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9/29で『Blog vs. Media時評』サイトは閉鎖

 このサイトを提供しているサーバー会社から「9/29(金)18時限りでサービス終了」が通知されました。2008年3月から10年近く皆様に読んでいただいたブログであり急なことで残念ではありますが、第555回「社会の鏡インターネット検索、20年目にして危機」で取り上げたように、スマートフォンなど小さな画面でも読みやすいモバイルフレンドリーでないといけない時代となっては無理からぬと思います。

 ◇親サイトを抜本的に大改造◇

 代替えのサービスが用意されていないので検討した結果、親サイトの『インターネットで読み解く!』本体をスマホとパソコンの両方に対応できるよう抜本的に大改造することにしました。『インターネットで読み解く!』サイトは20年前のウェブを必要に応じて手書きで手直しして来たので、モバイルフレンドリーではありませんでしたし、現代に合わない仕様があちこち残っていました。執筆開始20周年でもあり今後も長く使えるよう、初めて専門家にスタイルシートを書いてもらいました。スマホでもタブレットでもパソコンでも、読まれる方の画面サイズに応じてレスポンシブに対応します。モバイル対応だけでなく親サイトは行間が詰まっていて読みにくいなどの懸案もありましたが、ほとんど解決しました。もちろんパソコン画面で小さな窓を開いている場合にも対応します。

 これまでに2015、2016、2017年の記事は書き換えを完了しました。ファイル数が多いので結構たいへんながら、これを機に全部をアップデートして以前の記事も読みやすくしたいと思っています。皆様にはお手間をお掛けますが、ここでブックマークされている記事、あるいはホームページからリンクされている記事があれば、『インターネットで読み解く!』の方に付け替えていただくようお願いします。今後とも親サイトの方で長くお付き合いいただければ幸いです。ここでの記事更新は終了します。


国政壟断のかけらも無いサムスン副会長の贈収賄

 大統領弾劾にまで発展した韓国の国政壟断事件で中核たるサムスン副会長の贈収賄。その判決には国政を捻じ曲げた重大事が語られません。親友の親族のスポーツ支援に金が出ただけで、贈賄請託を明かす証拠が皆無です。起訴内容で最も大きかった公益法人のスポーツ財団への寄付20億円などは無罪とせざるを得なかった裁判官は、有罪にしたい強迫観念に駆られたようです。公務員でもない親友の親族が受けた8億円余が賄賂であるためには大統領への請託が欠かせません。請託の証拠が発見できなかったために、朝鮮日報社説は《裁判長は「面会の際、李被告が朴前大統領に明らかに請託を行った事実は認められない」との見方を示したものの、李被告には経営権継承という大きな課題があったことに加え、乗馬への支援がすなわち崔順実被告への支援になること、そしてそれは大統領への金品の提供にあたることを認識していたと裁判長は判断した。つまり朴前大統領と李被告の間で「以心伝心、すなわち黙示的な形の不正な請託」が行われたという》と伝えました。

 証拠があって認定できる請託を、「暗黙の請託」として裁判官の心証で認定できるなら、韓国での贈収賄裁判はとても簡単に有罪が引き出せるようになります。請託したい案件を持つ企業人はこれからは公務員からの各種事業支援要請を断らねば、贈収賄に化けてしまいます。現にサムスン事件摘発で企業が尻込みして、来年に迫る平昌冬季五輪の企業支援枠に大きな穴が空きかけていました。大統領府は韓国電力公社を五輪スポンサーに押し込んで当座をしのぎました。

 現大統領に近いハンギョレ新聞などが李被告への経営権継承に、株主として国民年金が動いたとの疑惑を挙げています。事実なら国政を捻じ曲げた事実として前大統領が関わった経緯が明るみに出るべきです。請託が暗黙であるとするなら、この裁判判決が目に見える実行行為として究明しない手はありません。国政を曲げた事実関係を是非読みたいものです。

 サムスン副会長の贈収賄を無罪にすれば、前大統領への疑惑全体が瓦解する恐れがありました。俗に憲法よりも国民情緒法が上位とされる韓国で、無罪とする判決を出せば世間から糾弾される恐怖に裁判官は耐え難かったでしょう。あろうことか、求刑12年に対して5年の実刑と量刑が軽めだったと批判された点についてだけ、裁判所が釈明しています。中央日報《李在鎔副会長の量刑への批判に裁判所が釈明》は《26日のSBSによると、公報担当判事は「無罪が認められたわいろの部分は343億ウォン。量刑が過度に低いという表現は考えてみる余地がないだろうか」と明らかにした。特に、裁判所は今回の判決で判事の裁量により量刑を半分である2年6カ月まで減軽しなかった点を強調》と報じました。毅然とした確信など片鱗もありません。

