しました。そのハイビジョンビデオ、最近の話題を集めます。明日6/30に「ソニーの動画共有サイト「eyeVio」、HD動画の投稿・視聴に対応」が動き出します。ユーチューブに代表される動画共有サイトでも高精細化が始まるわけです。

 ちょっとHDの話題を求めて歩き回ってみると、2005年から市民のハイビジョンビデオ投稿を募っている「市民テレビ」で「自然界で生きると言うこと(巣立ちのドキュメンタリー)」という最新作に出会いました。アオゲラという小鳥の巣立ちを撮影しようとしたら、巣穴にヘビが侵入し、異変に気付いた親鳥を交えてハラハラするドラマの一部始終を収録しています。「焦点距離2100mm(35mm換算)のレンズで寄ってみた」だけのことがあり、親鳥や幼鳥の表情まで見えます。「JAPAN-GEOGRAPHIC.TV」も含めて、国内のアマチュア勢は新作を数多く出しています。

 アップルの「iTunes Store」で無料入手できるHDポッドキャストでも、相変わらず宇宙・自然・ニュースを中心にしたジャンルでハイビジョンビデオを楽しんでいます。NASAの火星探査機「フェニックス」着陸の実況、コントロールルームの盛り上がりぶりは納得でした。ハッブル宇宙望遠鏡による映像も見飽きません。このところ、「Earth-Touch.com | Wildlife HD video, Weekly highlights podcast」をよく見ています。世界中で撮影された旬の映像ハイライトです。今週はイワシの大群に襲いかかるイルカ、サメ、海鳥のシーンが印象的でした。

 「Apple - Movie Trailers」で見る映画予告編ハイビジョンでは、この夏公開の「Star Wars: the Clone Wars」をつい何度も見てしまいます。私のディスプレイは1600×1200なのでフルハイビジョンの横1920ピクセルは出せませんが、左右両端を切り落として得られる高精細感には唸ります。どうということもない内容の地上デジタルテレビなどに時間を取られたくないと思えます。


デジタル放送の元凶「B-CAS」に見直し論議

 「ダビング10」が7月実施で決着した後、情報通信審議会の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」(デジコン委)で24日、デジタル放送を暗号化している仕組み「B-CAS」を見直す議論があったとIT系のメディアが伝えました。日経BPの「B-CAS見直しが本格始動、『2011年までに改善策決め運用開始』」とか、AV Watchの「法制度導入やB-CAS見直しなど放送の著作権保護を議論−見直しの具体案を求める声も」とかがそうです。一方、大手マスメディアは記事掲載を見送りました。

 上記2件の記事を読んだだけでも方向が見えず、訳が分からなくなる混沌ぶりです。日経BPはB-CAS見直しにポイントを置いていますが、AV WatchはむしろB-CASに代わる「法制度による著作権保護の仕組みを検討」に重みがある構成です。共通しているのは消費者団体などからB-CASに痛烈な批判が出た点です。本当の会議内容がどうだったか知るよしもありませんが、すんなり読める紹介記事を書けるはずがなく、大手マスメディアのライターは諦めたのでしょう。3000万枚ものB-CASカードが配られている現実を考えると残念です。

 B-CAS問題については今年初めに書かれた「池田信夫 blog」の「B-CASは独禁法違反である」が成立の経緯まで踏み込んで鮮烈な批判をしています。

 「CAS(conditional access system)は、有料放送のシステムとしてはどこにもあるが、無料放送にCASをつけている国は日本以外にない」。BSデジタルの有料放送化を狙ってB-CASを100億円かけて入れたが「BSデジタルの出足は悪く、各社は数百億円の赤字で、とても有料化できる情勢ではなかった。おかげで受像機の出荷も少なく、B-CASは赤字を垂れ流していた。そこで彼らが考えたのが、無料放送である地デジにB-CASを導入するという方針だった」「無料放送にCASを入れる大義名分がない。そこで出てきたのが、コピーワンスによって『著作権を守る』という理由だった」

 さらにB-CAS社の役員ポストがNHKの天下り先になっていると指摘、「NHKが今の曖昧な受信料制度を正当化するには、BBCのように『受信料制度だからこそ個別の番組から料金をとらないでオープンに配信できる』というならまだしも、私的な有料放送システムであるCASを使うのは矛盾している」と公共放送の根幹が揺らいでいると主張しています。

