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<< 在京メディアは東京の年間限度線量超過も無視(追補) | main | 2011年5月のエントリー一覧 >>

年間1mSvは法定の限度線量:遵法感覚はどうした

 今回の福島原発事故では被ばく放射線量の限度をめぐり、最初から大きなボタンの掛け違いがありました。今一度、確認しておかねばなりません。現行法体系では一般人の年間被ばく線量限度は1年間につき1ミリシーベルトです。緊急時に用いる運用線量「20mSV」「50mSv」を政府は現行法との関係と制約条件を説明することなく勝手に使い、「悪質」と申し上げるしかない「御用科学者」は「100mSvまでは安全」と言い続けました。既成マスメディアの遵法感覚はすっかり麻痺してしまい、東京東部が法定限度線量を超えかねないと指摘されても不感症になっています。原発付近は野戦病院状態ですから年間20mSVで一時的に運用しても、東京には現行法の年間1mSvを適用する以外の選択はありません。

 法律の書き方が一般人をずばり対象にしていない表現なので、ネットで活動している良心的な方にも法定限度ではないかのごとき誤解があるようです。例えば放射線障害防止法のどこを読んでも「年間1mSv」は出てきません。この法律は放射線源施設の認証基準をそれぞれ規制していって、外にある一般社会での線量を一定以下に落とすよう出来ています。

 法第十二条の三「認証の基準」は文部科学大臣らに省令で定める技術基準で認証するよう求めています。それに基づく施行規則第十四条の三には「当該申請に係る使用、保管及び運搬に関する条件に従つて取り扱うとき、外部被ばく(外部放射線に被ばくすることをいう。以下同じ。)による線量が、文部科学大臣が定める線量限度以下であること」とあります。そして、文部科学省の「設計認証等に関する技術上の基準に係る細目を定める告示」で「文部科学大臣が定める線量限度は、実効線量が一年間につき一ミリシーベルトとする」となるのです。

 福島の学校での被ばく規制をめぐり多くの心配する父母が文科省に押し掛け、20mSVは撤回しないものの「1ミリシーベルト以下目指す」ことになりました。学校は「野戦病院」ではありません。公務員の遵法義務はどうしたのか、と言いたくなります。この問題で在京メディアが見せた腰の引け方はまた酷いものでした。法定の限度線量であることが忘れられています。低線量なら問題ないとお考えの方、「反例:低線量でガン増加確認のスウェーデン」をご覧になってください。

 【参照】インターネットで読み解く!「在京メディア」関連エントリー


コメント
「年間1mSv超は法律違反」ということはわかりましたが、では具体的にどうすべきとお考えなのかがさっぱりわかりません。
「法律違反だから放射線量を下げろ」と言われても今の段階で今以上の対処はやりようがないように思えますし、では「外出禁止令」や「避難命令」を出せばよいかというと、それも現実的ではないと思います。
やはり、「科学的に妥当」な線引きをし直すのが重要なのではないでしょうか。
  • Hir
  • 2011/05/30 8:58 AM
  •  
詳しい説明ありがとうございます。ちょうど、1mSvがどの法律で定められているのか調べていましたので、参考になりました。
>Hirさんへ
具体的には、子ども、妊婦、女性と順次避難させるべきだったのではないでしょうか?パニックや、避難させる人が多すぎて無理ということで、20mSvが決められてしまって、現在に至っている訳です。20mSvを容認してしまったため、本当であれば非常事態なのに、危機に気がついていない。あるいは気付くのが遅れて、手遅れになりつつあるのが、今の状態だと思います。「科学的に妥当」な線引きをするために、福島県のように人体実験のモルモットにされるのは、わたしはイヤです。法律や政令、告示等にある基準は、私たちを守る(縛る)ためにあります。法治国家なのですから、勝手に基準を変えてはいけないのです。ただし、非常事態で安全側に基準を変更するのは問題ないと思います。問題なのは、基準を危険側に緩めてしまったからです。
一つ前のエントリーで追加された部分にある「自然放射線量」マップですが、元のサイトにあるマップには、
>>上記マップの赤で示された地域では、1.11 mSy/年(大地から) + 0.33 mSy/年(宇宙線から) = 1.44 mSy/年 以上の自然放射線量が見積もられます。
と、注意書きがあって、結構赤い部分があります。さらに、リンクを辿った放射線医学研究所の資料では、銀座3・4丁目は1mSv/年ぐらいの自然放射線量になってます。
年間1mSvが法定の限度線量なのであれば、銀座は立ち入り禁止区域ですよね。

  • Can
  • 2011/05/30 11:28 PM
  •  
どうも1mSv/年が一人歩きしているようですが、原文をどう読んでも「放射能を扱う施設が放出しても良い『放射線』の量」なのですね。
放出して良い放射能の量は別にBqで既定されています。

残念ならが現行法では流出した「放射能」が放出する「放射線」の量の既定はない。
それでICRP2007の「事故後のバックグランド放射線の最大値」として20mSv/年を暫定的に運用することにした。

ICRP2007の検討も泥縄しきに行なわれたのではなく、昨年の初めには検討結果がレポートとして文部科学省から公開されています。

工場の排煙には厳しい環境基準があります。
しかし事故や火災で膨大な有毒物質が放出されてしまった時に、この環境基準を元に法令違反だとは言わないでしょう。
  • DHMO
  • 2011/06/03 4:34 PM
  •  
-->DHMO様
放射線からの防護手段を持たない一般市民を望まない被曝から保護するという最も大事な観点が抜けているのではありませんか?
年間1mSvをガマンさせられているのは電化の恩恵(今はかなり怪しいですが)とのトレードオフであって、政府に白紙委任したわけではありません。
また、年20mSvはあくまでも緊急避難的な措置と認識しています。事故後かれこれ3ヶ月以上も緊急避難的措置として強制するのは人権無視にあたると考えます。

>工場の排煙には厳しい環境基準があります。しかし事故や火災で膨大な有毒物質が放出されてしまった時に、この環境基準を元に法令違反だとは言わないでしょう。

原子力関連については不勉強故例示できませんが、工場からの有害物質放出の場合、たとえ事故であっても大気汚染防止法、水質汚濁防止法では無過失責任を問われますよ。
天災等の不可抗力については「しんしゃくすることができる」となっていますが、人災と判断されればアウトのはずです。
勿論、危険地帯として識別されれば立ち入り禁止です。

  • 東北育ち
  • 2011/06/26 12:15 AM
  •  
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