 歴代の大統領を獄に繋いでカタルシスを覚える国民性はどこから来ているのでしょうか。


 2014年の旅客船セウォル号沈没事故の後で書いた《奇怪な韓国の闇、民衆は達観する「愚政府・愚役人」》に掲げたグラフを転載しました。国際的な社会意識調査「International Social Survey Programme」からです。《このグラフは刑事警察の無能だけが「社会の闇」ではないと、2003年調査から教えてくれる。「自国の社会における公正さと平等を、あなたはどの程度誇りに思いますか」との質問に「とても誇りに思う」「まあ誇りに思う」と答えた合計割合を各国別に並べた。韓国は34カ国中で下から3番目、わずか16.7%に過ぎない。ロシアなど旧ソ連圏の国レベルだ。ちなみに日本は50.3%ある》。そのくせ「たとえ自分の国が間違っている場合でも自分の国を支持すべき」と答え、「国の対面は別」とする割合は日本の倍以上あります。そちらのグラフも御覧ください。

 旧ソ連圏並にしか社会正義が実現されていないと常日頃から思っているからこそ、権力者や大財閥を懲らしめて嬉しい国民感情になるのでしょう。サムスンだって日頃はどんなワイロで良い思いをしているか、想像だけは難しくありません。しかし、この裁判は無理押しに過ぎます。企業の信用を作るのはとても難しいが崩すのは瞬く間である点を知るべきです。海外メディアも指摘する世界的企業トップの巨額贈賄による国際的な信用失墜の痛手は韓国内だけの問題に留まらないと思えます。海外でペナルティが課される場面もありえます。


北朝鮮の砲撃から学校避難準備が無い油断の韓国

 空襲警報を鳴らした民間防衛訓練で韓国ソウルの学校が運動場に集合させた朝鮮日報報道を見て目が点になる思いです。朝鮮戦争は休戦状態で一触即発なのに行政も市民も平和ボケの日々を安易に過ごした愚そのものです。国境に展開する長距離砲の集中砲火を浴びたらソウルは火の海と言われ、左派の新大統領は「朝鮮半島で戦争はさせない」と早くも対決の旗を降ろし、それ以前の保守政権にも北と対峙する覚悟と準備が無かったと証明されました。2015年の第477回「安全になれぬ韓国、手抜き勝手の国民意識が原因」で「個人判断でされた勝手な手抜きがどこに潜んでいるか知れない社会など、危なくて付き合っていられません」と指摘しましたが、ここに至ると社会全体の手抜きの規模が半端で無さ過ぎです。


 朝鮮日報《空襲警報鳴ると学生は地下施設がなく運動場に集まった》の報道写真を引用しました。《避難訓練が実施されたソウルのある小学校の生徒が教室から出て運動場の隣のスタンドに座っている様子》と説明されています。

 もちろん運動場は相手が長距離砲であれミサイルであれ核爆弾であれ危険極まりない場所です。地下施設に避難するのが当然ですが、朝鮮日報がソウル市内の小中高校45校に聞き取りした結果、地下施設がある学校は6校しか無かったそうです。ソウル市教育庁は地下避難施設がある学校の数を知らなかったと言い、早期に全数調査するそうです。現状では「ソウル市内の小中高校の児童・生徒約100万人が有事の際、敵の攻撃に最もさらされやすいことになる」わけです。

 今月始めにやはり朝鮮日報のインタビューで、韓国軍の元最高幹部が300門以上ある長距離砲による打撃はコンクリートの壁を貫通する力がなく、スカッドミサイルも1メートル厚のコンクリートなら止められるから地下の頑丈な建物に入れば安全としていました。長距離砲の着弾まで6〜7分あるので避難でき、北朝鮮の報復攻撃で何万人も死ぬ事はないとの見立てでした。

 しかし、学校でさえきちんと避難できない現状だと分かれば認識が全く違ってきます。北朝鮮に見くびられ、韓国は強く出るどころか脅したらいくらでも後退する相手だと見透かされるのは必至です。


科学力失速、英有力誌の再警鐘を無視する日本

 新聞の科学記者が長く、英ネイチャー誌に日本関係の記事が出れば紹介するのが常識でした。3月の特集に続いて8月、ネイチャー社説で科学力失速と対応策を求める再警鐘が出たのに政府もマスメディアも反応せずです。これに先立って公表された科学技術・学術政策研究所の「科学研究のベンチマーキング2017」は世界の趨勢から取り残された日本の科学技術研究の転落ぶりを明かしています。ネイチャー誌指摘の研究費削減が論文生産に大ブレーキになった点もデータとして現れています。4月の第554回「科学技術立国崩壊の共犯に堕したマスメディア」では3月特集への日経新聞社説の誤解を取り上げたのですが、今回社説はどの新聞も取り上げておらず、あまりと言える「暖簾に腕押し」ぶりにネイチャー編集部の困惑が目に見えます。