 B-CAS社の存在の怪しさ、気持ちの悪さは相当な物です。上場会社でもなく、少し前までは会社所在地まで隠していました。Wikipediaの「B-CAS」に基礎データや多方面の批判がまとめられています。株主筆頭は確かにNHKで、電機大手やBS放送各社などが並びます。この一民間企業に家庭に入るデジタルテレビやデジタルレコーダー全てのユーザー情報が集められていること自体に、大きな疑問があります。2011年にデジタル放送完全移行がもし済めば、ほとんど全世帯の個人情報を持つことになるはずです。事実上、強制的に個人情報は集められており、その法的根拠は存在しないのです。

 コピーワンスの不便、それを改良したというのに不人気で一般の注目度が低いダビング10、いずれもB-CASを存続させるために無理矢理つくられた仕組みです。B-CASカード1枚に500円程度の費用がかかります。これをまだ何千万枚も作るのかです。2011年の見直しでは当然、全廃を望みますが、一般消費者の声が極めて通りにくい場所で決定される恐れが強く、全く楽観できません。「消費者が見たダビング10(あるいは情報通信審議会)」が「無料の地上放送に対する暗号化とコピーガードは、悪名高い禁酒法を連想するほどメリットのない制度(業界の自主規制だが実質は法律に近い)です」と抗議しているのですが……。


医療再生へ、無意味な『打開への道』

 今日22日の朝日新聞3面を開いて、どっと脱力感に襲われてしまいました。「医療再生へ 危機感共有、あとは実行」「打開への道は明らか」と見出しだけは躍っていますが、どうやって実行するのか全く分かりません。ネット上での記事紹介がないので、図示している「シリーズを通して示した対策は」を引用しましょう。

 《すぐに効果が望めること》
・看護師の業務拡大や医療事務職の導入などで医師は治療に集中を
・子育てや介護に配慮した短時間勤務の導入を
・病院ごとに医療の質がわかるよう情報公開を
・救急外来への集中を減らすため24時間電話相談窓口を
 《将来に向けて取り組むこと》
・医学部の定員増を。特定の診療科に偏らないよう専門ごとに定員を。
地域を支え、医師を派遣できる病院を
・総合的な診療ができる「家庭医」を地域に
・安全向上のため、事故死などの原因究明制度を
・健康保険料を支払えない所得層に軽減策を
・医療費抑制策の見直し。医療費の無駄を省き、財源を含めて国民的議論を

 記事最後に置かれたまとめの文章はこうです。「崩壊を防ぐためにやるべきことははっきりしている。あとは、本気になるかだ」

 前半の直ぐにやるべき項目にせよ、誰がどう予算を付けて実行するかが難しいから実現しないものばかりです。もし全ての病院が国立病院ならば一気に突っ走れる可能性はありますが、実態は私立病院をはじめとした様々な経営体であり、病院収入は結局は患者の医療費としてしか入ってこないので職場環境の改善ですら一律に進むことはないでしょう。「本気に」と書くのなら、どういう道筋で実現できるのかまで踏み込まないと、無意味だと思えます。

 情報公開の部分はこの記事の識者談話に出ている川渕孝一・東京医科歯科大教授の所から派生したものでしょう。しかし、問題は病院の情報公開ではなく、医療費全体の情報公開です。官僚が勝手に主張する医療費膨張論について、最近、毎日新聞が「医療クライシス:脱『医療費亡国論』/1 かさむ費用」で「医療経済学の専門家らが参加し、06〜07年に開かれた厚生労働省の『医療費の将来見通しに関する検討会』」「世間が国から聞かされてきた『高齢化で医療費はどんどん膨張する』という“常識”とは正反対の内容を語った」と伝えています。「厚労省の担当課長すら『医療費の自然増の最大の要因は、(高価な薬や機器、治療手段が開発される)医療の進歩であることは明白だ』と明言した」

 高齢化によって医療費が際限なく膨張するとの議論は、増税のためにする議論だと疑ってみるべきです。先月リリースの第160回「年3000億円の大浪費・コレステロール薬」はまさに高価な薬の無駄を証明するために書いた仕事です。時間を見つけてさらに発展させるつもりです。厚生労働省や医学界が製薬会社などとの繋がりを断って、こういう無駄を省けないのならジャーナリズム側が立ち入っていくしかないと思います。

 そして、気になるのが朝日の記事に出ている川渕教授の発言。「医療に『ムリ、ムダ、ムラ』はないのか。それを明らかにする責任は医療界にあるのではないか」です。それなりに正しいとは思いますが、この方は国立医療・病院管理研究所で医療経済研究部主任研究官などをされていますから、医療費分析の専門家ではないのでしょうか。それでも医療費の闇が見えていないのだとしたら、個人情報以外は洗いざらい公開させるよう求めていくしかないですね。

カスタム検索・・・「医療費」「医療改革」「医師」など検索を


ネット大異変は1カ月で元へ収束?

