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国会事故調(2)本格解明に事故の再現作業必要

 国会事故調が打ち出した「主因を津波に限らず、地震で損傷も」には、《東電「厳しい内容」=事故調報告に対応検討》(時事通信)で東電が「福島第1原発に津波が到来する前に安全上重要な機器が地震で損傷した可能性については、社内事故調の報告書に基づき否定」と反論しています。半年間の聞き取り調査だけで原発内部の複雑な動作を追い込むのは難しく、専門家を動員した事故経過の再現作業が必要でした。調査で先行し間もなく報告をまとめる政府事故調が、その作業をしてこなかった点がそもそも異様です。

 国会事故調の報告を読む限りでは、津波襲来と電源停止時のずれなど色々な状況証拠は集められています。次のデータも有力証拠でしょう。「6)1 号機の逃がし安全弁(SR弁)に関しては、事故時、必要なときにそれが実際に作動したことを裏づける弁開閉記録が存在しない(2、3号機には存在する)。さらに、2号機の場合は、中央制御室や現場でSR弁の作動音が頻繁に聞こえたが、1号機の運転員の中に1号機のSR弁の作動音を耳にした者は一人もいないことも分かった。以上から、実は1号機のSR弁は作動しなかったのではないかという疑いが生まれる。もしそうであれば、1号機では地震動による小規模の冷却材喪失(LOCA)が起きていた可能性がある」

 1号機で最後の安全装置「非常用復水器」についてもこうしたデータの積み上げで、3月11日午後6時過ぎには水素ガスが入り込んで機能不全を起こしていたと推定します。しかし、小規模LOCAでの水素ガス発生で説明するなら、時系列をもっと詰める必要がありそうです。「未解明な部分が残っており、これについて引き続き第三者による検証が行われることを期待する」と国会事故調も求めています。

 問題の現場機器多くは高レベルの放射線下にあり、当分は現地を調べられません。国会事故調は敢えて被曝しても調べたいと申し出たようですが、東電は従業員の被曝増加を理由に断っています。公的な事故調査報告を単なる指摘に留めないためにも、政府は早急に再現作業を立ち上げるべきです。旧原研系のスタッフなど、その能力は持っているはずです。今、何をしなければならないのか、政府司令塔の判断力欠如は事故当初から依然として続いているようです。


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