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驚くべき不勉強記事「少し太めお勧め」に唖然

 20日の朝日新聞夕刊に出た《シニア男性「ちょい太」お勧め 死亡率低下、茨城で調査》を読んで、唖然としました。「長生きのためには、高齢の男性に限っては『少し太め』がお勧めなことが、茨城県の約9万人を対象にした調査でわかった」というのですが、この元データは私が5月に書いた第159回「メタボリックS健診は男性短命化政策」と同じとしか思えません。茨城県が出した「健診受診者生命予後追跡調査事業報告書」の日付は「平成17年10月1日」ですから、何と3年前です。

 仮に自分だけの新発見と信じ込んで記事を書いたとしても、今、太めが良いと書いてメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)健診との関係が全く触れられていないなんて、医療系の記者とは到底思えません。私が提示した見方「実は男性短命化政策」を書くために持ち出してくるのなら理解しますが、そういう切り口は全く見えない記事でした。

 少なくとも現在では、記事を取材する時にまずネット上のデータをざっと洗い出してから、独自色を出すべく取材対象を探し、取材にかかるべきです。これが出来ていない記事も残念ながら、まだ多数あります。今回の記事は記事審査委員をしているときなら社内でも酷評することになったでしょう。