 「大異変がネット上で5月中旬に発生!」「四川地震はグーグルに味方、ヤフーの敵(6/14追補)」で伝えた大異変現象がほぼ収束したようです。まずAlexaのグラフを掲示します。


 国内版のヤフーとグーグルの関係が最も劇的で対称形の推移を見せ、そっくり元に戻りました。激減の様子だったニコニコ動画も急回復の兆しです。世界スケールでも同じ動きがあり、下のグラフには一例としてニューヨークタイムズ紙を入れています。アマゾン、はてな、アサヒコムと合わせてよく似た動き方をしています。「魔法のiらんど tosp.co.jp」は大きくアクセス量を落としたので、回復基調にありながら遅れているようです。

 Alexaの統計グラフ上だけの動きなのか、実態を伴った物かは「6/14追補」でほぼ答えが出ています。マスメディアサイトがこの1カ月間、大きくアクセスを伸ばしました。「tanakanews.com」のような個人運営のニュース系サイトまで似通った変動があったようです。ただ、どうしてこんな事が世界スケールで起きるのかは、依然として謎です。


厚労相の率直、医師ブログの可笑しさ

 医学書院のサイトに6月16日付で掲載された「【対談】医療崩壊を防ぐために」は、岡井崇・昭和大教授(産婦人科学、日本産科婦人科学会常任理事)と舛添要一・厚生労働相の対談でした。 舛添さんは決して及第点には達していませんが、それでも前任者に比べれば(「安倍内閣は産科医療崩壊とは思わない」)良く頑張っていると思います。

 今回、特に率直だなと感じたのは診療関連死因究明制度をめぐる次の部分です。岡井さんは「刑事罰だけは間違いです。個人に刑罰を科しても事故の再発防止という医療の向上には全くつながりませんから。逆にそれが,社会にどんな悪い影響を及ぼしているか」と多くの医師の声を代弁します。厚労相は「業務上過失致死という罪が日本の法体系にあって,医師だけをそこから免責することには国民的な合意がないといけません」「医師と看護師だけを除外するわけにはいかないのです」「岡井先生のおっしゃることはよくわかります。それを国民に説得するための努力は,医療提供者側がやらないと駄目だと思います」と返しています。

 私も昼間はマスメディアの内側にいますから、厚労相の言っていることはよく分かります。最近のマスメディアに対して「医師の肩を持ちすぎる」との批判が読者からかなり多いのです。同じような声が厚労相に届いていると思えます。どう評価するかは別にして、これがいま現在の現実です。

 先月、書いた「医療崩壊と医師ブログ林立、勢いと隘路」のコメント欄には、医師ブログ主流に常駐と思われるコメンテーターから、お相手できないようなコメントが多数飛んできました。一騒ぎが終わって、現在、大賑わいの医師ブログはいわば「裸の王様」状態であると気付きました。取り巻き連多数の、小さなコップの中にいて、厚労相の問題意識にあるような「国民に説得」が出来ようはずがありません。

 医療崩壊は必然、崩壊してから後のことを考えるのがスマートなのだ――と主流派はお考えのようですから、厚労相の問題意識など毛の先ほども気にしていないとは思っています。私はいまや医師ブログの多くに期待していない立場に変わっていますので、はっきり言いますと、医師ブログのコメント欄では医師でないのに医師を装って発言している人が相当数いるようです。先日の騒ぎのアクセスログを見ていると、1、2時間に1回も見回りに来ている方が相当数いました。そんな暇なお医者さんはいませんよね。そういう醒めた目で医師ブログや関連ブログのコメント欄を見ると、不毛な議論が多く、敢えて時間を掛けて読む必要なしと思えてきます。

 ご注意=このエントリーだけコメント欄に特別ルールを設けます。「email」か「url」欄に正規の記入がある方、つまり実在する方にだけコメントを認めます。その他の方は内容のいかんを問わず、非公開とします。プロフィールに書いてあるルールも当然、適用です。

カスタム検索


急浮上!たばこ1箱1000円を実現させよ

 与野党にまたがって、たばこ税の大幅引き上げを求める動きが急浮上しています。6月6日の日経朝刊で最初に「1箱1000円」を見た後、各メディアを打ち上げ花火のように賑わせています。有力銘柄が1箱千円を超えている英国、500円は超えて800円前後にあるフランス、ドイツの現状に照らして、300円程度の日本は見直すべきとの主張です。仮に1000円になっても禁煙する人がいなければ、現在、2兆2000億円程度のたばこ税が8兆円も上積みされる、深刻な財政難時代に美味しい話です。