 「科学研究のベンチマーキング2017」の《報道発表資料》から日本の現状が見えるグラフを2点引用します。最初は2003〜2005年と2013〜2015年の平均で全論文数と多く引用され世界Top10%に入る重要論文数の変動です。《日本の論文数は、整数カウント法では横ばい、分数カウント法では微減している様子が見られ、この現象は主要国唯一である》とコメントされています。


 次は論文数減少はどの機関で起きたのか、Top10%論文で1994年から5年毎の変化です。1990年代は論文数増加の主役だった国立大学が、今世紀からは減少の主役側に回っています。《2004年平均から2009年平均の変化では、企業の減少に加えて、国立大学の減少が最も大きく、日本全体では最も減少幅が大きい期間である》とコメントが付いています。2004年の国立大学法人化から毎年1%の運営交付金削減継続が産んだ結果です。


 14日付のネイチャー社説《Budget cuts fuel frustration among Japan’s academics》を正面から取り上げているのはニフティニュースの《英ネイチャーが日本の科学研究費の乏しさを指摘 「未来を守るため対策取るべき」と警鐘》くらいです。

 《記事では、日本の研究機関で研究にかけられるお金が年々減っている現状を紹介している。例えば、理化学研究所はかつて潤沢な研究資金を持っていることから「研究者の楽園」と呼ばれていたが、それも今や昔。「過去10年で予算は20%以上削減され、その影響で、同研究所の脳科学総合研究センターの研究者は61人から41人に減少した」と報じている》

 《大学の研究資金不足についても指摘する。国立大学法人の運営費用として国から支出される「運営交付金」は、2004年の法人化以降毎年1%ずつ減らされている。これは、企業との共同研究や軍事研究の実施によって、大学の競争力を強化する目的で行われているが、削減で生じた経済的損失を埋めるために大学が取ったのは、教員補充の停止や任期付き教員の採用だった》

 研究費全体を抑制しても「良い研究」を選択して集中投資すれば問題ないとの発想が政府を支配しています。特に財務省は「国立大学の教員は学生の教育目的には多過ぎる。減らすべきだ」と考えていて、これが交付金毎年1%削減の原動力になっています。第557回「やはりノーベル賞大隅さんの警鐘を無視した政府」で大きく実を結んだ研究が最初から認められた訳ではなく、不遇な時に運営交付金から出た校費研究費がノーベル賞への道を支えた経緯を書いています。最初から「良い研究」が判るはずがない最高の実例を前にして眼を覚ませない頑迷さには恐れ入ります。

 それにしても今回の再警鐘を主要マスメディアが無視するのは問題です。権力がしている政策が誤っていると指摘するのが市民社会におけるメディアの役割です。世界二大科学誌のひとつ、ネイチャーが危惧し対策を求める親切心を理解できないのでしょうか。福島原発事故以降の大政翼賛報道の影が色濃く見えます。3月特集ですら政府を動かせなかったとしても、ボツにされても記事にして出稿し続ける一線記者のハートまでしぼんだかと疑わせる今回の事態です。


経済オンチの国家トップ戴く中韓の危うさ急拡大

 中韓両国でトップによる強引な政策が目立ちます。習近平主席、文在寅大統領ともに経済オンチと言われる中で、中国は大手企業支配へ銀行融資を絞り、韓国は時間当り最低賃金千円を目指し企業に補填補助金を出します。中国の既得権益層である共産党員は賄賂・汚職を潤滑油として社会を回してきました。反腐敗キャンペーンが進んで、これからは企業経営も党の方針に沿うよう縛られ自由度が狭められます。開放型経済で企業に伸び伸びやらせて技術革新を図らせるのとは正反対に向いています。一方、韓国新政権は高止まり失業率対策として81万人の公務員増員を打ち出して野党の猛反対にあっています。最低賃金を大きく上げると零細企業が払えなくなるので月に労働者1人1万円程度を政府が補助する政策はバラマキも良いところで、公務員増員と並んで後々の世代まで持続可能か疑わしいと見られています。

 ウォールストリートジャーナルによると、中国企業は日本の80年代バブルを思わせる海外の大型買収に浮かれていたが、今年に入って習近平国家主席の指示に基づき中国政府は大企業への銀行融資を停止させ、海外M&A統制に乗り出しています。これまでの成長一辺倒を支えた銀行低利融資を返済するメドが立たない大企業が増えています。有力政治家と結んでいた政商にも、これからは自由にさせない方針のようです。習近平派と見られていた大連万達集団の創業者、王健林氏が7月にホテルや不動産の大半を処分させられ、海外投資で規則違反があったので銀行融資禁止の懲罰を受けました。

