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福島原発2号機で原子炉圧力容器の底抜けたか

 原子炉の圧力が上がらぬ一方で非常な高濃度放射能が周辺から検出されて尋常ならぬ状態と思われている福島第一原発2号機について、47NEWSは《福島2号、核燃料が炉外漏出か 英紙で専門家指摘》と伝えました。英紙ガーディアン(電子版)によると「福島原発の原子炉を開発した米ゼネラル・エレクトリック(GE)社で福島原発建設時に同型炉の安全性の研究責任者を務めた専門家は、少なくとも溶融した燃料が圧力容器から『溶岩のように』漏れ、格納容器の底にたまっているようだと説明」したと言います。

 ガーディアンの記事《Japan may have lost race to save nuclear reactor》に従えば、最悪なら溶岩のようになった核燃料が受け皿の底をも溶かし、コンクリートの床と反応して放射性ガスを大放出する恐れがあります。今のところ、格納容器下部に満ちた海水で一応は冷やされていると見られます。しかし、2号機の格納容器が15日に圧力抑制室水素爆発で破損しているために外部に一部、漏れだしているのです。

 原子力安全委員会の「原子炉圧力容器が破損した可能性があり、溶融した燃料と接触した外側の格納容器内の水が直接流出したとの見方」は何が起きたのか意味不明な説明でしたが、ガーディアンのメルトダウン説なら理解できます。今後、炉心溶融で出来た「溶岩」の冷却をどう確保するのか、これ以上の進展は防げるのか、次の手を考えていかないと失敗した初動対応の二の舞になりかねません。

 【追補】毎日新聞が31日未明、《福島第1原発:沸騰水型の構造裏目に》をリリースし「圧力容器は厚さ約16センチの鋼鉄でできているが、底部には制御棒や中性子計測管を貫通させる100本以上の配管がある」「現在、福島第1で発生している高濃度の汚染水や放射性物質は、圧力容器の底から漏れ出したものだと専門家は見る」と指摘しました。必ずしも底が抜けた訳ではないということでしょうが、格納容器の底に溶融した核燃料が落ちて溜まる現象が起きれば、抜け方の大小という差にすぎません。


非常用ディーゼル発電機は落ちて当然だった

 海江田万里経済産業相が電力各社に、緊急時の電源確保など1カ月以内の原発の緊急安全対策実施を指示しました。福島第一原発で13台もあった非常用ディーゼル発電機が大津波ですべてダウンし、今回の惨事に至ったためです。

 肝心の東電からは発電機が落ちた説明が十分されていませんが、時事ドットコムの《非常用電源故障、東海第2原発も=想定引き上げ、功を奏す−冷却ポンプ1台水没》が「11日の地震で東海第2原発は自動停止。外部からの電源供給が途絶え、3台の非常用ディーゼル発電機が起動した。その後、約5メートルの津波が襲来。発電機を冷却するためのポンプ1台が水没し、発電機1台が使えなくなったため、残り2台で電源を供給した」と伝えています。東海原発は想定津波規模の見直しのため改良工事中で、生き残った2台は改良済みでした。

 非常用ディーゼル発電機は大量の熱を出します。その熱を海水に捨てる冷却ポンプが津波に弱い所にあった点が敗因だったと示しています。福島原発の非常用ディーゼル発電機は落ちるべくして落ちたのでした。津波という単一の事象で13台全部が駄目になりました。ロイターの「特別リポート:地に落ちた安全神話─福島原発危機はなぜ起きたか」によると、東電の専門家チームが4年前に、50年以内に想定を超える「9メートル以上の高い波がおよそ1パーセントかそれ以下の確率で押し寄せる可能性がある」との英文レポートを出しているというのにです。1パーセントは無視出来ない数字です。

 実は空冷式の非常用ディーゼル発電機も存在します。《美浜原発 高台に空冷式発電機…関電が増設方針》(読売新聞)が「美浜原発は、最大2メートルの津波を想定して海抜4メートルに海水冷却式の非常用ディーゼル発電機を置いているが、東日本巨大地震級の津波が来ても原子炉が冷やせるよう、高所に空冷式発電機を設けることにした」と報じています。

 13台も設置するならせめて2台でも3台でも空冷式にすればよかったのですが、水冷式よりは高価です。安全にさほどお金を掛けたくなかった電力各社に、これまでその発想は無かったのでした。