 当然ながら、そこまで値上がりすれば禁煙する人が増えます。1年前に「ニコチン依存度別に見た喫煙・禁煙の行動経済学的研究」で1000円になれば9割が禁煙するだろうと発表している京大の依田高典教授が16日、メディアの求めに応じた新しい推計を発表しています。「たばこ1000円の経済学−税収の大幅な増加には疑問−」がそれです。

 とってもホットな文書から紹介すると、禁煙しようと思う人の割合は500円なら40%、1000円なら97%。個人がどのような行動をするか判然としないものの、結論から言うと、500円なら禁煙率は余り増えず、税収は単純計算した1.5兆円増加の方向に寄っていく。しかし、1000円ならほとんどの人が禁煙してしまい、税収は最大1.9兆円減になるのではあるまいか、という見立てです。

 しかし、たばこ価格と禁煙率の関係を推定している研究者はほかにもいます。「タバコ価格550円への値上げで,現在喫煙者の約50%が禁煙する可能性が高い」をネット検索で見つけました。星城大学リハビリテーション学部・長崎大学医学部保健学科などの研究です。こちらの推定禁煙率は価格が1000円以上に上がっても80%程度で頭打ちになってしまいます。これなら1000円でも税収は増えます。

 朝日新聞に少し前に「40歳時点で喫煙・余命は4年短く 30万人調査で判明」との記事が出ています。これを紹介するブログ「タバコ吸い 余命縮めて 税払い」は前々回のたばこ税値上げの際に禁煙した経緯を書いています。「禁煙を決意したきっかけは タバコの増税です。国鉄の債務はまだ○○兆円くらい残っていて、予定より債務の返済が進まないということでタバコを25円値上げして、それを債務の返済原資にすることが決定されました。”何で喫煙者だけが国鉄の債務を負担しなくてはいけないのだ!!!”という怒りが禁煙を決意したきっかけです」

 第71回「新・たばこをめぐる日米の落差」で「『我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もつて財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とするとを目的とする』と謳う『たばこ事業法』の国では、手も足もでないのだろうか」と書いた通り、税収減、つまりたばこ産業の壊滅を伴う政策変更は許されない日本国なのですが、もういい加減にしましょう。先日の第159回「メタボリックS健診は男性短命化政策」でも、はっきり書いています。全死亡に対する各リスク因子の寄与率で、男性では喫煙が24%を占めるのです。多少の税収減に見合う以上に病気は減り、税金が投入されている国民医療費は大きく減るはずです。

6/23追補=コメント欄に加えた医療費問題について手近なデータをこちらにも。
「医療費分析による保健医療の効率評価に関する実証研究」は「国民健康保険加入者約5万人を9年間追跡した結果、その集団の総医療費の13.4%が喫煙・肥満・運動不足という3つの基本的なリスクによることが示唆された。これを平成15年度の国民医療費は31兆5,375億円に当てはめると、これら健康リスクにより4兆2,260億円の過剰医療費が生じていることになる」と示しています。
 喫煙だけに限ると、「喫煙による過剰医療費割合(表1)は、男性で大きく、医療費の7.4%が喫煙によるものであった。女性の喫煙による過剰医療費割合は1.2%と、小さかった」と分析しています。

9/17続編「たばこ1箱1000円でも税収大幅増の結論」


秋葉原事件の衝撃度を測るブログ記事グラフ

 無差別大量殺傷・秋葉原事件の余韻が続いている気がします。テクノラティが提供するブログ記事の頻度グラフで確認しておきましょう。現在進行形のグラフとし、キーワード「秋葉原」と、このところ話題の「後期高齢者」のグラフを並べます。縦軸の目盛りが大きく違うことにご注意。「秋葉原」ピークは17000件に達し、「後期高齢者」の2700件に比べて6倍の高さのピークがあります。

過去90日間に書かれた、秋葉原を含む日本語のブログ記事
テクノラティ グラフ: キーワード「秋葉原」に関するグラフ

過去90日間に書かれた、後期高齢者を含む日本語のブログ記事
テクノラティ グラフ: キーワード「後期高齢者」に関するグラフ


 テクノラティ社がこのサービスを始めて1年半余、私が見た最大のピークは安倍前首相の退陣表明時で、30000件です。記録として残してあるグラフを以下に掲げます。さすがにこの記録的な高さに比べると、秋葉原事件のピークは半分余りですが、翌日もほぼ同数で、三日目、四日目……と記事数が多く、反応が分厚いのが特徴でしょう。




秋葉原事件で思い起こす『隔離が生む暴力』

 秋葉原の通り魔・無差別殺傷事件を論じたブログで、最も資料性がある注目ファイルは「【秋葉原無差別殺傷】人間までカンバン方式」でしょう。犯人が派遣工員として働いていた工場で、父親が正社員という方が現場の労働状況を語っています。

