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抜本策無しと露呈するばかりの中国環境汚染

 北京をはじめ中国広域でおきた大気汚染・重篤スモッグを経て日本の国会に当たる全国人民代表大会が開催されていますが、報道を見ると環境予算の12%増額が発表されただけで抜本策無しと露呈するばかりです。国民の不満が爆発するところまで経済成長の暴走列車は止められない雲行きです。《環境保護に10年で62兆円投じるも効果なし、地方政府・企業の捏造や隠蔽が元凶―中国》(Record China)と伝えられているのですから、環境予算を多少増やすことが何ほどの効果を生むか、結果は既に分かっています。市民が頼るべき環境司法がほとんど機能していない点も第346回「『がん村』放置は必然、圧殺する中国の環境司法」で紹介した通りです。

 62兆円がどのように投じられたのか不詳ですが、《企業の捏造や、一部の地方政府が国内総生産(GDP)を上げることだけに心血を注ぐ旧思考で保護主義を誘発》《多くの環境保護設備は「眠っており」、設備があっても汚水は別の管からひそかに排出したり、検査が入る時だけ設備を起動させたりするなどの裏工作もまかり通っており、検測データが本来のデータと異なってしまう》《全人代ですでに30以上の環境保護法を制定したにもかかわらず、それらが定着していない》との状況です。公徳心が国民規模で欠けていると指摘できます。

 全人代代表のひとり《「GDPと健康どっちが重要?」、このままでは数年後にガン患者が激増―中華医学会会長》(Record China)の訴えが悲痛です。「国内総生産(GDP)と健康、どちらが最も大切か。真剣にこの問題を考慮しなければならない時となっている」「以前は、環境問題はまだ先の話で、配慮を加えればそれでいいと考えられていたが、今は配慮などという悠長な問題ではなくなっている。国民の基本的な生活要素が脅かされており、環境問題は危機的な問題となっている」

 全人代と並行する全国政治協商会議でも議論は熱かったと報じられていますが、焦眉の急にあるべき北京市当局が「首都青空10年行動計画」といったのんびりした構えです。「北京五輪では何とか青空に出来た」との成功体験を会見で持ち出すのでは、記者側が怒って当然です。北京五輪期間中だけクルマの半数を使用停止にして乗り切ったのでした。あの時代に比べると自動車の保有台数は全国で倍増しています。

 経済産業研究所の《深刻化する中国における大気汚染― 露呈された「環境を犠牲にした成長戦略」の限界 ―》によると、中国政府は2006年の第6回全国環境保護会議で、経済成長一本やりを止めて環境保護重視を打ち出していたそうです。「政府のこうした強い決意にもかかわらず、環境対策は、総論賛成・各論反対という壁にぶつかり、所期の効果を上げるに至ってない」のは地方政府や企業の抵抗があるからです。「中国も、マスコミや民衆に一段と大きな自主権を与え、民間の力を環境対策にもっと生かさなければならないだろう」との主張は正当です。しかし、言論の自由を与える方が怖いと中国指導部が考えているのも間違いありません。やはり『中国は終わった』と言って、目を覚ましてあげるべきです。