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使える存在に動く電子図書館、11県の地域発信型も

 電子図書館という夢が少し現実味を帯びてきました。理想はどこにいても利用できる巨大ネット図書館ですが、既存図書館での電子書籍拡充が本格化しそうですし、11県から地域図書の無料ネット配信が始まりました。青空文庫のように著作権切れを待つのでは、もどかしくて堪りません。公共のサービスとしてもっと良質な提供が望まれます。わたし個人は図書館に行かなくても自宅のパソコンから図書館の電子書籍が読める大阪市立図書館電子書籍を1年ほど使っていて、下にその利用トップ画面を引用しておきます。


 ここで読める和書は1000タイトルほどです。一般受けする本はあまり多くなくて少し専門指向に振れた書籍がほとんどと見受けます。その限りで時々思い出しては使っています。一部ページの印刷も可能です。「公立図書館の電子書籍サービス状況」によれば現在、全国で21図書館があり、読むための携帯用端末を貸し出しているところもあります。大阪市の自宅アクセスは珍しいタイプになります。

 そこへ大日本印刷、日本ユニシス、図書館流通センターに丸善が組んで、10月に「クラウド型電子図書館サービスを刷新、図書館と生活者の利便性向上へ」を打ち出しました。クラウド型なので新たにサーバーやシステムを用意する必要がなく、ネットで結んで直ぐにサービスが始められます。既に1万タイトルが提供できると言い、「2014年4月に予定されている札幌市の図書館システム更新に併せ、第1号ユーザとしての採用が予定」されています。今後5年間で300図書館に広げようと目論みます。

 図書館の形態ではありませんが、「Japan ebooks」のシステムを利用して秋田から宮崎まで11県がそれぞれ各地域関連図書を無料で発信しています。これも電子図書館の仲間には十分入ります。始まったばかりなので自治体の広報誌や観光ガイドの類が多いものの全部で3000タイトルを超します。例えば香川県で「うどん」を検索すると23件が見つかり、「さぬきうどん百店満点」のような実用ガイドもあります。地域の特産グルメには全国的には知られていない、こだわりの存在があり面白そうです。

 「インターネットで読み解く!」で第6回「文書の電子化から電子図書館へ」を書いたのはグーグル検索登場以前の16年も前です。夢の実現は遅々としていると改めて思いますが、今年になって『書籍流通に大波乱か、非破壊スキャン機が登場』という事態になっています。図書館で本を借りて気軽に電子化してしまえる時代に至って、従来の著作権偏重で良いのか、お金儲けより多数に読んでもらうことを重視する著作者もいるのですから新しい手法が登場して良いころだと考えます。


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