 「東富士工場は非常に広く、人の配置もまばら。親父いわく、『隣の人と100mは離れている』ウチの親父はいつだって大げさなので、そんなに離れちゃいないだろうけど、数十メートル単位で離れていると見ていいだろう。休憩時間や出入りの時間などに意識しなければ人と会話をすることも無いそうだ」「犯人の環境は、他者と関われないシステムとして存在している。見知らぬ土地に連れて来られ、社員からは顔を覚えてもらえず、あたかも部品の一部として明日の生活を奪われる」「他者と関わりと持てず、漫然とモチベーションの上がらない仕事をしながら明日の生活に怯える。他者のいない生活の中で、自分ばかりが肥大してしまう」

 とてつもない孤独な空間に25歳の犯人は生きていたことになります。しかも近くクビになる話が流れ、犯行の直前に工場に行くと自分の作業服「ツナギ」が消えていたことで、俺はもう要らないのかと感情を爆発させました。

 犯人の頭の中で何が起きたのか、説明することは不可能です。しかし、考える端緒のようなものを持っています。20年ほど前に新聞に脳内物質の連載を書きました。その中の1編『隔離が生む暴力』がこうした不条理な事件が起きるたびに思い起こされます。『心のデザイン』として本になっていますが、既に図書館でしか見られない本なので、以下に収録しましょう。

 <<隔離が生む暴力>>

 川崎市で1980年に起きた金属バット殺人事件の判決が84年4月に言い渡され、両親を殺した元予備校生は懲役13年の実刑に服した。

 世に大きな衝撃を与えた事件の原因は何であったのか。二浪生活での不安、家族へのひけ目、自分の城への逃避。そして盗みや飲酒をとがめられ、父親から「出ていけ」と言われ、膨れ上がった憎悪……。

 「心の病気ではなく被告の激情にかられての犯行だ」と断じた判決も、両親撲殺にまで暴走した心の動きを十分に解き明かせなかった。元予備校生自身「なぜあんなことをしたのかを考えたが、今でも分からない」と法廷で述べた。

 仲間に対する攻撃は、友情と裏腹の関係にあるとする説もあるが、人間だれでもにひそむ暴力について、現在、脳の科学はほとんど語ってくれない。しかし、動物が攻撃行動する時に、脳内で何が起きているのかを描く力は持ち始めた。

 乳離れしたばかりのネズミを数週間仲間から離して育てると、かなりの割合で攻撃的な性格になる。普通ならばそんなことをしないシロネズミでも、隔離しておくと同じ檻に入れた小型のハツカネズミをかみ殺してしまう。シロネズミ同士にすると猛然と戦う。

 佐賀県東部の東背振村にある国立肥前療養所の内村英幸所長(精神医学)のグループは、ネズミの脳で起こる物質の変化を調べている。内村さんらの道具は、かみそりの刃をペンチで細かく砕いてガラス管の先に植え込んだマイクロナイフと、頭髪をループ状にしてやはりガラス管の先端に付けた「フォーク」だ。摘出した脳を凍結、まずカミソリで1ミリの数十分の一に薄く切って真空乾燥する。それを顕微鏡で見ながら、特製のナイフとフォークで、嗅覚を中心に、必要な部分を切り分けていく。

 ネズミは、仲間がいるかどうかを嗅覚で見分ける。鼻でとらえた仲間の情報は、まず脳の前部に突き出た嗅球という部分に入り、その後ろにある嗅結節と呼ぶ神経細胞の塊を経て大脳前部に届く。情報が伝わるといっても、神経細胞のつなぎ目にわずかなすき間があり、一方の細胞からいろいろな物質が放出されて、それを次の細胞が受け取ることで信号が伝わっていく。この物質を神経伝達物質と呼ぶ。

 「隔離ネズミは嗅結節で神経伝達物質が増産され、異常な興奮状態になっている。ネズミは嗅覚を頼りに生きる動物なのに、仲間から離されたために、入ってくるはずのにおいが来ないので、嗅球に『早く情報を送れ』と懸命に催促しているようだ」と内村さん。

 情報を総合的に判断する大脳前部も興奮状態にある。また、嗅覚の神経経路や周辺の神経細胞は、情報が来るのを、いまかいまかと待ち構えている。隔離が続くと、この異常な状態が保たれる。そこにハツカネズミや仲間(シロネズミ)が現れると、嗅覚系は新しい刺激で火がついたように活動を始め、普通のネズミに比べて神経伝達物質を2倍も放出する神経が現れる。異常な攻撃行動への暴走である。

