江川紹子ジャーナルが「裁判員裁判を傍聴する」で第1日目の詳しい傍聴記を掲載しています。穏当な見方で描かれていて、明日以降、さらに続編が出るようです。
「検察官の変わりようには驚きだ。以前の裁判では、どうせ裁判官と弁護人には書面を配っているのだからと、えらい早口で読み飛ばす検察官が少なくなく、傍聴していてもメモが取れないことがしばしば。検察官にとって、傍聴人はまったく眼中になく、必要でもないというのがあからさまだったが、なにしろ裁判員にはちゃんと理解をしてもらって、検察側の主張を認めた判決を出してもらわなければならない。私たち傍聴人は、そのおこぼれに預かっているのかもしれないが、いずれ裁判員になるかもしれないということで、前より大事にされている感じはする」「それを感じるのが、2カ所に設置された大型モニター。傍聴人も、ほとんどの証拠を大型モニターで見ることができる。かつての裁判では、証人や被告人に図面を示しても、証言台に書面を広げるだけなので、傍聴席からは何をやっているのかさっぱり分からなかった。それを考えると、これは大きな進歩だ」
こんな風に現場を紹介されると、裁判の様変わりぶりがよく分かります。絶対に失敗できないと、裁判所も検察も万全の準備をしたのでしょう。しかし、これに関連して、江川さんは「検察官も弁護人もハイテク機能を生かし、冒頭陳述や証拠の説明は、さながらプレゼンテーション合戦だ」「特に検察側は、プレゼン用ソフトを駆使して、図面の強調したい所を丸で囲ったり、色をつけたりと、様々な工夫をして”見せて”くれる。弁護側もモニターを使って説明したが、文字が多いうえに、ソフトの機能を使いこなすとまではいかない様子で、やはりいささか見劣りがする」と、組織として劣る弁護側の不利を指摘しています。始めてみて判明する問題点がまだまだ出てくるでしょう。