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もんじゅ落下事故に甘い認識、文科省の死角

 (2011/6/10お知らせ:この問題を検討した最新記事は「高速炉もんじゅ落下装置引き上げに工学的無理」です)

 高速増殖炉もんじゅ(福井・敦賀)は落下した炉内中継装置を引き上げるために出力40%の試験運転日程を半年延期すると発表したのですが、47NEWSの《副大臣「大きな事故ではない」 もんじゅ装置落下で》が「笹木竜三文部科学副大臣は17日、高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で職員らに訓示し、8月に起きた燃料交換用装置の落下事故について『安全上、大きなトラブルではない』と述べた」と伝え、監督官庁である文科省の甘い認識が露呈されました。炉内中継装置を抜きとる大がかりな工事が無事に終わっても、落下事故によって炉心内に出来た損傷が冷却材ナトリウム液の中で確認できるかどうかすら不明です。

 日本原子力研究開発機構が16日に発表した引抜き工程は次の図です。


 取り出し口の燃料出入孔スリーブの上には高さ7メートルにわたって各種機材が積み上がっていますから、まずそれを撤去します。そこに4階建てのビルほど高さがある簡易キャスクを設定し、アルゴンガスを満たして原子炉内と同じ状態にした上で、変形して抜けない炉内中継装置と燃料出入孔スリーブを一体で引き上げるというものです。炉内中継装置に付着している冷却材ナトリウムが空気と激しく反応して燃えるため、簡易キャスクに収容してから後の処理もナーバスになります。

 この図で注目点はナトリウム液位です。引き上げ作業の失敗で空気が炉内に入ることを心配して、ナトリウム液位をぎりぎりまで下げるはずです。その状態で炉内中継装置が落下してぶつかった場所は液中に隠れています。金属ナトリウム液は不透明ですから、引き上げが成功しても第215回「もんじゅの炉心用装置落下、死んだも同然に」 での「破損を見つけられない」指摘はそのまま有効です。

 もともと今回の落下事故は核燃料交換という、原子炉管理では初歩的な作業で起きました。「超々楽観主義!! もんじゅの事故トラブル想定」で検証したように、炉内に物が落ちる想定が全くされていません。文科省は想定になかったから『大きなトラブルではない』と思っているのですから、技術的にはもう笑い話の世界です。これまで全く経験がない引き上げ作業が本当に無事済むのか、過去の失敗の数々からも疑わしいと思います。

 ただ、これが成功すれば本格運転はそのままで出来なくとも、廃炉にする事は可能になるはずです。動かなくても年間200億円以上を食いつぶす怪物を早く廃止したいものです。ブログでも廃止待望の声は数多く聞けます。


コメント
廃炉にならないと思いますよ。
だってこれからもっと原子力産業盛んになるし。

てかあんたには夢がないのか。
  • syota
  • 2010/12/19 12:20 AM
  •  
詳しい内容です、今度もんじゅの危険性について熟知する技術者も交えて文科省にこの引き上げと修理して再開に進むという行程についての詳細を聞きに行くNGOの取り組みがあります、ブログ紹介させていただきます。
  • sakino
  • 2010/12/22 12:18 AM
  •  
最悪のシナリオとしては、
ナトリウム中に異物を落とす -> 黙って工事完了 -> 運転認可受ける(責任問題になるので報告できなくなる) -> 運転 -> 異物が冷却材(ナトリウム)流路閉塞 -> 炉心溶融 -> 以下略
というのが容易に想像できますね。
  • K_O_
  • 2011/01/15 11:48 PM
  •  
>だってこれからもっと原子力産業盛んになるし。てかあんたには夢がないのか。

はやぶさを帰還させるのだって、ニュートリノを捕捉することだって同じことが言える、と思う。どちらも夢には違いない。

夢とはシステム的に責任ある体制と透明性が確保されていて初めて実現するものである、と思う。

今回の事故(あるいは前回の常陽のときも)がそれらの困難性と大きく異なっているのは、関係者の恐るべき無知と無責任体制と隠蔽体質である、と思う。
  • ステディベア
  • 2011/01/16 1:58 PM
  •  
もんじゅは30年以上も前の設計で、古臭すぎ。
劣化も激しく、実際に増殖できるエネルギーはわずか。原子力産業はこれからも重要だけど、今緊急に
おこなうべきは高速増殖ではない。
とり安全性の高い、原子炉、発電システムの開発だと思う。
  • 2011/02/22 3:02 PM
  •  
 今、電力は原子力を使わなくても不足しないレベルにある(わざと設備を使っていない)。原子力は核廃棄物の処置方法が確立していない、稼働中の事故、地震、攻撃(ミサイルなど)で被爆(汚染)が起こるなど、リスクの高い発電方法である。機能水とのエマルジョンで石油の使用量を半分に出来る技術や、植物から石油代替え燃料をつくる技術などが開発されていることを考えれば、原子力発電のなかでも特にリスクの高い、高速増殖炉を実用化しなければいけない理由はなにか、はっきりしない。一番説明しやすいのは、核爆弾の原料として良質な核物質の提供源を容易に確保したいと画策する人々がいることだろう。
  • 2011/02/24 12:20 PM
  •  
すみません、『もんじゅ』のコメントに書くのはおかしいとは思うのですが…
関東在住なので、浜岡原発がおっかなくてなりません。

2009年8月の地震で、1,2号機109ガルの揺れが、5号機では400ガルを超えると言う件に関して、中電は5号機の直下に、地震の振動の伝わる速度が遅くなる部分があった事が要因だと発表しました。

これが事実なら、設置基準に断層だけを調べるのはおかしい事になりませんか?

全国の原発の直下に、このような地層が無いかどうかを調べなければならないはずです。
何しろ、1,2号機の揺れを4倍に増幅してしまう訳ですから。

でも、私の見る限り、何処も問題にしてません。
問題にしなくて良い理由を教えていただけませんか?
これって世をはかなんだんじゃないの?


実は、もう終わってる的な・・・
  • 課長の自殺
  • 2011/02/27 12:17 AM
  •  
>関係者の恐るべき無知と無責任体制と隠蔽体質である

原子力安全・保安員(=官僚)の恐るべき年収と、企業との因果関係も。
膨大な国費を浪費して、後先考えず夢を追っているだけ

もんじゅの立地条件も問題。
有事が起きたら中部圏の被害が甚大。

もんじゅが福島第一原発のように炉心溶融したら間違
いなく再臨界に達します。
水で冷却もできず、ナトリウム爆発とともに核燃料が大気に飛散。
  • あぁ
  • 2011/03/30 11:13 PM
  •  
上のほうで夢とか言ってた方は今どんな気持ちなんでしょうね…
  • 2011/06/16 11:57 AM
  •  
3回目のトライで成功しましたな。

>てかあんたには夢がないのか。
「現実を見ろ、現実を」

と言ってあげたいね。
  • 2011/06/24 10:15 AM
  •  
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