 阪大人間科学部の糸魚川直祐教授(比較行動学)はニホンザルで隔離飼育の実験を続けている。霊長類のサルが仲間を確認するのは、目で見ることと、皮膚の触れ合いだ。「この二つを絶って隔離飼育すると、半数以上は攻撃的になる。人間なら小学校高学年にあたる2、3歳まで隔離し続けると元に戻りにくい。そうしたサルを数匹いっしょにすると、殺し合いを続ける」という。

 サル以上に高度化した人間でも、仲間と生活するために欠かせぬ感覚情報があるはずだ。荒れる学校などの暴力的な世相をみると、何かを得られぬいらだちが見え隠れする。


 当時の脳の科学から現在がどれほど進んだか、この分野から長く遠ざかっていて分かりません。ただ、記事は古くなってもサイエンスのファクトは変わるはずもなく、示唆するところは今なお鮮やかだと思います。


秋葉原事件、両親の会見をめぐる違和感

 歩行者天国の東京・秋葉原で起きた通り魔・無差別殺傷事件で、犯人の両親が10日、青森市の自宅前で記者会見し、被害者に謝罪しました。ほとんどのメディアが流した記事を読んで、25歳にもなった息子はもう両親とは完全な別個人だから、私は会見をする必要なしと思いましたし、ブログでも多数の方が同じような意見を述べられています。しかし、事態はメディア主導とは違うようです。

 弁護士さんが開かれているというブログ「元検弁護士のつぶやき」「秋葉原事件に関する毎日の記事」が「両親が自ら会見したかのような書きっぷりだが、どうなんだろう?」「この記者は、誰のどのような社会的責任を問うたのか?」「犯人に対する憎悪の念は抑えがたいものがあるが、この記事には腹立たしいものを感じる」と書かれています。ブログ主宰者の記事に呼応して、以下、多数のコメントがメディアの横暴という紋切り型の主張を展開をされています。

 この会見に限れば、毎日の地方版「東京・秋葉原通り魔:『申し訳ない』繰り返し 容疑者の両親が謝罪 /青森」でも「◇父自ら会見申し出」と見出しを立てていますし、さらに共同通信発の本紙ニュースとして「容疑者の両親 頭下げ謝罪/無差別殺傷事件(2008/06/11)」で「父親(49)が同日、青森県政記者会に電話をかけ、『おわびがしたい』と申し出た」と明記されています。地方紙は多くがこう流したのです。

 少し前まで全国紙の記事審査委員をしていた立場に立つと、こうした特別なケースで会見が誰の主導であったのかは非常に重要な記事要素であり、それを明記していない全国紙各紙の記事は軒並み落第です。しかし、Googleニュースで検索する手間を掛けるだけで真相が判明するケースですから、ネット評論だけに限ればブログのみなさんも一手間掛けるべきだったと思います。限られたニュースソースに依存しないことが、この時代を生きるメディアリテラシーの原則です。

 ★続報です【2010/7/28New!! 復讐は両親にも!? 秋葉原事件被告の心の闇


大異変、スラシュドットに。でも真相は難解

 ネット大異変の発見について12000人のメルマガ読者にご案内したので、昨日から私のドメインは大忙しになっています。さらに帰宅したら、ブログ側のアクセス件数が急伸していて、スラシュドット「四川大地震でYahoo! JAPANへのアクセスが下落、Google上昇」に取り上げられているのを知りました。まだコメントは付き始めたばかりですが、この異変はスラシュドットお得意な「アレゲ」なセンスで解読できるものではないような直感があります。

 日本語サイトという限定されたシーンで観察されやすかったにせよ、変動規模は世界的です。その点からしても原因が雑多な国内ニュースではなく、四川大地震が起点であると考えざるを得ません。ではどうして、この天変地異を契機に世界規模で多数の人々が娯楽的なアイテムを捨てて、ニュース的、実用的なアイテムに向かうのか――とても不思議です。

 私の記者歴では科学部記者が一番長いのです。その意味でまだサイエンスライターを名乗っています。そのセンスでこの事態を見るとまず思い起こすのが、木村資生さんの「中立進化説」です。ダーウィン進化論と違って、集団の中で突然変異は生存に有利、不利に関係なく偶然に起きて広まり、生物が変わる時にはどっと変わってしまう考え方です。当初は反発を受けた考えですが、分子生物学の進歩で証拠が揃い、現在では基軸になりました。

 遺伝学といま起きている社会現象は全く違うレベルですが、「どっと変わるときには変わる」この類似性が私には最もしっくりきます。普通の「アレゲ」センスで考察しても解けそうにない難問なので、敢えて、とんでもない見方を紹介しました。


四川地震はグーグルに味方、ヤフーの敵(6/14追補)

