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大気汚染も法治化も解決遠い中国の新改革方針

 中国共産党が習近平政権下で打ち出す改革方針を決めた「三中全会」の全貌が明らかになりました。経済面では自由化に動くとの見方があるものの、注目の課題、大気汚染も法治国家化も真の解決にはほど遠い印象です。三中全会决定には労働教養制度を廃止するなどの具体的な改善が盛り込まれている一方で、新設される国家安全委員会のきな臭さが暗雲漂うように見えます。警察、司法、軍、外交部、宣伝部門を集中管理して国家の安全を保つとは、警察国家として締め付けるという意味ではないかと考えられます。三中全会を前にして起きた「テロ事件」の再発を許さない、不満を封殺する体制こそが狙いでしょう。

 「市場による価格決定の仕組みを整備」や「民間資本の中小型銀行設立を許可」などが自由化の柱です。一人っ子政策の緩和も労働教養制度廃止と並んで改革の目玉として報じられました。しかし、現在の国家と社会の枠組みはいじらないと決めたようです。戸籍に都市籍と農村籍があって、農民は都市に出稼ぎに出て、子どもが出来ても教育や福祉のサービスを受けられません。戸籍制度は維持したままにし、地方の中小都市に出ることは進めますが、大都市の人口管理は厳格化がうたわれています。

 旧ソ連の「収容所群島」に対比される人間の尊厳を奪い強制労働させる労働教養所は廃止になります。人民日報の「決定要旨」では人権司法保障制度を改善し「拷問による自供の強要や体罰、虐待を厳しく禁じ、違法な証拠は排除するという規則を厳しく実行」とした上で「労働教養(労働を通じた再教育)制度を廃止し、違法犯罪行為に対する処罰と矯正の法律を改善し、地域社会における矯正制度を整備する」とあります。拷問禁止など額面通りなら素晴らしいのですが、代わりになるシステムを整備する点が警察国家化ではないかと恐れます。

 今年になってネット言論の規制が強化され、大学で言論の自由など教えてならないと制限されました。《「党崩壊」強まる危機感=安定・改革へ集権体制−習総書記就任1年・中国〔深層探訪〕》が《ネット上での言論統制は一層強くなり、「(反体制的な言動で)習総書記就任後1年間で拘束された活動家らは、胡錦濤前政権の後半5年間の人数を大きく超えた」(人権活動家)という》と伝えているように、中国社会全体が自由化・民主化よりむしろ労働教養所化の方に向かっていく前触れが存在します。

 国民生活を脅かすまでになった大気汚染に関しては次のようですが、具体的ではありません。「全体会議は、エコ文明の建設のためには、系統的で整ったエコ文明制度体系を構築し、生態環境を制度によって保護しなければならないとした。自然資源資産の財産権制度と用途管理制度を整備し、生態保護のためのレッドラインを引き、資源の有償使用制度とエコ補償制度を実行し、生態環境の保護管理体制を改革する必要がある」

 もう一つ関連して、経済成長第一だった官僚の考課制度を資源、環境、生態、健康、エネルギーなどに基いて見直すとされました。重篤な大気汚染は無謀な経済成長第一主義が招いた点は「『中国は終わった』とメディアはなぜ言わない」で指摘しました。これを改める必要性は中国共産党も感じているものの、13億人を食べさせていく、富ませていく前提が変わらない以上、打つ手は限られますし、改善効果も知れています。重篤スモッグを早期に克服するには、成長どころか生産量を減らすなど非常な痛みが伴いますが、そんな泥をかぶるつもりはないようです。

 【参照】インターネットで読み解く!「中国」関連エントリー


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