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小太り長生きは日本で調査済み。WSJ報道に驚くな

 米国政府機関の研究で「軽い肥満の人の死亡リスクは標準体重の人より低いことがわかった」とするウォール・ストリート・ジャーナル報道に驚くのは愚かです。日本国内では以前から健康調査で知られている事実です。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)健診を国民健康増進の切り札と決めつけて、わずかなウエスト測定値増減に血道を上げている政府が隠しているだけです。

 WSJ日本版の記事はこう伝えました。「研究によると、体格指数(BMI)が25から30の人は標準(18.5から25)の人よりも死亡リスクが6%低かった。このグループの人は肥満(1度)とされ、米国人口の30%以上を占める」「初期段階の肥満とされるBMIが30から35の人は標準と比べて死亡リスクが5%低かったが、この数字は統計的に有意とされなかった」「BMIが35以上の高度に肥満の人の死亡リスクは29%高いという」。BMIは体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割って計算します。

 メタボリックシンドローム騒ぎが異常に感じられた4年前に「メタボリックS健診は男性短命化政策」を書いて警鐘を鳴らしました。国内で実施された大規模な健康追跡調査を見る限り、少なくとも男性については小太りの方が長生きだからです。茨城県が10年間、40歳以上の10万人近い県民を追跡した「健診受診者生命予後追跡調査事業報告書」の16ページからBMIと死亡リスクのグラフを引用します。


 「*」マークが統計的に有意差があったところです。日米の調査で標準とするBMIの値が違います。日本の「23.0〜24.9」に対して、米国側「18.5〜25」はやや低めに設定していますから、やや痩せすぎで危険な群を含んでいます。日本調査を見れば米国で比べている肥満1度「25〜30」の群で死亡リスクが低く出て当然でしょう。日本調査で「27.0〜29.9」の小太り男性グループは全死亡以上に、全循環器疾患死亡で歴然とリスクが下がっています。国内調査では女性については小太りはあまり勧められない結果になっていますが、米国では標準に危険な痩せすぎグループを含んでいるので男女差が出なかったと考えられます。

 日本調査は総コレステロールと全死亡リスクの関係でも、あまりコレステロール高値を恐れる必要がないことを教えてくれます。教科書的な形式論理でなく、こうした本音の分析をベースにして、余分なコレステロール低下薬剤投与を減らしていくなどしないと国民医療費の異様な膨張は止められないと思います。

 【参照】インターネットで読み解く!「メタボリックシンドローム」関連エントリー


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