 先日の「大異変がネット上で5月中旬に発生!」は結果として、今回タイトルの通り「四川地震はグーグルに味方、ヤフーの敵」だったのですが、四川大地震という天変地異がインターネット視聴者の知的指向にどのような影響を与えたのか、興味深いものがあります。週末になって時間がとれたので、国内の主要なサイトについて探ってみました。人々の関心が四川地震を契機にニュース指向に大きく振れたと見られる中でも単純ではなく、改めてサイトの性格を見直す場合もありました。

 Alexaが公表している「日本のトップ100」が対象です。先日はトップ5のうちで別格の「YouTube」を除いた「ヤフー yahoo.co.jp」「FC2 fc2.com」「グーグル google.co.jp」「楽天 rakuten.co.jp」から見ました。今回もまず、この4サイトを並べ、続いてベスト10前後の「ミクシィ mixi.jp」「ライブドア livedoor.com」「ニコニコ動画 nicovideo.jp」「Goo辞書 goo.ne.jp」に47位の「ギャオ gyao.jp」のグラフを見ましょう。


 ライブドア、グーはポータルサイトとして、ミクシィも少し性格は違うもののニュース提供に力を入れ始めていたと聞きます。グーグルに同期してかなりプラスに振れたのは当然でしょう。逆に娯楽路線のニコニコ動画は惨憺たる結果です。著作権に問題がある動画を排除する措置が加わってさらに下げ幅を大きくしているのでしょうが、下がり始めは今回のネット大異変のスタートにあります。同じく娯楽路線のビデオ提供サイト、ギャオも明らかに大きな影響を受けています。グラフは出しませんが、同じビデオでもアダルト系が多い「dmm.co.jp」はなだらかな減少で済んでいます。

 さらに下のサイトを見ましょう。意外だったのは14位の「2ちゃんねる 2ch.net」で、わずかに下がって戻しました。いつも騒ぎすぎで大異変には客離れするのでしょうか。「アマゾン amazon.co.jp」はグーグルと同期している感じを強めます。「はてな hatena.ne.jp」の大きな伸びも注目ものでしょう。「価格.com kakaku.com」の増加はちょうと驚き。また、ずばり娯楽の「オリコン oricon.co.jp」は判りにくい乱高下になっています。


 ベスト100の中位から下位に位置する主要な全国紙サイトが、海外のニューヨークタイムズと並んで軒並み大幅なアクセス増加を示していることは、先日のグラフで出しました。これが放送局サイトになると様相が違います。次のグラフのように「TBS tbs.co.jp」は大きく下げていましたし、「NHK nhk.or.jp」は横ばいです。多分野解説の「All About Japan allabout.co.jp」とグルメ情報「ぐるなび gnavi.co.jp」という実用系サイトのアクセスが増えているのも面白いと思います。アマゾンや価格コムの増加と合わせると、遊びでない、実用的な知識に振れている気がします。その証拠に単なるおしゃべりが多い「魔法のiらんど tosp.co.jp」は激減です。


※追補=世界規模のネット巨人たちがどうなっているのかも、参考にグラフ化しました。同じ検索といってもグーグルは伸びて、ヤフーは失速、マイクロソフトのlive.comは横ばいです。ユーチューブは四川大地震の映像を多く流しましたから増加、なぜかマイスペースも伸ばしています。



 ※6/14追補=ネット運営側からアクセス増加の証言を見つけました。
 産経izaを運営する側のブログ「So what?」「改めて痛感するネットアクセスの非情さ 2008/06/12 08:00」 で「MSN産經ニュースが昨年10月にスタートしてから7カ月あまりは、最多PV記録はずっと、スタート月に亀田問題が起きた直後にマークした数字でした。それも、僅差ではなく、断トツの数字として“君臨”していたのです」「しかし、この5月、大きな変化がありました。四川大地震が起きた直後からアクセスが急増しました。連日、高い数字が並び、トップに迫る勢いでしたが、結局、最多の日もわずかの差で史上2位にとどまりました」と書かれています。これでAlexa側の何らかの操作が原因で、こう見えているだけとの可能性は無くなりました。


大異変がネット上で5月中旬に発生!

