前後して「ネット報道の質向上へ、『インターネット報道協会』設立」も報じられて、ジェイ・キャスト、オーマイニュース、市民記者系のJANJAN(日本インターネット新聞)など5社が横の連携を強化する方向に動き出します。「ネットを使った記者会見の開催」あたりが目を引きます。既成メディアの枠組に食い込めないミディメディアが、経営の論理で連合する様相でしょうか。
オーマイニュースの理念を一度は信じたという「●オーマイニュースはなるようになったのか」は17日に新たにアナウンスされた原稿料「・スーパー市民記者:一律300円 ・市民記者:一律100円」設定に怒りの気持ちを隠していません。「はっきり言って、これでもなおガイドラインに沿った商品宣伝記事をわざわざ投稿する人は、俗に言う『アフィリエイト乞食』『ポイント乞食』どころではない」「『お人よし』を超えた『スーパーお人よし』としてウェブ上で『認定』され、末永く語り継がれてしまうことになりかねないのではないか」
私は2年前にオーマイニュース開設早々でその限界を見極めました。しばらくして「大型市民記者メディアは無理と決した [ブログ時評65]」を書きました。ところが、末尾部分で「メディア各社は最近、ブログなどで読者、視聴者の声を聞く態勢を整えつつある。現状は読者サービス的な色彩が強いが、メディア水準を超えた市民の『知のピーク』を取り入れるべく、市民社会と対話する方向に自覚して進む時が来たと感じる。マスメディアが自分でしなければならないと、オーマイニュースの挫折は教えている」と論じたのに、予期したように進んでいません。マスメディアは相変わらず企業防衛に傾き、市民の声を取り入れて余計な火の粉はごめんだ、という姿勢です。毎日新聞のようにネット市民と激突する事態すら起きています。
市民側の声はメディアとしてまとめて発信しなくとも、これだけ多数のブログやウェブがあるのですから日々に流れています。ところが、国内のブログには米国にある「保守」「リベラル」のような「ハブ」が出来ないのです。郵政解散総選挙の時には出来かけたのですが、争点だった郵政民営化のお粗末な実態が明らかになり、左右とも一気に白けてしまいました。だから、個人ごとに好きな場所をいくつか見つけて、そこを足がかりに有用な情報を探すことになります。勢い、盛り上がっているようでいて、散発的に騒ぎが起きているだけという様相になります。
本当にこれで良いのかが問題です。私は、ブログ「ハブ」機能も持ちつつ、何のために書くのか、ジャーナリズムの意味を勉強し直して、取材や情報収集の訓練も積んだ次世代・市民メディアが生まれても良いと思い始めています。何も企業体である必要もなく、初めは小さなブログ連合体でも良いでしょう。かなり本格的なサーバーをポケットマネーで維持できる時代なのですから。