 ダイヤモンド・オンラインの《習近平が内外に見せる強権支配はいずれ「しっぺ返し」を受ける》が背景にある危機的状況をこう指摘します。

 《国内では、過剰生産能力の解消が進まず、不動産バブルへの懸念も高まっている。すでに、民間セクターの債務残高はGDPの200%を超えた。これは、1980年代後半から1990年代にかけてのわが国に匹敵する。わが国の過去の事例を見れば明らかなとおり、バブル崩壊後には不良債権処理とバランスシート調整が不可避だ》

 《中国はその痛みを恐れ、インフラ投資を増やすことで、経済成長率を人為的に支えている。今後、不動産投資の減少などによって景気の減速懸念が高まった場合には、一段の財政措置が取られるだろう。習氏が支配基盤を強化するためにも、国内の経済が低迷し、民衆の不満が高まる展開は避けなければならない。当面、中国経済が財政政策頼みの展開となる可能性は高まっている。この状況が続く間、中国経済の需給のミスマッチは放置される可能性が高い》《問題は、市場が債務リスクや資本の流出圧力に耐えられなくなったとき、世界経済に無視できない影響が発生する恐れがあることだ》

 習近平主席は社会の隅々まで統制したい志向を持っています。第560回「中国は個人情報を統一管理、雁字搦め社会を志向」で顔認証技術を使った街頭での市民の行動制御の試み、各種信用情報まで一元化しての国民個人評価が動き出している状況を伝えました。自由を与えないで経済オンチが差配するのでは、経済発展が腰折れする「中所得国の罠」を回避できる見通しは暗いでしょう。

 日本の最低賃金は2017年度で全国平均時給848円と決まりました。政府は1000円を目指しているものの、まだ差があります。ところが韓国は1000円に相当する1万ウォン早期実現を掲げました。《文在寅政権 慎重論ある最低賃金1万ウォンへとまい進》は《労使と政府推薦者でつくる最低賃金委員会は来年の1時間当たりの最低賃金を前年比16.4%増の7530ウォンに決めた。2010年以降の最低賃金の引き上げ率は2.75〜8.1%だった。今回の引き上げ幅は文大統領が20年までに同最低賃金を1万ウォンに引き上げることを公約として掲げたことが後押ししたとされる》と報じました。

 世論は最低賃金引き上げを支持していますが、早速、副作用が現れました。政府の補填補助が無い企業には大幅な引き上げは過酷なのです。朝鮮日報の社説《企業の韓国離れ、最低賃金が決定打》がこう主張しています。

 《韓国繊維業界を代表する京紡が光州工場の生産設備をベトナムに移転すると発表した。京紡は日本による植民地統治期に民族資本で設立された株式会社第1号で、韓国の資本主義史で象徴的な企業だ。先ごろ全紡も韓国国内の事業所6カ所のうち3カ所を閉鎖することを決めた。限界に追い込まれた繊維産業が最低賃金引き上げを合図に一気に崩壊している》

 《両社が事業の縮小や生産移転を決めた根本的な原因は、韓国繊維産業が直面する構造的な経営難だ。低付加価値型の繊維企業が競争力を失う中、最低賃金引き上げが最後の一撃となった。京紡は「最低賃金の引き上げ率を10%と予想していたが、それをはるかに上回る16.4%に決まり、忍耐の限界を超えた」と説明した。政府の過激な最低賃金引き上げが100年続く企業を国外に追い出している》

 文在寅大統領は16.4%の内、過去に比べて大幅な9%分、月にして1人1万円程度を零細業者に財政で補填する方針です。これには政府に近い左派系のハンギョレ新聞《「最低賃金引き上げに伴う10万ウォンの支援で、自営業者の廃業は減るだろうか?」》が疑問を投げます。

 《ソウル市九老区(クログ)開峰洞(ケボンドン)で7年間焼肉屋を営むKさん(45)は、この頃深いため息をついている。来年最低賃金が大幅に上がる。彼は「厨房とサービングに職員6人とアルバイト3人を使っているが、来年から毎月の人件費だけで200万ウォン(約20万円)程度支出が増えることになった。周辺の食堂との競争のために食事代を値上げすればお客が減ることは明らかだ。まったく答が見えない」と訴えた》

 政府補填の効果について《イ・ヨンミョン東国大学教授(経営学)は「零細自営業者が職員1人当り1カ月に10万ウォン程度を支援されても、種々の手続き的煩わしさを甘受するだろうか?財政健全性を考慮すれば、政府の賃金補てんは持続性がなく望ましくもない」と指摘した》

 文在寅大統領は米国の意向を無視して北朝鮮に会談を呼びかけたように自分中心の思い込みが強いようです。外交では第559回「韓国新大統領のヌエ政策が早くも破綻しつつある」で紹介した通り、米中両国から疎んじられる状況です。相手がある外交ばかりか、独自に出来る国内政策でも政策の精度を上げる能力を欠いているように見えます。