<< July 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
 
Profile  Facebook
Dando's Site
Category
Search

Archives
Recent Comment
  • やはりノーベル賞大隅さんの警鐘を無視した政府
    森田 (06/19)
  • 自主避難の根拠は放射線障害防止法の下の平等
    宮本由香里 (05/15)
  • 社会の鏡インターネット検索、20年目にして危機
    森田 (05/08)
  • 社会の鏡インターネット検索、20年目にして危機
    業界人 (05/06)
  • 社会の鏡インターネット検索、20年目にして危機
    あ (05/05)
  • 科学技術立国崩壊の共犯に堕したマスメディア
    森田 (04/23)
  • 自主避難の根拠は放射線障害防止法の下の平等
    (04/08)
  • 京大さん、日経さん、ネット調査信頼は無茶
    (01/16)
  • 国にも原発事故責任、無原則な東電救済を許すな
    森田 (12/25)
  • 東アジア諸国の生産年齢人口が減少に転じる
    森田 (12/18)
Recent Trackback
Admin
   
Mobile
<< アップルの設計思想が間違い:NYの演奏中断事件 | main | サンプリングの科学性無しに結論だけ安全の愚 >>

『失われた20年』見直し機運、悪くない日本未来

 英銀最大手HSBCが出した2050年の予測「The world in 2050」を見て、『失われた20年』と自ら卑下する必要はあまりないのではないか、と考えるようになりました。人口が1億人まで減りながらも世界第4位の経済規模と主要先進国で最大の1人当たりGDPを持つ予想ですから、不平を言ってはばちが当たるというものです。新年になってニューヨークタイムズにも「日本の停滞は神話(The Myth of Japan's Failure)」が掲載され、本当に「失われた10年、20年」だったのか、見直される機運です。

 2050年の世界経済規模ランキング30位まで一覧表を引用します。2050年の予想GDP、2050年の1人当たりGDP、2010年の1人当たりGDP、2050人口と並んでいます。2000年の米ドル価値で表されています。

			GDP2050 2050($)	2010($)	人口
			(10億$)1人当GDP 1人当GDP (百万)	
   1 	中国		24617	17372	 2396	1417
   2 	米国		22270	55134	36354	 404
   3 	インド 		 8165	 5060	  790	1614
   4	日本		 6429	63244	39435	 102
   5	ドイツ		 3714	52683	25083	  71
   6	英国		 3576	49412	27646	  72
   7	ブラジル	 2960	13547	 4711	 219
   8	メキシコ	 2810	21793	 6217	 129
   9	フランス	 2750	40643	23881	  68
  10	カナダ		 2287	51485	26335	  44
  11	イタリア	 2194	38445	18703	  57
  12	トルコ		 2149	22063	 5088	  97
  13	韓国		 2056	46657	16463	  44
  14	スペイン	 1954	38111	15699	  51
  15	ロシア		 1878	16174	 2934	 116
  16	インドネシア	 1502	 5215	 1178	 288
  17	オーストラリア	 1480	51523	26244	  29
  18	アルゼンチン	 1477	29001	10517	  51
  19	エジプト	 1165	 8996	 3002	 130
  20	マレーシア	 1160	29247	 5224	  40
  21	サウジアラビア	 1128	25845	 9833	  44
  22	タイ		  856	11674	 2744	  73
  23	オランダ	  798	45839	26376	  17
  24	ポーランド	  786	24547	 6563	  32
  25	イラン		  732	 7547	 2138	  97
  26	コロンビア	  725	11530	 3052	  63
  27	スイス		  711	83559	38739	   9
  28	香港		  657	76153	35203	   9
  29	ベネズエラ	  558	13268	 5438	  42
  30	南アフリカ	  529	 9308	 3710	  57

 中国が首位、インドが3位に入っていますが、14億、16億の大人口ですから1人当たりGDPはそれぞれ1万7千ドル、5千ドルに止まります。日本はインドに抜かれ4位になるものの、1人当たりGDP6万3千ドルは5万ドル前後の米独英に少し差を付けています。ブラジル・メキシコなど中南米に、トルコ・韓国・インドネシアのアジア、エジプトなどアフリカ諸国も顔を出している一方、北欧諸国が姿を消しています。中国は現在の韓国並みの1人当たりGDPに達する予測ですが、「持続不能!?中国の無謀なエネルギー消費拡大」で指摘しているように成長に使える資源には限界があります。HSBC予測も地球2個分もの資源を使うことになると認めていて、実現可能かどうかには疑問が残ります。

 一方、ニューヨークタイムズは日本のバブルが崩壊した1990年から20年間の指標を挙げて、停滞は神話だったのではないかと問題提起しています。日本人の平均寿命は4.2歳伸び、アメリカ人より4.8歳も長くなっている▼インターネットの接続速度が速い世界50都市の38は日本が占め、米国はたったの3都市▼円の価値はドルに対し87%、英ポンドに対し94%も上がった▼日本の経常収支黒字は3倍増の1960億ドルに拡大したのに、米国は990億ドルの赤字を4710億ドルまで増やした――などを例示しています。1人当たりGDPの伸びで見ると、米国には過大評価があって、実は日本に後れを取っているのではないかと考え始めています。

 日銀の白川総裁が新年の講演「デレバレッジと経済成長――先進国は日本が過去に歩んだ「長く曲がりくねった道」を辿っていくのか?――」でこれに呼応する趣旨の発言をしています。《次に「失われた20年間」の後半期であるが、この時期については、人口動態の変化、より具体的には急速な高齢化の影響が大きい。日本の実質GDP成長率は確かに低下し、他の主要国と比較しても見劣りするが、過去10年の平均でみると、人口一人当たりの実質GDP成長率は他の先進国とほぼ同程度、そして、生産年齢人口一人当たりの実質GDP成長率で比較すると、日本が最も高い》。説明するグラフを以下に引用します。



 HSBC予測も日本の人口がかなり減っていくことを前提にしながら、1人当たりGDPが伸びて経済規模を維持していくと見ています。教育の機会均等や民主的な政治体制、法治能力も経済成長に影響するとされています。経済成長を考える上で人口の動向は支配的要因ですから、増減表を一部引用します。先進国でも米英加豪は増え続け、日独伊はかなり減っていきます。中国とブラジルは途中で減少に転じますが、インド、インドネシア、サウジアラビアあたりは増え続けます。中国の人口ボーナス期は終わりかけていますが、インドはこれから人口ボーナス期に入るところです。






コメント
 失われた20年では、一人あたりの円建ての所得が減り、デフレが所得減少を補い、円の購買力が増えた結果円高になり、外貨建てで見たGDPがふくらみました。しかしその間、国の財政は一貫して悪化しており、本来国民が有効に使えた多額のお金が失われました。
 先進国は新興国には価格競争では勝てません。私達は後発だったため、欧米に追いつけましたが、その後アジアの国に追い上げられています。先進国は新興国とは異なる工夫が必要ですが、失われた20年ではその様な工夫はほとんど見られませんでした。同じ時期に深刻化した少子高齢化にも、政策の失敗を感じます。
 上に書かれた推定は、今ある債務残高が徐々に解消できたときに成り立つ推定であり、国債残高が個人の金融資産総額に近づきつつある現状では、債務残高が徐々に解消に向かうことができるとのシナリオに、私は強い疑問を持っています。

多分・・・計算ミス・・・(笑)
コメントする









この記事のトラックバックURL
トラックバック