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日本のパソコン技能がOECD最低報道の誤解

 経済協力開発機構(OECD)が発表した『技能アウトルック』2015年版をもとに日本人のパソコン技能が最低レベルと報道されています。スマートフォン流行が若者を駄目にしたとか、これまでの経緯を知らぬ誤解が散見です。もともとの発信源が日本を知らぬ中国メディアの騰訊科技で、日本の現状を「発見」してしまい、国内ネットのあちこちで同調が見られるようです。しかし、2011年の拙稿『日本人の4割はパソコン無縁:欧米と大きく乖離』で指摘したように日本人にはパソコン無縁層が厳然として存在しているのです。まずOECD報告から該当部分のグラフ「Figure 2.5. Youth who lack basic ICT skills」を引用します。


 騰訊科技の報道は《日本人の「ICT能力」が最低水準!・・・多くの技術革新を成し遂げた国で「驚くべき結果」と中国メディア》などで見られます。16〜29歳の青年層で「約10%がOECDの基本技能評価テストに合格できなかったと紹介。さらに約15%がテストそのものを拒否した」と伝えています。棒グラフの右端が日本で、OECD諸国中で最低をポーランドと競っている状況です。北欧諸国やドイツ、オランダでは落ちこぼれが5%もいませんから格差歴然です。

 スマホしか使えず、パソコンには見向きもしない若者が溢れだしている現状と結び付けて、スマホ流行の結果だとする論調になるわけです。しかし、直接の原因は2003年から高校の必修科目になっている情報教育の失敗でしょう。さらに、『日本人の4割はパソコン無縁:欧米と大きく乖離』で描いたように世界の大部分では収入があればパソコンは買うものなのに、日本ではお金があっても買わないデジタル・ディバイド層がいて、不思議と思われないのです。

 パソコンって面白いもので色々と使えるのだ――と教えられる先生が、高校で決定的に不足しているようです。今年も立命館大で、300人ほどの大教室講義に招かれて《ネット活用オリエンテーション》を話してきました。メディア論に入る前のサービスとして30分くらい、多数の興味深いウェブを実際に画面に出して使って見せています。ある4年生は「1年の時にこれを聞いておきたかった」と言っていました。情報教育では面白く使えると知らせる前に、小難しい教材でスポイルしているのではないかと疑っています。参考までに立命館で使ったリンク付きレジュメを原文のまま掲示しておきます。

  ◆  ◆  ◆

《ネット活用オリエンテーション》

 ネットを知的なツールとして活用することが、この時代に生きる一般市民に求められているのだが、大学で話してみると必要な基礎知識が意外に知られていない。お気に入りのページをいくつか持ち、気になれば検索エンジンを使う程度でネットを使えていると思う人が学生の皆さんにも多い。今回の講義ではネット活用法を導入部にしたい。ネットだけに限らず情報リテラシーの能力は現代を生きる必須の力だと思う。例えば「ヤフーニュース」と「グーグルニュース」はどう違うか知らないで使っていないか。

 ☆消えてしまったホームページの検索……「検索デスク」から「WayBack Machine」を使う。米国にあるNPO「Internet Archive」が1996年以来、世界のウェブを蓄積している。
     例:アップルの過去ウェブを調べる
    「科学をなめている『あるある大事典』捏造」 は見せたくなくも消せない過去

 ☆便利な社会データ集……膨大で丹念な更新「社会実情データ図録」
    多彩な相関分析ができる「国際日本データランキング」

 ☆過去と未来の年表類……「広告景気年表」「未来年表」
     年表は歴史物だけではない。広告大手の電通と博報堂による年次データ収集。

 ☆イメージで知る世界……
   5千年の世界史を90秒で見せる「マップス・オブ・ウオー」History of Religion
   日常品300種の出来るまで工場見学「THE MAKING」
   3Dパノラマ「panoramas.dk」
   世界の美術を細部まで拡大鑑賞「Google Art Project」(例:Gogh星月夜)
    世界中の今吹いている風を見られる――
     「earth :: an animated map of global wind and weather」
     3Dパノラマ風景例=「ニューヨーク・ビル群パノラマ」
         「ベルサイユ宮殿・鏡の間パノラマ」(天井壁画も是非)

 ☆訳語がポップアップするなど高機能の辞書……「POP辞書」「Weblio辞書」




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