 国内のインターネット上で5月中旬、驚くべき大異変が観測されました。どうやら世界規模の変動で、あまり経験したことがないため、事態をどう解釈すべきか、確信が持てないところではありますが、まず「alexa.com」で観測された大手サイトのアクセス変動をグラフで見てください。上のグラフはトップに位置する巨人たち、yahoo.co.jp、fc2.com、google.co.jp、rakuten.co.jp、下は主要紙4社です。


 このalexaのグラフは、そのサイトにアクセスした実人数を反映していると考えられます。国内では断然トップのyahooに大きな陰りが差し、googleが倍増の勢いで駆け上りました。一方、ショッピング中心の楽天には何の影響もありません。インターネット利用者・視聴者の間に何が起きたのでしょう。事態を読み解く、ひとつの鍵は、主要4紙のサイトがそろって倍近い水準まで利用者を増やしている事実です。

 5月中旬のニュースで何があったか、と言えば中国の四川大地震を挙げざるを得ません。この巨大地震が人々の気持ちをニュース指向にさせたと考えざるを得ません。以下に、国内4紙にニューヨークタイムズ「NYTimes.com」を加えたグラフも示します。国内紙以上にアクセスが増えています。大ニュースに励起された人々の関心変化は長く続くのか、それも全く分かりません。本家「yahoo.com」と「google.com」の争いはグーグルが昨秋にヤフーを追い越し、今回の異変でさらに差を広げています。



※6/7の続報「四川地震はグーグルに味方、ヤフーの敵」で他の主要サイトの動きまで詳細に検討しています。是非ご覧下さい。


NHKには責任を取る文化は存在しない?

 3日の衆院総務委員会でインサイダー取引事件に関するNHK第三者委による調査結果が議論され、読売新聞「NHK会長、インサイダー問題で再調査行わない考え…衆院委」のように報道されています。調査に株取引を申告していながら詳細調査に非協力がはっきりした943人の存在など、一般人から見て納得しがたい結果ですが、福地会長は「報道局員と報道情報システムにアクセスできる職員らの株取引の原則禁止、それ以外の職員も6か月以内の短期売買の禁止という新たな対応策を説明。再調査については『今のところ考えていない』と述べるにとどまった」とのことです。

 第三者委と執行部の取り決めで調査で得られた氏名など細部はNHK執行部には引き渡されず、勤務時間中に株取引をした81人と、非協力が特に悪質な135人に第三者委経由で会長名の反省を促す手紙が送られて収束するようです。単なる手紙一枚であり、氏名を捕捉されていないのだから怖くも何ともないですね。先日の「NHK第三者委の報告書は悲惨で面白い [BM時評]」で「第三者委はインサイダー取引に止めず『国民の受信料で得られた報道情報を私的に利用するのは国民全体への背信行為だ』との立場を明確にしています」と紹介したのに、あまりに情けない終わり方です。

 報道記者のインサイダー取引事件として摘発された3人を懲戒免職にした以外は、実質的な処分は無しになります。前の会長は再任を拒否されていますが、これは責任を取ったことにはならないでしょう。チェック機能を果たさなかった経営委員会を含めて幹部を一新するしかないと思います。摘発当初よりももっと印象は悪くなっており、この問題を理由に受信料の支払い拒否を言い出されたときに、どう説得するつもりなのでしょう。責任を取ると言って辞任、半年もしたら別のポストで復活してしまうケースが企業の不祥事ではしばしば見られますが、最初から誰も責任を取らないのはもっと不思議です。

 普通の会社の常識に照らすと、順法規定の整備を怠った執行部、その尻を叩くべき立場にあった外部監査役の経営委、双方の責任は免れないと思えます。「新たな対応策」もメディア他社では何年も前から実施されていることです。他のマスメディアもこのまま放置して態度を鮮明にしないのなら同類とみなされるでしょう。


『コメ減反見直し』は救う相手を間違ってる

 風邪気味の東京一泊出張帰り、お疲れ気味で日経朝刊1面に「減反政策見直しを 官房長官表明 『食糧問題に貢献』」を見つけました。ネットでは「減反政策見直しを」官房長官表明と短行ですが、新聞では解説記事も付けた長い物です。国際的な穀物価格高騰への対策として、政府高官が減反見直しに初めて言及です。ブログでも何か期待する感じのエントリー記事が出ていますが、ちょっと待ってください。

 ネットに出ない部分で「生産を増やせばコメの値段は下がるが、専業農家がつぶれてしまっては意味がない」とも指摘したことになっています。昨年末に「専業農家の救出を急がねば稲作は崩壊 [ブログ時評87] 」で書いた通り、「いま起きている収入激減はコメの商業生産をしている専業農家に廃業を迫る」もので、日本の稲作専業農家は既に壊滅寸前なのです。食糧不足の国にコメを輸出するという発想をする前に、自前の専業農家を救うことを優先して考えねばならない時ですが、全くお判りでないとみました。

 加藤紘一・元自民幹事長の「コメ減反見直し」で波紋 町村発言に加藤氏反発は旧来の農協・多数派兼業農家保護を念頭に置いているようですし、コメ政策はますますおかしな方向に振れそうな雲行きです。

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