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人間ドック健診基準値の大幅緩和は遅すぎた結論

 人間ドック学会が健康診断の基準値を大幅に緩和と発表のニュースが流れています。学会ホームページに詳細情報が出ていないものの、医療費の無駄遣いや個人への負担軽減が見込まれ、遅すぎたくらいであり歓迎します。これまでにも2008年に書いた第160回「年3000億円の大浪費・コレステロール薬」を始め、医療関係者「常識」のおかしさをたびたび指摘してきました。実はもっと緩和して良いはずなのです。

 一番詳しいNHKの《人間ドック学会「健康診断の正常値 緩めるべき」》を引用します。同学会と健保組合で健康人5万人のデータから正常とされる数値の範囲を調べると正常値が次のように見直されました。 《血圧は、現在正常とされる数値が、上の値は129まで、下の値は84までですが、上の値は147まで、下の値は94までとなった》
《肥満度を表すBMIの値は、現在男女ともに25までですが、男性は27.7まで、女性は26.1まで》
《中性脂肪は、現在149までですが、男性では198まで》
《悪玉コレステロールとも呼ばれるLDLコレステロールは、現在男女とも119までですが、男性は178まで、女性は30歳から44歳が152まで、45歳から64歳が178まで、65歳から80歳が185まで》
《総コレステロールも、現在男女とも199までですが、男性は254まで、女性では30歳から44歳が238まで、45歳から64歳が273まで、65歳から80歳が280まで》

 昨年の『小太り長生きは日本で調査済み。WSJ報道に驚くな』に掲げたBMI値と全循環器疾患死亡リスクを示すグラフでは、日本男性の場合は「27.0〜29.9」の小太り群が最も死亡率が低くなっていました。今回の改定で「25」から「27.7」へ引き上げたものの、さらに上でも構わないのです。

 第160回「年3000億円の大浪費・コレステロール薬」では英国の調査結果を引いてコレステロール薬で「心筋梗塞が減ると言ってもプラセボ、つまり偽薬群の12%が投薬群で10%になる程度のことです。一方で癌の発生と死亡が明らかに増えますから、死亡総数では偽薬群と投薬群で差が無くなります。お金を掛けた医療がこの集団全体に対しては何をしたのか、首を傾げる結果になりました」と指摘しました。米国でも「“悪玉コレステロール”の値が大幅に下がったにもかかわらず、死亡したり入院が必要になったりする疾患の総数は減らなかった」のです。

 さらに第217回「男性で逆だったコレステロールの善玉と悪玉」『メタボリック症候群を冷静に眺めよう』などをお読みいただければ日本の健康診断基準が、海外に比べて異様であることが理解いただけるでしょう。今回の緩和はまだ不十分です。


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